2011年7月6日水曜日

房州石・古墳 (T-1) 補遺:地質図を見てみませんか?(1)

画像は鋸山。
古墳時代の匠が、地質年代を確認しながら穿孔貝の生痕化石のある泥岩の採集をして、古墳に使用したとも思えないので、此処では地質年代や層序については触れない積りだったけれど、地質マニアの端くれがやって居るブログとしては少し触れておきたい。但し、地質年代論は大の苦手項目。資料に忠実に簡単にご案内するだけ。
 この附近の地質については、産総研・地質調査センターから発行されている、地域地質研究報告(5万分の1地質図幅)を観るのが良いと思います。但し、意味の判らない言葉が沢山出てくる可能性は高い。全ての海岸線について書かれている訳では無いが、「日曜の地学 19 千葉の自然をたずねて」や「地学のガイドシリーズ 14 続千葉県」もこの附近を歩くには便利かもしれない。
産総研の1/50000地質図は販売されている場所が限られているのと、価格が比較的高価なので障壁が高い資料で、磯根崎から金谷までの地質については「富津地域の地質」が2005年に発行されている。
その南の部分は1990年に発行された「那古地域の地質」。販売価格は富津が6,615円,那古は1,890円。詳細については産総研の「地質図のホームページ」に詳しいのでご覧になって下さい。
但し、地質図の図幅だけならばネット環境で無償で閲覧出来ます。
「地質図のホームページ」を検索し開いたら左側に縦に並んだメニューの中に「オンライン地質図」があるのでクリックすると、大きく二つに分かれて上の「統合地質図データベース」と下の「20万分の1日本シームレス地質図」がある。暇な時に両方を試してみれば使い勝手が異なり面白い。此処では5万分の1地質図を見る事が目的なので、「統合・・・」をクリックする。
「地質図」の中の「5万分の1地質図幅」をクリックしたら、右側の小さな日本地図で、見たい付近をめがけてクリックするとヤヤ広い範囲の地図らしきものが表示される。モネの睡蓮の点描の様な部分が地質図が発行されている部分。「点描?」部分の範囲内でカーソルで四角い枠を描くとその範囲の地質図が表示される。地質図記号と地質名称の照合はどうやったら表示されるのかな? 20万シームレスでは簡単に表示されるのですが・・・
地質図幅だけでは、夫々の地質の特徴などの説明が読めないので少々不便だが無償なので仕方が無い?
無償で入手出来る地質研究資料・文献は少ないが、例えば「磯根崎」とその周辺については、「地球環境研究 第16巻(2004)」に記載された菊池隆男氏による「海成更新統、下総層群と上総層群の境界層準に関する再検討」等がpdfファイルで閲覧可能。磯根崎附近の地質についての記述がある。他にもこまめに調べたい地名と「地質」をキーワードにしてチョコチョコ検索を掛ければ、色々出て来るかも知れない?

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