2015年10月17日土曜日

葛生地区のフズリナ化石を含む石灰岩 (2)

目的は火山島を構成する緑色岩だったのだけれど、葛生の研或る石灰岩鉱山においてサンプリングをさせて頂く機会を得ました。帰り掛けの駄賃に、岩石仲間へのお土産としてフズリナが密集している岩片を3個持ち帰り、#100の研磨粉で平面を出した後、一挙に#1000で表面を滑らかにしてデジカメで撮影してみました。顕微鏡無しでもこの程度には写せます。石灰岩は軟らかいので、#100を少し丁寧にやった後に、#1000で研磨しても何とかなるものです。勿論、硬い岩石では駄目です。凄まじい密集状態なので遺骸群集なのでしょう。1枚目の画像は圧縮しているので2-4枚目はその部分をトリミングしたものです。



 ここからは別の岩片のものです。スケールは入れずに撮影しています。

この部分には”100の研磨傷が残っていました。やや平面度が不足していた様です。

2015年10月16日金曜日

葛生地区の石灰石鉱山で観察したドリーネ断面

石灰岩鉱山では採掘過程で様々な地質構造が現れる。凝灰岩が出たりチャートさえも現れたり、当然、鍾乳洞やドリーネ等も出現する事も有る。これはたまたま表土を剥いでいる時に現れた、粘土で埋まっているドリーネの断面。手前まで10m程続いて居た。その際に採掘した鍾乳石に年輪様の縞模様が現れていて、私はこれが大好きでつい写真を撮ったが御覧の様な好天でチョット判り難いかな?2枚目が全体で、以下の画像はその部分的なトリミング。GPSの明るい部分のサイズは50x90mm.ドリーネの真ん中辺りにスケールのハンマーが在ります。
ドリーネに詰まった粘土は鉱山にとっては厄介な存在だが、この粘土で「牛蒡」を栽培すれば、かなり旨い牛蒡が出来る。但し、重機が無ければ収穫できない。秋吉台ではドリーネでの牛蒡栽培が盛んに行われている。興味のある向きは「ドリーネ ゴボウ 美祢市赤」で検索してみて下さい。最後のは地名。私の友人もここで頑張っている。 






2015年10月14日水曜日

雑魚のから揚げ

筑西地方では蕎麦の花もそろそろ終わり、新蕎麦を食べたい時期になる。年にホンの一に度だけれど、茨城県の那珂川沿いの小さな御蕎麦屋さんに立ち寄る。ここの蕎麦は旨い。
時々、雑魚のから揚げを頂く。これは既に半分食べてしまった後で、フト思い付いて写真を撮ったのだが、雑魚の種類は「オイカワ」らしい。今年は結構大きめで食べ甲斐があった。
もう、だんだんとフィールドをやれる年齢から外れそうで、何時まで続けられるか判らないが、旅をして、蕎麦を食い、こんな唐揚げを喰うと、なんだか私の人生も捨てた物でも無かったな!等と思ってしまう。
蕎麦の花の写真も、ザル蕎麦の写真も取り損ねた。
今日は遅い出発で取敢えず真壁に向う。その後、稲田で見学コースの再確認をして、佐野に移動。明日は石灰岩の山の底部に出ている緑色岩の採集をやらせて頂く事になった。

仮称 茂木石 (10) 星宮神社の裏山 礒山と磯山

この星宮神社の裏山は磯山です。この標高104.9mの小さな丘陵は実はこの付近ではかなり特異な地質から構成されています。下図は産総研・地質調査総合センターで公開しているシームレス地質図の「水戸(1/20万)第二版」で観たこの付近の地質図です。
右上の赤紫色の“Mt”と左下の小さな赤紫の“Mt”が同一の地層で茂木層です。随分と離れていますが、大谷石の地層とは別の中川層群茂木層です。大谷石は海成層ですが、茂木層は陸成層と記載されていますが、河川の扇状地の様な浅い水中であった様です。
興味のある方は「茂木層」と「テクトニック」をキーワードに検索して出てくる1996年の文献をご覧下さい。
茂木層関係の地質記号解説部分を抜粋しています
右上が上位の堆積模様が良く見えます。稍黒い層は炭素が多いのか黴のなせる業か?
恐らく安山岩質の溶岩岩塊と思われる大きなブロックが多い
下の画像では大きなブロックも有るけれど小さな礫が密集して隙間を埋めています。
この丁場からの石材は、明治22年に発行された「水戸図幅地質説明書」の応用地質の記載を参照すると、水戸市内礒の濱、那珂湊、真岡、下館まで届けられていた様です。


2015年10月13日火曜日

仮称 茂木石 (9) 真岡市礒山 星宮神社

栃木県真岡市の東部に「磯山:104.6m」が在り、その麓に「星宮神社」が有ります。この神社の拝殿に通じる階段の石はかなりゴツゴツした石材が使われています。
 石材の一つを詳細に観ると、苔むして色は判りませんがこの様に大小の礫が大量に含まれて居る事が判ります。
 境内に建てられた石碑も実は同じような礫岩が用いられています。碑には「御大典紀念碑」の文字と共に「紀元二千五百七十五年」の文字が有るので大正4年の建立である事が判ります。
 石碑の下部の礫岩の状態が判り易い部分を写してみました
 境内にはこの様な細長い:かなり強度が無ければこれだけ長い石材を切り出して成形する事は難しい筈ですが立派なものです。 下にその一部の拡大画像を置いています。


2015年10月11日日曜日

仮称 茂木石 (8) 稲田駅前交差点脇の石塀

稲田駅前の国道50号交差点の南東側にやや古ぼけた石材を用いた石塀が在る。これもどうやら茂木石ではないかと思っているのでご案内する。礫の径が小さいが、露頭でも全く見えない部分も存在するので偏在は許容範囲。