2012年2月25日土曜日

高畠石 山形交通 旧高畠駅駅舎の軽石

これは決して高畠石に混じる軽石や頁岩等の事を欠点として論うのが目的ではないので御容赦頂きたい。このブログの他の岩石の頁を見て頂ければお判り頂けると思うのだが、私は枕状溶岩や凝灰岩に事の他興味を抱いていて、特に凝灰岩の中の軽石にはひとしお興味が強いのです。
これはスケールが示されている様に比較的大きな軽石であり、繊維状と言うか材木状軽石と言うか、これがどのような噴火状態で作られるのか興味があるので掲載しています。
軽石の中の気泡がこれだけ細長く形作られるのは、この軽石が凄まじいスピードで火道を噴き上げられながら発泡して、引き伸ばされているのだと思います。明日、この画像と対となる画像をご案内するが、実にそれは材木を切った状態そのものの様に思える形状です。
二つばかり下の房州石(桜目)の断面に見える軽石とは全く異なる事に注目頂きたいのです。

2012年2月23日木曜日

高畠石 山形交通 旧高畠駅駅舎

多分、20年振りくらいにこの旧高畠駅前に立ってみた。1955年から1974までのこの駅の開設期間に訪問する機会は一度も無かったが、隣の置賜には廃線になる直前までは何度か通っていた時期が在った。
改めて「凝灰岩」と言う石材を使用した建造物と言う目で眺めると実に美しいと思う。
雪深い日に訪問したので、公園部分は歩けなかったが、高畠石の幾つかの特徴的な表情を追ってご案内したいと考えて居ます。

鋸山 軽石風景

2月22日、鋸山での「房州石の石切場跡をたずねる」のほぼ予定コースに従った下見に参加して来ました。途中チョット気になる表面を見せる小さな礫が道端にありましたので、割ってみるとこのような断面を見せてくれました。様々な色合いの軽石が詰まっていて、その間を細粒の黒いスコリアが取り囲んでいます。目視ではもっと黒いスコリアが軽石の周りをくっきりと示していた様に思えましたが、画像ではその辺が表現出来ていません。この礫は湿っていて、夕方の淡い光の中では軽石の毛羽立った様な様子も写せていない様ですが、改めて美しい石だな!と思います。

2012年2月21日火曜日

高畠石 高房神社 山の神の鳥居-4


鳥居の傍の石碑。この上部は何やら文字を消したのか?補修の跡が大きいので敢えて削除させて頂いたがこの部分は気泡が多い。気泡が多い割には文字掘り込みがしっかりしているので、或いは鳥居よりも後世のものでは無いかと思う。気泡が圧密されていないから当然溶結凝灰岩では無い。

2012年2月20日月曜日

高畠石 高房神社 山の神の鳥居-3

鳥居の基本的な構造についての知識は全くありませんが、この鳥居の左右の構造が異なる様です。高畠町観光協会のHPに拠れば高さ2.6m「笠木および島木が一石からなり節目が無く・・」と書かれています。島木と言うのでしょうかこれを縦の柱に組み合わせる部分が左右で異なります。
左手は丁度この画像のすぐ下で柱が接合されており、右側は島木の中間で接合されています。
成程、左右の柱を建てこみ、島木を置き、笠木を置くと言う建立の手順が見えてきますね。
表面に地衣類は着いていますが、高畠の過酷な季節の移ろいの為か、想像以上に表面が美しく保たれていて驚きます。

 

2012年2月19日日曜日

“El Hierro”火山島南の海底火山噴火

アフリカ西岸の火山島の南で新しい海底火山が噴火している画像があります。動画でこの様なシーンをご覧になれる機会は比較的少ないだろうと思うので、参考用にご案内します。
最初の衛星画像はNASAのものです。海底噴火による変色水域を示します。
http://earthobservatory.nasa.gov/IOTD/view.php?id=77171

このカナリー諸島のネットニュース配信を行う“El Hierro Digital es”と言うスペイン語のサイトです。
海面に漂うまだ蒸気を上げている軽石の群れの画像です。
http://elhierrodigital.es/index.php?option=com_k2&view=item&id=491:la-temperatura-del-gas-en-el-interior-de-los-fragmentos-de-lava-recogidos-ayer-en-el-mar-se-elev%C3%B3-a-426-%C2%BAc&Itemid=320
アドレスが長いので上手く接続出来れば良いのですが・・・下記には重複するものも有りますが今時点で18枚の画像が在ります。
http://elhierrodigital.es/index.php?option=com_community&view=photos&task=album&albumid=2&userid=62&Itemid=181
下記にはこの島に関連したビデオ画像が在ります。軽石の漂う海や濁水の噴出する様子等多様です。画像もビデオも昨年のものも交じっていますので御注意下さい。
http://elhierrodigital.es/index.php?option=com_community&view=videos&Itemid=182

高畠石 高房神社 山の神の鳥居-2

明日はどの画像をUPしようか?と探していたらこの画像に当たりました。こらえ性が無いので今日UPしてしまいます。左側の凝灰岩の角礫はその一番左側の高さが48mmです。クリックで拡大すると大体原寸程度でしょうか。入れ子になっているので、噴火⇒堆積⇒固結⇒噴火と破砕⇒堆積⇒固結合⇒噴火と破砕と言うプロセスを繰り返している様です。中央部と右側に繊維状(材木状)軽石の組織が見えます。海底火山の山頂付近に見られるものと同じだろうと思います。詳しくは加藤祐三氏の「軽石 海底火山からのメッセージ」から第10章「漂流できなかった変わり種 材木状軽石」をご覧下さい。
秋保石にも似たようなものがあります。といってもまだご紹介していなかったですね。
下の画像は仙台の奥座敷と言われる秋保温泉付近で採掘される秋保石の例です。画面左下の25と言う数字の入った部分が25mmです。垂直に立った岩壁などで表面の詳細画像が欲しい時に使っているラベル用紙を利用したスケールです。数回は貼り付けて使用出来る優れものです。
これも様々な礫が複雑に混じっています。


高畠石 高房神社 山の神の鳥居

高房神社は高畠の中心部から南に少し離れた場所に位置しています。何かスケールを置こうかと思ったのですが、灯篭や松の大きさから大まかに判断して頂けると思い省きました。自分用にはタクシーの車体を入れた画像も一枚撮影しています。道路の雪は除雪されていましたが、大体腰の高さまであります。この雪で確認出来ませんでしたが、左の柱に天文戌9月18日(1538年)の銘が在るとの事で日本史には詳しくありませんが室町時代末期の建立だと聞きます。500年近く経過している事になります。尤も、凝灰岩石材としては500年は余りにも短い瞬間でしかないのかもしれません。
美しい鳥居ですね。石材の表面も美しく保たれていますので、礫を含む組織構造を示す画像を数枚ご案内したいと思います。