2010年1月23日土曜日

栃木県高原山の黒曜石(16)番外編 新湯噴気孔

ここからは番外編です。昨年12月5日から12日まで高原山に続く塩原温泉の湖成層の画像をご紹介していますので、黒曜石からは少し離れますが、もう少しこの附近の地質的画像をご案内します。
これは「日塩もみじライン有料道路」沿いの新湯にある噴気孔。勿論、塩原温泉からこの新湯までは有料道路も無料で来れます。又、もう少し上の料金所の手前から左折すれば富士山を通り、学校平から矢板に抜ける立派な道路が在ります。(野地湯沢から塩原温泉に抜ける道は少々狭いので車はお勧め出来ません)
尚、この噴気口に近付く際は風向きにご注意下さい。又、くれぐれも旅館の裏側を通らない様にご注意下さい。

2010年1月22日金曜日

栃木県高原山の黒曜石(15)

似た様な岩をもう一枚。少々ピンボケでは有りますが、ご覧下さい。私は初め日光連山の赤薙の麓でこの様な岩片を見た時はこれがまさか「流紋岩」だとは想像も出来ませんでした。でもこれがもし、玄武岩だったらこんなに鮮やかに鉄分の赤い色も出ないだろうと納得した次第です。
高原山の黒曜石の画像はこれで終わりですが、折角なのでもう少し高原山の岩石等の画像をご覧頂ければと考えています。
2010/5/1.追記:先日これとそっくりの岩石の薄片を拝見する機会が有りました。その薄片は1μmのダイヤモンドで磨いたとの事で実にクリアな鏡像を見せてくれましたが、その薄片の基の岩石は「両輝石安山岩」でした。細い流理構造はこの岩片同様見事でしたが、この岩石も流紋岩より安山岩に入るのかもしれません。

2010年1月21日木曜日

栃木県高原山の黒曜石(14)

同じ様な岩片の画像をもう少しご覧頂きましょう。SiO2含有量が多い流紋岩は白くて薄い層状になって居るものと思い込んでいましたが、この様に黒曜石に近い部分と酸化鉄を含んで赤褐色を示す部分が組み合わさった流紋岩もある事を知りました。以前、自宅に置いてあった北海道の黒曜石(十勝石)の一つの面を磨き上げたものは、黒と赤の複雑な模様が入り込んで実に見事でした。この流紋岩もかなり硬い岩です。今度日光をある居た時に再会したらなんとかハンマーで割って断面を見てみたいものだと思っています。

2010年1月20日水曜日

栃木県高原山の黒曜石(13)

高原山でも全ての岩石が黒曜石の如くにSiO2が多い訳では無く、SiO2が50%程度から70%台まで様々な組成の岩石が存在している事は間違いない。
処で、この岩石は一体、玄武岩?デーサイト?安山岩?流紋岩?それとも?斜長石らしい斑晶が沢山入っていますが、私はこれと全く同じ雰囲気の岩石を日光連山の女峰・赤薙から流れ下る大谷川の上流でも見ています。
2010/5/1.追記:斜長石の斑晶が入っている場合はSiO2の量が少なく安山岩に入る事が判りました。

2010年1月19日火曜日

栃木県高原山の黒曜石(12)

反射で表面が良く見えないので余り良い画像ではありませんが、前の小粒の黒曜石がどちらかと言うと角張った「破片」ばかりに見えたのに対して、この画像の中には気のせいか少し表面に丸みが在るように思えるのは、私の勝手な思い込みでしょうか?接近して撮影をすると、モニターではかなりはっきりと写って居る様に見えるのですが、パソコンの大画面で見るととんでもない事がしばしばあります。フイルムカメラの時の様な、ピントの合い方がはっきりと判り易い方法が、デジカメにも採用出来ると嬉しいですね。

2010年1月18日月曜日

栃木県高原山の黒曜石(11)

これは同じ露頭の小粒の黒曜石の状態。小さな黒曜石がキャップストーンとして存在しているので土柱状になって見える。こうしてみると火砕流堆積物中の存在率はかなり高い雰囲気である。
スケールは小目盛が2.5mm。横幅75mmである。右下にやや大きな岩片が有る。

2010年1月17日日曜日

栃木県高原山の黒曜石(10)

露頭に辿り着くまでの渓谷の中にはこの様に苔生した黒曜石も在ります。右下スケールの長手方向は75mmです。これは別に小さな黒曜石が偶々沢山の同じ場所に集まってしまった訳ではなく、苔生した部分も含めて一つの岩塊なのです。察するに、この画面に向いた側が放出された時の冷却面だったのではないかと考えています。苔生した面が画像の表面の急冷層と内部層の境界面だと考えています。
露頭のある沢にはかなり大きな岩片も有りますが、小さな礫程度の大きさのものも沢山分布しています。沢を下るに従って、岩片の大きさが小型になるのは言うまでもありません。