2017年9月7日木曜日

GVP 火山活動情報の概要:8月30日⇒9月5日;21火山

今日は21の火山に関する情報が掲載されています。
Activity for the week of 30 August-5 September 2017
New Activity/Unrest

Ambrym  | Vanuatu  | 257040 | Elevation 1334 m
830日の報告に拠れば、この火山の警戒レベルを0-5段階の2から3へ引き上げるに足
る劇的な変化が発生したと記されています。現在活動的な火口である(Benbow, Maben-Mbwelesu, Niri-Mbwelesu and Mbwelesu)付近と風下では降灰が生じる可能性が有ります。警戒レベルの引き上げに至る状況の変化は8月から増加している地震活動に由来するのですが、特に825日以降の状況は、この火山の観測を始めてからおよそ20年は、警戒レベルを“2”より引き上げた事が有りませんが敢て“3”に引き上げるだけの注目に値する状況に至っています。 

Fernandina  | Ecuador  |353010 | Elevation 1476 m
940955時から地震活動が活発化した事が観測されています。ガラパゴスの公園関
係者や画像等から、噴火は1225時から始まったと見られます。
衛星画像では1230時に水蒸気と火山ガスの噴煙が高度 2.4 km まで上昇し、西側に
60 km 広がった事が観測されました。1428時の報告では、衛星画像により
噴煙は火口上空 4 km まで上昇し北西に広がっていました。95日には噴煙には亜硫
酸ガスと水蒸気に少量の火山灰が含まれている模様で、高度 2.4 km
まで上昇し、北西に広がっています。この島には住民はいません。
⇒下記に4日に撮影されたと思われる噴煙が昇る小さな画像が公表されています。こ
の火山は、これまでに20094月、20078月、20055月に噴火しています。
⇒この火山に関するGVPのデータは下記にあり、以前の噴火の際の溶岩流の小さな
画像も含まれています。

Nevados de Chillan  | Chile  | 357070 | Elevation 3212 m
ウエブカメラの画像から830日の0925時に噴火が観測された事が報告されました。
  
Sangay  | Ecuador  | 352090 | Elevation 5286 m
衛星画像等のデータ解析から、火山灰を含む噴煙が高度 6.1-8.5 km に達し、92
には北西に広がった事が報告されました。

Ongoing Activity

Aira  | Kyushu (Japan)  | 282080 | Elevation 1117 m
気象庁に拠れば、828日から94日の間、昭和火口に置いて6回の爆発的噴火が発生
しました。噴石は 800 m の距離を飛び、火山灰を含む噴煙は火口縁の
上空 2.2 km に達しました。夜間には火映現象が観測されます。警戒レベルは“3
が維持されています。
  
Bagana  | Bougainville (Papua New Guinea)  |  | Elevation 1855 m
衛星画像等のデータ解析から、831日に火山灰を含む噴煙が高度 2.1 km に達し
北、西或いは南西に広がった事が報告されました。
  
Bezymianny  | Central Kamchatka (Russia)  | 255020 | Elevation 2882 m
クベルトに拠れば、828-30日の間、衛星画像で熱異常が観測されました。溶岩流は
溶岩ドームの西側の山腹を流れ下り続けており、夜間には溶岩ドームの
火映現象が観測されます。カラーコードはオレンジを維持しています。
  
Bogoslof  | Fox Islands (USA)  | 311300 | Elevation 150 m
830日の現地時間0405時に噴火が始まり断続的に0555時まで続きました。噴火では
低レベルの火山灰を含む噴煙がおよそ 6.1 km まで上昇し南南東に広がりました。
この日遅くには地震と空振のデータは収まりましたが、水蒸気が主体と思われる低レ
ベルの噴煙が南南東に 65 km ほどまで広がりました。
831日から95日の間、衛星画像屋地震データでは特に注目すべき状況は見られま
せんでした。カラーコードはオレンジです。
  
Cleveland  | Chuginadak Island (USA)  | 311240 | Elevation 1730 m
悪天候により衛星画像屋ウエブカメラでの観測はしばしば妨げられるものの、8
29-30日と94-5日の間、衛星画像で地表面温度の上昇が観測されています。
830-31日には小さな水蒸気の噴煙がウエブカメラで観測されていますが、地震や空
振では何も捉えられていません。カラーコードはオレンジです。
  
Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
衛星画像等のデータ解析から、830日から91日と93-5日に、火山灰を含む噴煙
が高度 1.5-2.4 km まで上昇し、南西、西あるいは北西に広がった事が報告されまし
た。
  
Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  |  | Elevation 1103 m
火山から 7 km 東の“Severo-Kurilsk (Paramushir Island)”の火山学者からの報告
に拠れば、828-29日に爆発により生じた火山灰を含む噴煙は少なくとも
高度 2.2 km まで上昇しました。少量の降灰が828日に“Severo-Kurilsk”で観測
されました。カラーコードはオレンジです。
  
Karymsky  | Eastern Kamchatka (Russia)  | 300130 | Elevation 1513 m
812日に火山ガスと水蒸気の噴煙がありました。カラーコードは830日にイエロー
に引き下げられました。

Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
830日から95日の期間に関する報告では、溶岩湖の活動状況も、61G溶岩流の
動きにも特段の変化は無いようです。オーシャンエントリーしている溶岩平原での溶岩流の活動も、溶岩三角州の崩落も続いており、海岸に平行なクラックの幅は徐々に広がっており、大規模な崩落が発生する可能性があります。
  
Klyuchevskoy  | Central Kamchatka (Russia)  | 300260 | Elevation 4754 m
衛星画像データから、824-25日と30日には爆発による噴煙は高度 6 km に達し、
様々な方角に 550 km 程まで広がっています。96日に、830日の火山灰の噴出観測を最後に活動が減衰し、山腹には雪が見られると報告しています。カラーコードはイエローに引き下げられました。
  
Langila  | New Britain (Papua New Guinea)  | 252010 | Elevation 1330 m
衛星画像等のデータ解析から、91-2日に、火山灰を含む噴煙が高度 1.8 km に達し
北或いは北西に広がった事が報告されました。
  
Manam  | Papua New Guinea  | 251020 | Elevation 1807 m
衛星画像等のデータ解析から、92日に火山灰を含む噴煙が高度 2.1 km まで上昇し
北西に広がった事が報告されました。
  
Nishinoshima  | Japan  | 284096 | Elevation 25 m
811日に実施された航空機からの観測に拠れば、噴火は継続している模様で、西側
山腹からのオーシャンエントリー部分の高温領域と共に、水蒸気が
溶岩流の移動を示唆しています。中央火口丘での溶岩は確認出来ませんが火口縁から
水蒸気が立ち昇っています。824日午後の観測では溶岩流は引き続き
太平洋に流れ込んでいます。
⇒海上保安庁から「西之島の噴火について (8月11日及び24日観測)が、8
29日に公表されており、4頁のpdfファイルが下記で閲覧出来ます。

Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5960 m
前の週に引き続き爆発的火山活動が続いており、828日から93日の間も連日平均
44回の爆発が記録されています。地震活動は長周期地震と噴気を示すごく少数のハイブリット地震に限られています。火山ガスと水蒸気の噴煙が火口縁上空 3.2 km まで上昇し、
南或いは南東に 40 km まで広がっています。この間5回の熱異常も観測されていま
す。半径 12 km 以内は立ち入り禁止です。
  
Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
825日から91日の間も連日衛星画像で熱異常が観測されています。カラーコード
はオレンジです。
  
Sinabung  | Indonesia  | 261080 | Elevation 2460 m
衛星画像等のデータ解析から831日から91日の間、火山灰を含む噴煙が高度
3.3-4 km まで上昇し様々な方角に広がった事が報告されました。
  
Suwanosejima  | Ryukyu Islands (Japan)  | 282030 | Elevation 796 m
気象庁の観測と衛星画像の解析から830日から92日の間、噴火が発生した事が報
告されました。
  
Turrialba  | Costa Rica  | 345070 | Elevation 3340 m
95日の0820時に発生した噴火により、火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 400 m
で上昇し北西に広がり、1550時の別の噴火では噴煙は 50 m 上昇し南西に広がった事
が報告されました。
  
Ulawun  | New Britain (Papua New Guinea)  |  | Elevation 2334 m
衛星画像等のデータ解析から、831日から91日までと95日に火山灰を含む噴煙
が高度 2.7 km まで上昇し様々な方角に広がった事が報告されました。
以上

日本ではやっと白露を越したところですが、カムチャツカの火山は既に新雪が積もった状態です。
Avachinsky
以上

木下貝層の石材利用 (8) 参考:木下万葉公園周辺の露頭

天然記念物の指定を受けている木下貝層の露頭は、残念ながら固結した層ではないので、最近、国道356号線を走りながら見ると露頭が大分傷んでいる雰囲気なので、2007年に撮影した露頭画像等をご紹介しよう。此処には駐車場もトイレも設備されている。

木下貝層の付近を拡大すると

これを更に近寄ってみると

部分的に観ていくと





天然記念物の指定範囲図や設置された看板類。
尚、この露頭よりやや駅に近い位置で、旧高等学校用地には2016年に「印西市立木下交流の杜 歴史資料センター」が開設されている。此処にも関係資料が展示されている。



右手の小さな階段を登ると、以前は貝層が良く観察出来ていたが、今はどうだろうか?

2017年9月6日水曜日

木下貝層の石材利用 (7) 現存露頭 (2)

前述の「木下貝層」に記載された第4項「大森小山崎周辺露頭」は、特別養護老人ホームの周辺に位置しており、2017年2月にこの南側の道路を歩いた時には、グランドの端に下図の様なブロックが点々としていた。グランドを整地した時に掘り出されたものだろう。


グランドよりやや西側の道路沿いではこの様に、固結度は高くないが、木下貝層の露頭が顔を出している処もあった。

2017年9月5日火曜日

木下貝層の石材利用 (6) 現存露頭

木下貝層に関する参考文献はいろいろと有る様だが、ネットでは入手できないが、木下の市役所に行けば購入できるものとして、教育委員会から発行されている「木下貝層-印西の貝化石図集」が有り、これに、「10.木下回漕観察地点位置図」(38-39頁)がある。入手しにくいので、例えば博物館のショップなどでも購入できるようにならないかと書け合ったのだが駄目だった。ちなみに、このブックレットには千葉県立中央博物館の研究員が四名関わっている。
ブックレットの位置図で、第6項に記載された「旧発作街道」の露頭は、固結した露頭で

貝化石の状態は





ウニの化石が兎に角多い。
現在の県道59号から外れた旧道の細い道沿いにあるので駐車スペースに困るので御注意を!