2012年6月16日土曜日

伊豆石 (08) 南豆製氷所

房州石(伊豆石)の模様は、時に小断層の様な構造を示す事があります。水平な浅い海に堆積したものでは(その後の層間褶曲等が起きない訳では無いが)余り見る事が無い構造です。
明日からは伊豆の採石場の様子をご案内しましょう。と言っても小生が実際に見る事が出来たのはまだ一か所だけです。

2012年6月15日金曜日

伊豆石 (07) 南豆製氷所

何に使用したのか判りませんが所々にこの様な穴を加工した跡が有ります。太めの穴はエッジがしっかり立っていますし、下の画像の様に内部の模様も見える程にしっかりしています。それなりに硬度が在るようです。

2012年6月14日木曜日

伊豆石 (06) 南豆製氷所

房州石も様々な模様を持って居るが、この画像はピンクのスコリアを含んでいるし、実に良く似ている。大部分の凝灰岩石材が比較的均質であるか、層理に沿って採掘されるのに、房州石では(勿論切り出し方にもよるけれど)堆積模様が斜めの状態で、浅い海に堆積したとは思えない状態である事が特徴の一つだと考えて居る。房州石が伊豆石の名前で対岸の神奈川県で多用されていた事は間違いないが、まさか房州石が下田の街にまで運ばれていたとは考えにくい。
残念ながら、この石材が何処の丁場で採掘されたのか?まだ突き止めていない。念の為あと数枚この手の伊豆石の表情をご覧頂こうと考えて居る。

2012年6月13日水曜日

伊豆石 (05) 南豆製氷所

この画像も南豆製氷所のもの。妙に表面に艶が在るように観えるが光の反射のせいだとおもう。

2012年6月12日火曜日

番外 中禅寺湖湖畔 旧イタリア大使館公園の石積み

先日、雨模様なので人出も少なかろうと、日光湯元付近まで出掛けての濁り湯に浸かりしばし散策をして少し元気を取り戻しました。帰途に、中禅寺湖湖畔の半月山側、細長く飛び出した半島の傍の旧イタリア大使館別荘を公園として開放している施設を久し振りで散策しました。
上の図は手前はやや崩れている雰囲気もありますが、建物の山側の石積みの様子です。番外編としてご案内して置きましょう。静かでとても趣のある湖畔の施設ですので、日光を訪問された時には是非立ち寄られるようお勧めします。
下の画像はその石積みに使われている石材の画像。スケールは置いて居ません。 

伊豆石 (04) 南豆製氷所

韮山だけではありません。
伊豆急下田駅の近くに保存事業が行われているらしい「南豆製氷所」の建物があります。画像はその外壁に使われた「伊豆石」の画像です。ラベルで「房州石」の含まれた画像をチェックして頂ければこの画像が如何に良く似ているかをご自身の目で御確認頂けると思います。

2012年6月11日月曜日

伊豆石 (03) 韮山の反射炉

当時の反射炉の構造が判らないので、この部分をどう呼んでよいのか判りませんが、前室なのか?恐らく焚口から燃焼室と溶解部分の耐火煉瓦の外側を包んで伊豆石と言われる緑色のグリーンタフが使われています。その中に幾つか緑色では無い、縞模様が見える石材が所々に見えます。特に使い分けをしている様には見えないので、どちらも同格に扱っている様です。この緑色では無い部分が房州石にそっくりなのです。

2012年6月10日日曜日

伊豆石 (02) 韮山の反射炉

房州石と伊豆石の類似を初めて自分の目で確認出来たのは、この伊豆の国市韮山に在る反射炉でした。反射炉本体には勿論耐火煉瓦が使われていますが、前室とでも言うのでしょうか?横に張り出した部分には、大部分が緑色の伊豆石が使われていますが、一部に房州石と同じ雰囲気の石材が使われています。
房州石が東京湾の対岸で「伊豆石」の名で納められていた事は聞き及んで居ましたが、見た目が全く異なると思い込んで居た二つの石材が何故同じ商品名で受け入れられていたのか?不思議でなりませんでした。