2010年2月13日土曜日

群馬県下仁田町中小坂鉄山(5)

数多く残る坑口の一部です。この様に二段に坑口が開かれて居る場合は下の段はズリや鉱石の搬出用として利用されていたものが有ります。上の坑道で掘削された鉱石を内部の竪穴で下段に落とし、ここから搬出してトロッコに搭載する訳です。時には斜面を利用して鉱石を更に下の軌道面まで移動させた後も残っています。

2010年2月12日金曜日

群馬県下仁田町中小坂鉄山(4)

前の画像と同じく磁鉄鉱の鉱脈です。これだけ高品位の鉱脈を残しながら何故?採鉱と精錬を辞めてしまったのか?不思議ですね。此処には溶鉱炉だけでなく、石炭を燃料にした(鋳鉄中の炭素分を減らす為の精錬用の平炉である)「パッドル炉」まであったのに、結局はこの時代も輸入品に価格競争で負けてしまった様です。

2010年2月11日木曜日

群馬県下仁田町中小坂鉄山(3)

これも崖に露出した高品位の磁鉄鉱鉱脈です。ハンマーで叩いても岩石の音ではありません。
この鉄山は1848年ごろ採鉱と精錬が始まり、その後優秀な鋼材を製造していたスエーデンとイギリスから技術指導を受け蒸気機関を利用した熱風送風機を備えた鉄鋼一貫製鉄を民間資本で開始しています。官営釜石製鉄所が稼動する1880年より早いスタートを切っています。但し、1878年には官営となりましたが1884年には再度民営に移行し、1918年に操業停止に至っています。鉱山所有者ゆかりの方のお宅には当時製作された繊細な模様を描いた鋳物製の火鉢などが今も保存されていました。

2010年2月10日水曜日

群馬県下仁田町中小坂鉄山(2)

上下に口をあけた坑口です。上下に有るのは掘り出した鉱石をトロッコに乗せて運搬する為に坑内に連絡縦坑が有る為の様です。
内部を見学したい場合は「下仁田ふるさと会館」で中小坂鉄山研究会」の方々に連絡を取って頂き、案内をお願いする事をお勧めします。内部は水が溜り足元の凹みなどが見えませんし、突然の穴があったりで入るのは危険です。通常は入坑禁止の様です。中に無いら無くても前の画像の様に鉱脈は地表面に現れていますから、品位の良い磁鉄鉱のサンプルは採集可能でしょう。

2010年2月9日火曜日

群馬県下仁田町中小坂鉄山(1)

群馬県の下仁田地域には地質を学ぶ人々にとって大変興味深い場所が多く有ります。これは下仁田町の指定史跡である「中小坂鉄山跡」を見学した折の画像です。
「下仁田中小坂鉄山研究会」の方にご案内を頂きました。案内者の右手に先端に黄色いテープを巻いた竹棒が崖にくっついて居るのが判りますか?残存する鉄鉱石に竹棒の先端にテープで取り付けられた磁石が引き付けられて棒の自重を支えているのです。同じ群馬県でも草津に近い六合村(くにむら)「群馬鉄山」とは異なり、ここの鉄鉱石は磁鉄鉱であり、鉄分の平均含有量が60%ほどのと言う大変優秀な鉄鉱石を含むもので、平滑花崗岩と南蛇井層との接触部に構成されています。

2010年2月8日月曜日

栃木県高原山・箒川ひん岩岩脈(14)竜化の滝

高原山周辺や箒川の流域には他にも貫入岩脈がある様ですが、この竜化の滝の画像で一区切りにさせて頂きます。高原山の学校平或いは富士山附近から塩原温泉に下るルートには「瀑布」を思わせる様な恐ろしい名前の滝が幾つか有ります。残念ながら片方に車を置いて移動するのが不便でこのコースを歩く事はまだ実現していませんが、黒曜石や流紋岩を探しながら歩いてみたいコースです。明日からは脈絡も無く群馬県の下仁田附近の画像をご紹介しようと考えています。

2010年2月7日日曜日

栃木県高原山・箒川ひん岩岩脈(13)竜化の滝の壁

滝の画像を見て頂く前に、滝が掛かる岩壁の画像を見て頂きましょう。画面左下の鉄骨とコンクリートの厚い屋根で守られているのが「観瀑台」。岩壁の高さはハッキリしないが滝の説明板の内容からすると60m程度だろうか?この右手に「竜化の滝」が掛かっている。