2015年9月26日土曜日

シラスの中の発泡の少ない変質岩

シラス中の軽石を採集した際に、発泡程度の小さな岩片を見付けた。軽石の中には部分的に似たような色調のものも観られるので、何らかの状況で発泡し損ねたものだと思っていた。
処がこの小さな岩片(背後にボケたスケールが有るので大きさは大体見当が付くと思うが)を良くみろと輝く小さな結晶の様なものが見える。この付近は輝石安山岩が多いので、良く見ないで輝石が入っているなどと思って居たら、実体顕微鏡で観察すると輝石では無くて雲母らしい。
雲母が含まれて居るとすればこれは噴出後に変質を受けて居る事になる。
御嶽山の火山灰を観察した時も、雲母が存在していて、爆発ではマグマ物質はもし含まれて居るとしてもかなりその比率は少なく水蒸気爆発である事を裏付けていると思ったが、カルデラを造る様な噴火の場合は吹き飛ばされる範囲が広いのでこんな事も有るのだろうと納得。
最近、栃木の角礫凝灰岩である「岩舟石」の中に含まれる黒色の岩片の中に、オリビンが結構新鮮な状態で存在しているケースが有るとお聞きした。岩舟石の中の岩片はどちらかと言うと、茶―t-とか花崗岩の様な基盤岩が多いと思っていたが違って居た様だ。先入観無しで岩石を観察するのは結構難しいものだ。 
下の画像の光っているのが雲母だと思われる。

2015年9月22日火曜日

成田で購入した軽石

鹿屋でサンプリングさせて頂いた軽石が以前入手した物とはやや異なるので、以前と同じ販売元から関東近郊で販売している雑貨屋さんを紹介してもらっていたのを思い出して成田まで出掛け、お店に並んでいた30個余りの中から球形に近いものと、80x55x20mmの直方体のものを合計5個購入して来ました。気孔の方向と切断面が様々なので、その中で一番観察し易い比較的気孔の方向と平面の傾斜が少なく、長手方向に伸びているもの1個をさっと洗浄し、軽く乾燥させてから、撮影してみたのが以下の画像。
デジカメは三脚固定で1枚の画像から全体と重複しない様に同じ大きさで四か所をトリミングしてみた。最初の画像を除いて横方向は全て29mm。1278x852ピクセルで切り出しています。元の画像は1912x3264ピクセルです。最初の一枚は余白をトリミングしています。




2015年9月20日日曜日

軽石洗浄中

当然の事ながら軽石は乾燥させ難い岩石資料である。上の画像は鹿屋でサンプルを頂戴したものだが、洗浄中に割れてしまったその新しい表面で気孔の長手方向と直交する角度で割れたので丸い穴が見えている。
下の軽石は鹿児島市西佐多町の有名な「吉田貝層」上部のシラスから採集した軽石。此方は小粒。西佐多町のものは歯ブラシで大まかに付着物を取り、超音波洗浄を行ったが、地山の酸化色は取れなかった。まだ採集して来た軽石全部の処理は終わっていない。これらの軽石は1週間かけて標本製作室で乾燥中です。