2017年7月15日土曜日

木下貝層の石材利用 (4) 吉岡まちかど蔵周辺(2/2)

吉岡まちかど蔵の裏手のJR成田線の線路傍に、利根川舟運の航海の安全を祈願して水神宮が勧請されている。

階段や社の礎石は風化と汚れで石質は判然としないが銚子石では無いので恐らく伊豆の澤田石だと思われるが、表面状態の観察が出来ないので確認は出来ない。
吉岡家の翁の業績を湛える井内石製の石碑の近くには、木下貝層の固結部を用いた石燈籠が置かれている。高さは2m以上。

振り返ってまちかど蔵に戻れば、礎石として使われた銚子石(銚子砂岩)も観察出来る。
勿論、石垣の一部にも使われている。



まちかど蔵は明治二十四(1891)年に建てられたと聞く。
  続く

GVP 火山活動情報の概要:7月5日⇒11日;19火山

GVPの火山活動情報の概要を御案内します。今週は19火山の活動が掲載されました。
 少々慌ただしい日々を過ごしていたので、MLには発信していたのだがブログの更新をうっかり失念していました。久し振りにGVP情報の更新です。
Activity for the week of 5 July-11 July 2017 New Activity/Unrest

Bogoslof  | Fox Islands (USA)  | 311300 | Elevation 150 m
75日の報告に拠れば一昨日の噴火以降は新たな活動は観測されていません。カラーコードはオレンジに引き下げられました。781015時(アラスカ時間です。1815UTC)に、地震計が噴火が始まった事が観測され、その後に1029時に短い噴火が始まり、その後徐々に地震活動が収まりました。火山灰を含む噴煙は衛星画像で、9.1 km の高度に達し北に広がった事が確認されました。カラーコードはレッドに引き上げられましたが、翌日には直ぐにオレンジに引き下げられました。792347時(710747UTC)に5分間の短い噴火が発生し、更に15分後に別の7分間継続する噴火が発生しました。
衛星画像で確認できる程度の小さな火山灰を含む噴煙が高度6kmに達し南東側に流れ、噴火は0235時に終わりました。カラーコードはレッドに引き上げられましたがその日の内にオレンジに引き下げられました。7101000時に発生した噴火は8分間で終わりました。空振計の観測記録では火山灰の噴出が確認されましたが、衛星画像では確認出来ませんでした。710日の1706時に始まった噴火は15分間継続しましたが衛星画像では噴煙を確認出来ず、雷光や空振計でも記録されていません。噴火後は地震活動は低下しています。

 Fuego  | Guatemala  | 342090 | Elevation 3763 m
76-7日の間には毎時4-7回の噴火が発生し、火山灰を含む噴煙がっ工場空950 m まで上昇し南西から西の方角に6-10 km まで広がっていました。白熱岩塊は火口縁の上空100-20 m まで放出され、渓谷を流れ下る岩屑雪崩を引き起こしました。77日の遅くに、噴火回数は毎時7-10回に増加しました。7-9日の間、火山灰を含む噴煙は 1.1 km 以上まで噴出され西側に15 km 程広がり、以下の地域に降灰をもたらしました:Santa Sofía (12 km SW), Morelia (9 km SW), Panimaché I and II (8 km SW), El Porvenir (8 km ENE), Sangre de Cristo (8 km WSW), and possibly San Pedro Yepocapa (8 km N).溶岩流は南東側の渓谷を1.5 km 流れ下りました。711日に、今年6回目の溶岩の噴出を伴う噴火が継続中で有る事を確認しました。爆発的噴火で発生した火山灰を含む噴煙は火口上空 1.3 km に達し西に 35 km まで広がり、衝撃波は建物を揺らしました。降灰は以下の地域で確認されました:Morelia, Panimache, Santa Sofía, El Porvenir, and Sangre de Cristo.二つの溶岩流は、溶岩噴泉に源を持ち、一本は“Las Lajas drainage”を2.3 km 流れ下り、他の一本の溶岩流は南西側の“Santa Teresa drainage”を 1.7 km 流れ下りました。この日遅くに31時間にも及んだ噴火は収束したと発表しました。小規模の噴火は継続しており生じた火山灰を含む噴煙は 850 m 上昇し西側に 6 km 広がりました。
  
Rincon de la Vieja  | Costa Rica  |  | Elevation 1916 m
750849時に小型の水蒸気爆発が発生し、噴石は火口内に止まりました。
  
Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
71-7日の間、衛星画像で熱異常が観測されています。72日の爆発的噴火では生じた火山灰を含む噴煙は高度 10-11 km に達し、噴煙の一つは南西に1,050 km に、他の噴煙は北東に350 km に達しました。カラーコードはオレンジを維持しています。
Ongoing Activity

Aira  | Kyushu (Japan)  |  | Elevation 1117 m
⇒気象庁の「噴火に関する火山観測報」を参照下さい。本期間に関する噴火情報は掲載されていません!
  
Bezymianny  | Central Kamchatka (Russia)  | 300250 | Elevation 2882 m
71-7日の間の夜間に溶岩ドームの火映現象が観測され、溶岩流はドームの西側の山腹を流れ下っています。衛星画像では連日熱異常が観測されています。カラーコードはオレンジを維持しています。
  
Cleveland  | Chuginadak Island (USA)  | 311240 | Elevation 1730 m
75-11日の間には、雲の多い気象状況だった事も有り、衛星画像屋ウエブカメラでは特段の活動は観測されませんでしたが、少量の脱ガスは観測されています。地震活動は低調で、カラーコードはオレンジを維持しています。
  
Copahue  | Central Chile-Argentina border  | 357090 | Elevation 2953 m
衛星画像等のデータから77-8日の両日、少量の火山灰を含む水蒸気主体の噴煙が高度4-4.3 km に達し東南東に広がった事が報告されました。
 
 Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
衛星画像等のデータ解析から、75-11日に火山灰を含む噴煙が高度 2.1 km に達し、様々な方角に広がった事が報告されました。
  
Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380 | Elevation 1103 m
火山から東に 7 km の“Severo-Kurilsk (Paramushir Island)”の住民からの報告に拠れば、71日と4日に噴火で発生した火山灰を含む噴煙は高度 2.6 km に達しました。カラーコードはオレンジを維持しています。
  
Karymsky  | Eastern Kamchatka (Russia)  | 300130 | Elevation 1513 m
衛星画像で、熱異常が71-3日の間観測されました。カラーコードはオレンジのままです。
  
Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
⇒何時も変わらぬ火山活動が継続しています。“Kamokuna”海岸のオーシャンエントリーは続いていますが、溶岩三角州には海岸線に平行な複数のクラックがはしっています。溶岩流の活動は活発です。
 
 Klyuchevskoy  | Central Kamchatka (Russia)  | 300260 | Elevation 4754 m
71-2日と5-6日に衛星画像で弱い熱異常が確認されています。1-2日と5-6日に生じた爆発的噴火で生じた火山灰を含む噴煙は高度 5 km に達し南寄りの方角に 160 km 広がりました。カラーコードはオレンジを維持しています。
 
 Nishinoshima  | Japan  | 284096 | Elevation 25 m
衛星画像とパイロットからの報告で、75日には火山灰を含む噴煙は東に広がっていました。
  
Poas  | Costa Rica  | 345040 | Elevation 2708 m
74-9日には、マグマ起源の火山ガス、水蒸気とアエロゾルを含む噴煙が、火口上空200-600 m まで上昇していました。4-5日には火口底で白熱現象が確認され、強い硫黄臭が“Alajuela and Heredia”地域から報告されました。5-7日の間は灰色から赤い色合いの火山灰が300 m上昇しました。
 
 Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5960 m
前の週よりは噴火活動が活発化し、73-9日の間は連日10回以上の噴火が記録されています。火山ガスと火山灰を含む噴煙は火口縁の上空 5.5 kmに達し、北西或いは南側に50 km まで達しています。亜硫酸ガスの噴出量は日量で2,239トンです。
 
 Santa Maria  | Guatemala  | 342030 | Elevation 3745 m
75日に中規模のラハールが複数の渓谷を下りました。ラハールは幅30mで深さ1mで直径50cmの岩塊が運ばれました。7日には弱い噴火が発生し白い噴煙を700mの高さまで噴出し、南東に2kmまで広がり、少量の降灰が以下の地域から報告されました:La Florida (5 km S) and Monte Claro (S).
弱い岩屑雪崩が東側の山腹を流れました。10-11日の噴火で生じた火山灰を含む噴煙は600m上昇し南西に広がり、“La Florida”に降灰をもたらしました。

Sinabung  | Indonesia  | 261080 | Elevation 2460 m
衛星画像等のデータ解析から76日と8-11日に火山灰を含む噴煙が高度3.3-5.5 km に達し E, ESE, SE, and NWに広がった事が報告されました。

Turrialba  | Costa Rica  | 345070 | Elevation 3340 m
74-11日の間、水蒸気、アエロゾルや少量の火山ガスを含む噴煙が火口縁の上空500mに達し、ほぼ連日火口底に火映現象が観測されました。
75-7日には中程度の火山灰を含む噴煙が突発的に噴出し、少量の降灰が“Coronado (San José), and in San Rafael and Barva (Heredia)”から報告されました。7101325時と1545時に発生した噴火で生じた火山灰を含む噴煙は火口縁上空300500 mに達しました。
バヌアツのYASUR火山
今週末(7月15-16日)に知人が登頂を目指しているカムチャツカの“Avachinsky”火山の13日の状況は



以上

2017年7月9日日曜日

木下貝層の石材利用 (3) 吉岡まちかど蔵周辺(1/2)


吉岡家は木下河岸の廻船問屋であっただけでは無く利根川の舟運に大きく関わった存在で、かってはその家を取り巻く塀には貝層の固結部切石を積んだ石塀が有ったのだが現在は花崗岩の石塀に代わっている。道路を隔てた反対が側に、この土蔵を利用した「吉岡まちかど蔵」が在り、地域文化交流の場となって居る。蔵は土蔵で礎石には銚子石が使われているのだが、その周辺には木下貝層固結部の切石や石材を利用した大形の燈籠が置かれている。
蔵の道路側の駐車場部分には三段の切石が置かれている。



蔵の側から見ると

中には「アカニシ」だと思うが大きな巻貝も含まれている。

三本脚の燈籠はこの付近で一番大きいが「まちかど蔵」から成田線の線路に近い水天宮に向かう途中に置かれている。
  続く