2017年11月10日金曜日

GVP 火山活動情報の概要:11月1日⇒7日;22火山

Agung | Bali (Indonesia) | 264020 | Elevation 2995 m
11月1-7日の間、火口上空 500 m まで白煙が上昇していました。警戒レベルは 1-4 段階の“3”、立ち入り禁止区域は半径 6 km の全方位と主に南側と北北東の半径7.5 km です。

Aoba | Vanuatu | 257030 | Elevation 1496 m
11月6-7日に火山灰を含む噴煙が 2.1-4.3 km 上昇しました。

Kirishimayama・新燃岳 | Kyushu (Japan) | 28090 | Elevation 1700 m
11月2-6日の間の活動状態はやや活発な状態が継続しており、火口縁から 30-400m 白煙が上昇しています。警戒レベルは“3”です。



Ongoing Activity
Aira ・桜島 | Kyushu (Japan) | 282080 | Elevation 1117 m
亜硫酸ガスの放出量は10月30日には日量 800 トンでした。10月31日1221時に南岳で噴火が発生し、火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 1 km まで上昇しました。警戒レベルは“3”です。

Bagana | Bougainville (Papua New Guinea) | 255020 | Elevation 1855 m
11月3日火山灰を含む噴煙が高度 2.4 km まで上昇しました。

Cleveland | Chuginadak Island (USA) | 311240 | Elevation 1730 m
10月28-30日に小規模の噴火が発生し、山頂火口内の溶岩ドームの一部分を破壊しました。11月1日と5-7日には衛星画像で僅かな地表面温度の上昇が観測されており、火口内の溶岩流を示しているものと思われます。他には地震計にも空振計にも特段の活動は記録されていません。航空カラーコードは「オレンジ」

Dukono | Halmahera (Indonesia) | 268010 | Elevation 1229 m
11月1-7日の間、火山灰を含む噴煙が高度 1.8-2.1 km まで上昇しました。11月4-5日には火山灰の噴煙が170 km に達しました。

Ebeko | Paramushir Island (Russia) | 290380 | Elevation 1103 m
10月27日から11月3日に掛けて、火山灰を含む噴煙が高度 2 km に達しました。航空カラーコードは「オレンジ」

Fuego | Guatemala | 342090 | Elevation 3763 m
11月2-3日に火山性微動が増加し、毎時 6-8 回の爆発が発生し火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 1.3 km まで上昇しました。11月4-5日には毎時5-8 回の爆発が生じ、火山灰を含む噴煙が 1.2 km 上昇しました。11月5日の2017時には白熱岩塊が火口上空 300 m まで放出され、火口内での岩屑雪崩を引き起こしました。11月5日2017時には11回目の噴火が始まりました。溶岩流は西側に 1-1.2 km ,南南西に 800 m 流れ下りました。溶岩流の末端では岩屑雪崩が起こり、植生区域に達しました。毎時 6-8 回の爆発が起こり、火山灰を含む噴煙は 1 km 上昇しました。

Kilauea | Hawaiian Islands (USA) | 332010 | Elevation 1222 m
⇒特段の変化は報じられていません。

Langila | New Britain (Papua New Guinea) | 352010 | Elevation 1330 m
10月(11月?)5日、火山灰を含む噴煙が高度 3.7 km まで上昇しました。

Pacaya | Guatemala | 342110 | Elevation 2569 m
11月4-7日、“Mackenney”火砕丘でストロンボリ式噴火が発生し火口縁の上空 40 m まで噴出しました。

Poas | Costa Rica | 34040 | Elevation 2708 m
11月6日0915時に噴火が発生し、火口縁の上空 300 m まで噴煙が上昇しました。

Popocatepetl | Mexico | 341090 | Elevation 5426 m
11月1-7日の間、200-361 回の噴出が有りその中の幾つかには火山灰が含まれました。連日夜間には火映現象が観測されます。11月3日0146時に地震活動が活発化し始め、ストロンボリ式噴火が発生し0535時に収束しましたが、火山ガス、水蒸気あるいは火山灰が火口縁から立ち昇り、噴出物は山腹の 500 m の地点に達しました。観測された噴火回数は 1027 回でした。11月4日には0145時と0608時に観測されました。二度目の噴火の後に少量の火山灰を含む火山ガスの噴煙が続きました。1029時にストロンボリ式噴火が始まり80分間継続しました。1440時と2231時の噴火では白熱岩塊を 200 m の高さまで7、噴出物は山腹の 500 m まで広がりました。5日の0411時にも噴火が記録されました。6日1653時の爆発では生じた火山灰と火山ガスの噴煙が火口上空2.5 km に達しました。11月7日0100時の爆発では、火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 2 km まで上昇しカラーコードは「オレンジ」

Reventador | Ecuador | 352010 | Elevation 3562 m
10月の最終週には爆発の規模が増加し、噴火回数は時間当たり 4-5 回に達し、火山灰を含む噴煙は火口縁の上空 2.5 km に達しました。「キャノンショット:キャノン砲の発射音」が幾つかの噴火の際に住民まで届きました。火山研究者による10月23日と25日のフィールドワークでは7.2 km 離れた地点でも窓を震わせる「キャノンショット」を観測しました。10月27日には火山灰を含む噴煙は 4.9 km 上昇しました。

Sabancaya | Peru | 354006 | Elevation 5960 m
前の週に比べて噴火活動は活発化し、10月30日から11月5日の間には、連日57回の噴火が生じています。火山ガスと火山灰の噴煙は火口縁の上空 3.8 km に達し、10月30日の亜硫酸ガスの噴出量は日量3,996 トンに達しました。

Sheveluch | Central Kamchatka (Russia) | 300270 | Elevation 3283 m
10月26-30日と11月1-2日に熱異常が観測されました。11月2日の爆発では火山灰を含む噴煙は高度 8 km に達し増した。航空カラーコードは「オレンジ」

Sinabung | Indonesia | 261080 | Elevation 2460 m
11月2日と5-7日には火山灰を含む噴煙が 3.4-4.9 km まで上昇しました。

Stromboli | Aeolian Islands (Italy) | 211040 | Elevation 924 m
11月1日の2129時に“Area CS”において3分間継続する爆発的噴火が発生しました。爆発では粗粒の火砕物質を噴出しました。また濃密な火山灰を含む噴煙は急速に拡散しました。
噴火後、地震活動は直ちに正常レベルに戻りました。

Suwanosejima・諏訪瀬島 | Ryukyu Islands (Japan) | 282030 | Elevation 796 m
10月31日と11月1,3,5日に爆発が観測され噴煙が高度 1.5 km に達しました。

Turrialba | Costa Rica | 345070 | Elevation 3340 m
11月4日に火山灰の噴出が観測されましたが、天候の悪化でその後の経緯は不明です。

Ulawun | New Britain (Papua New Guinea) | | Elevation 2334 m
11月3日に火山灰を含む噴煙が高度 3 km に達しましたが、その後は水蒸気の噴出のみが観測されています。
今週はライブカメラの画像が余りありません。
“Ambrym”,

“Klychevskoy”, 

“Sheveluch”火山は噴煙画像と溶岩ドームに雪が無い画像の二枚です。



以上

GVP 火山活動情報の概要:10月25日⇒31日;19火山

Agung  | Bali (Indonesia)  | 264020 | Elevation 2995 m
特に10月20日以降の火山活動の低下に伴い警戒レベルが“3”に引き下げられました。衛星画像による火口付近の熱異常は10月に比べて9月の方が強かったと云えます。10月20日からGPSデータは地形の変化率が鈍った事を示しています。地震活動はその数と強さ共に減少していますが、マグマの移動を示す低周波地震は継続しています。10月20-29日の間は白い噴気は火口縁の上空 500 m まで上昇しており、ビデオに撮影されたその勢いは衰えています。警戒レベルは引き下げられましたが、避難区域はそのまま維持されており避難者の総数は 133,457名を数えます。

Aoba  | Vanuatu  | 257030 | Elevation 1496 m
10月29日に火山灰を含む噴煙が高度 6.1 km まで上昇しました。

Kirishimayama  | Kyushu (Japan)  | 28090 | Elevation 1700 m
10月25-31日の間、新燃岳の活動は緩やかに増加しています。白い噴煙は火口縁の上空 100-500 m まで上昇しています。ほぼ連日のフィールドサーベイの結果は特段の変化を示していません。亜硫酸ガスの噴出量はおおむね日量 200 トンです。警戒レベルは“3”を維持。



Sarychev Peak  | Matua Island (Russia)  |  | Elevation 1496 m
10月29日に熱異常を観測していますがこの日以外は天候に阻まれて観測出来ていません。カラーコードは「グリーン」

Tinakula  | Solomon Islands  | 256010 | Elevation 851 m
10月25日から26日の早朝に、小規模の噴火が発生しました。火山灰を含む噴煙が高度 2.1 km まで上昇しました。報道に拠れば11月1日に大量の火山灰が作物を覆い、11,500名への水の飲料水の供給が汚染されました。

Ongoing Activity

Aira  | Kyushu (Japan)  | 282080 | Elevation 1117 m
亜硫酸ガスの放出量は10月23日と27日に、日量 1,000 ~ 1,400 トンでした。南岳火口での極小規模な活動が10月24-25日と29-30日に見られました。
熱異常が昭和火口に近い南東側山腹で、25日にサーマルカメラにより観測されました。警戒レベルは“3”。

Bagana  | Bougainville (Papua New Guinea)  | 255020 | Elevation 1855 m
10月27日、火山灰を含む噴煙が高度 2.1 km まで上昇しました。

Cleveland  | Chuginadak Island (USA)  | 311240 | Elevation 1730 m
山頂火口の溶岩ドームは成長を続け、10月23日には 140x110 m の大きさです。10月28日の1045時に30秒間継続する小規模の噴火が発生した事が、地震観測と空振観測から判明しました。天候が悪く気象上の雲海はおよそ 4.6 km の高度に在りましたが、爆発に伴う噴煙は衛星画像で雲の上に捉えられました。10月30日0320時に小規模な爆発が発生し、火山灰を伴わない噴煙が雲の上の、高度 2.4 km で観測されました。カラーコードは「オレンジ」。

Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
10月25-31日の間、火山灰を含む噴煙が高度 2.1 km まで上昇した事が観測されました。

Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380 | Elevation 1103 m
10月20-27日の間、噴火により生じた火山灰を含む噴煙は高度 2 km に達しました。カラーコードは「オレンジ」

Karymsky  | Eastern Kamchatka (Russia)  | 300130 | Elevation 1513 m
火山ガスと水蒸気の噴煙は継続していますが、火山灰を伴う噴火は10月3日を最後に発生していません。カラーコードは「グリーン」に引き下げられました。

Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
⇒特段の活動変化は無いようです。この処、地上での溶岩流のブレークアウトが画像で取り上げられる事が多くなりました。

Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5960 m
爆発的な火山活動は前の週に比べるとやや収まり、23-29日の間は平均43回の噴火が生じていました。分念は火口縁の上空 3.9 km まで7上昇しています。
29日には亜硫酸ガスの噴出量は日量で 2,635 トンが観測されました。

Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
熱異常は10月20-22日と25日に観測されています。カラーオードは「オレンジ」です。

Sinabung  | Indonesia  | 261080 | Elevation 2460 m
10月31日に火山灰を含む噴煙が高度 4 km まで上昇しました。

Stromboli  | Aeolian Islands (Italy)  |  | Elevation 924 m
10月23日1604時に南側火口付近で一連の激しい噴火が発生しました。爆発に伴い大粒の火砕物質が放出されました。

Turrialba  | Costa Rica  | 345070 | Elevation 3340 m
10月30日の 1030, 1105, and 1445 に噴火が発生し火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 200-500 m まで上昇しました。1445時の噴煙は“reddish crater”から噴出しました。

Ulawun  | New Britain (Papua New Guinea)  | 252120 | Elevation 2334 m
10月26-27日に火山灰を含む噴煙が、高度 2.4 km まで上昇しました。

Yasur  | Vanuatu  | 757100 | Elevation 361 m
10月31日現在警戒レベルは0-4段階の“2”を維持しています。地震観測から活動は活発な状態が続いています。
“Ambrym”,

“Bromo”,

“Iliamana”,

“Lopevi”,

のライブカメラ画像を御案内します。

明日は地質観察会 伊奈の砂岩と伊豆の淡緑色凝灰質砂岩を比べて観よう!

 博物館の県外地質観察会で五日市方面を歩きます。色々と面白い地質を観察出来る様だが、私の一番興味があるのは「伊奈石」と云う砂岩。結構硬い砂岩の様だが、今日その偏光顕微鏡画像を見せて頂いたのだが、火砕流堆積物の様な面白い顔付をしている。参加者へお渡しするテキストに、その画像も掲載される。私はこの処のフィールドにしている野田市方面で、先日僅かに顔を足していた砂岩が気になって、6cm角ほどのその岩片をタガネで半分に割って平らな面を造り、更に切断して厚さ 7 mm と 5 mm の 60 x 25 mm の小さなサンプルを切り出し、この両面を#1500研磨粉で平らな面を造って顕微鏡で観察してみた。
タガネで半分に割った破面の状態。

研磨後の表面の一部を接写したもの。

下の方が粒が大きくて上に向かって粒径が小さくなっているから級化層理。上の目盛は 1 mm 単位。
以下は顕微鏡での観察画像。何れも画像の幅は 4 mm 。
この緑色の部分(緑泥石か緑簾石)が分散して混じっている事で淡緑色~淡青色の色合いが見えてくる。尚、この砂岩は隙間だらけだったが、僅かに石灰石が沈着しているので緑色岩というより淡い青色に近く見えるのだろうと思う。









神社等の礎石としては結構長持ちした筈。社殿を新築したからと云って、小割して周辺に埋めてしまうのは少々勿体ない。痕跡をもっと残してくれると良いのにナ~!
 もし明日の観察会に「当選」され参加される方が居られたら、テキストに掲載される偏光顕微鏡画像と比較して頂ければ面白いと思う。「伊奈石」は火砕流的だから、石英粒子や、斜長石の結晶、潰された軽石らしい構造等が良く見える。
明日の私の役は「は~い!列が伸びすぎてるから、急いで歩かないと置いて行かれるよ。私はコースを歩いてないからはぐれたらそれっきりだよ!」とタイムキーパー。
伊奈の砂岩の顕微鏡画像は後日!