2020年2月1日土曜日

この道路の下を良く歩いた!

 随分昔の多分、1992年頃の話だが、新京成電車のM駅前の道路下に管路を築くシールド工事が在って、我々納入業者に対して理解ある工事長が居られて、私の担当だった装置の最新鋭機を納入させて頂いた事も有ってこの現場には良く通った。
確か発進建更の付近に神社が幾つか在った事を思い出し、そこを訪ねてみようと思い立った。昼には止む筈の雨は次第にみぞれになり、しまいには雪になってしまった。

 シールド工事全てでは無いが、周辺の住民の方々への説明や、工事そのものの宣伝効果を狙って、工事資料が良く作られていた。此処では納入業者の様々な制御盤の画像を組み合わせて表紙を飾って下さっていた。
 最終到達時には、用地が確保出来ずに地中でシールドマシン同士を接合する事になっていた。見えないけれど、目の前に直径 5 m のシールドマシーンが在って、そこにゆっくりと近付いていく、出来るだけ隙間なく近付きたいが接触してはいけない。相手機械には職員がたった一人先端部に専用回線の電話機を握りしめて、我々の側のシールドマシンが近付いてくる様子を伺う。その音が中央制御室のスピーカーから流れてくる。私も中央制御室でその音を聞きながら止めるタイミングを計る緊張と興味が混ぜこぜで面白かったのを覚えている。





 周辺は、明治初期に開拓が行われた場所だが一カ所はそれよりもやや古い時代の神社で、他の一つは、開拓された方々が心の依代として築かれたものの様だ。

流石に歴史のある神社だけあって、礎石には伊豆の下田付近で採掘された石灰質生物遺骸が豊富で、御覧の通り斜めの堆積構造:斜層理が明瞭に観察される。海底の堆積物なのに河川の堆積と同様、片方向の斜層理だけで斜交層理ではないのが面白い。




上の図の左上を拡大すると火山灰の含まれている部分が見えてくる

電車を降りて、雨が霙から雪に変わる中を取り敢えずバスで一番離れた神社に行き、調査をしながら駅まで戻ったのだが、この道路下にあの管路が今も有るのだと思うのは楽しかった。
雪の降る中で香りは感じられなかったが今年初めて「蝋梅を」の花を見た。


今日は寒かった!!午後は千葉県立博物館で「千葉県の石」の話をお聞きしながら暖を取った!

何処から来たの?

FBで情報を得て以前から気になっていた石材が新宿六丁目の西向天神脇の(元は境内だった)天神山児童遊園に在る。大正十三(1924)年に建立された井内石製の「本殿改築記念碑」の足輪周りを固めている礫岩なのだが、これまで見たことが無い石材なのです。地衣類をはがせないので美しくない画像ばかりだが、基本はアマゾナイトの様な美しい緑色が主体で、礫岩なのは間違いないのだが、所々に円礫の様な丸い構造が見えたりするのです。チャートや黒色の水冷玄武岩が入っていないので岩舟石とは全く違うし・・・いったい何処から採掘されてきたものやら(加工痕あるので自然石ではない)

まるでアマゾナイトの様な美しさ。蘚苔類が邪魔しすぎ!

こんな礫も茶系の礫も

画面の左側約半分ぐらいの円弧で囲まれた部分があり、更にその中の左上にもう一つ、入れ子になった円形部分がある。しかも、ほぼ同一素材と思える色だ。
何だこりゃ!