2011年9月24日土曜日

桜みかげ・万成石:F-6;武田石材殿丁場

丁場で大きな石材の表面を数枚撮影しました。上の画像は大割りの為のクサビの跡が残る石材の部分。下の画像は石目に沿って成形された面です。どちらもスケールが入っています。
普段は溶岩系の岩石を見る事が殆どで、数年前から博物館の様々な催しに参加しながら、半深成岩や深成岩にも真面目に目を向ける様になったのですが、御影石がこんなに美しいものだとはこれまで気付いていませんでした。最近は、街中を歩いていても、道路の反対側の建物に石材を使っていると道路を渡って見に行くようになってしまいました。
月曜から勤務先が江東区大島の工場から、市ヶ谷の本社に移動になりますが一日中デスクにしがみついているのは得意ではありません。只、市ヶ谷駅周辺には巨大な(私の掌より大きい)斑晶が現れている石壁等が在って昼休みにそんな風景を見て歩けるのが楽しみで暫くの本社勤務を乗り切ろうと考えています。

2011年9月23日金曜日

桜みかげ・万成石:F-5;武田石材殿丁場

丁場の最初に見て頂いた画像の左手の節理面。こちらはかなり小さく節理が出来ています。と言っても人間の大きさに比べれば大きそれなものばかりです。
更に上の方は「マサ」化しています。万成のマサはどうしてもカリ長石が大きな粒で残り石英より目立つので赤い色合いです。これはこれで利用法が在りそうですがうっかりお聞きするのを忘れてしまいました。
群馬県の「沢入:そうり」御影では最近は石材としての採掘は殆ど無くこのマサ砂を採掘している様です。沢入では石英粒子が多いので鋳物用の砂としての用途が多いのだそうです。

画像の表示がまた以前の状態に戻りました。無料のブログサイトなので文句も言えませんが、「新しいブロガーインターフェイス」なんてのが表示されているので、これをクリックするとその方式になるのでしょうか?
面倒なのでこのまま続けます。

2011年9月22日木曜日

台風帰宅難民の小体験


昨日は台風の接近を受けて、勤務先では女性の皆さんには14時に帰宅するよう指令が出ました。小生の勤務先は昨日までは江東区大島の地下鉄半蔵門線住吉駅近くですが、(来週から、中央線市ヶ谷駅近くに移動です)携帯の記録を見ると15時20分頃勤務先を出ています。
住吉駅で半蔵門線から東武に乗り入れる電車に乗車しましたが、途中押上駅で人身事故の影響もあって駅員が混乱!他の路線に乗り換えるようアナウンスしたかと思えば、この電車は東武乗り入れの最後の電車になりますと言って乗客を右往左往させ、挙句の果てに東武への乗り入れは見通しが着かないので外を歩いて東武電車に乗り換えろ!(東武・業平駅まで7-8分)とのアナウンス。乗客は激怒!
私は同じ駅から京成電車に乗り換え柴又経由で金町に抜けました。ところが私鉄が運行中なのにJRは早くも全線運行停止!ここで16時40分。行きつけの居酒屋にしけこもうかと思ったら本日は臨時休業だと!
京成電鉄が運行中なのを確認して兎に角江戸川を渡ろうと京成の高砂駅に移動。これが17時30分。レーダー画像はこの時点のもの。処が当然の如く、ここも間もなく印旛日本医大行の電車が到着と言うところで京成も全線運行停止。電車を駅部で停車させる為に入ってきた電車に取り敢えず乗車。運行見込み不明。
暫く電車に乗った状態で様子見をしていましたが、立席も少々辛くなり、トイレを早めに済ませ、ホームの立ち食い蕎麦屋さんで稲荷2個とワカメ蕎麦で500円の食事を取り長期戦覚悟の体制万全。階段の手すりに持たれて(駅舎のお蔭で風雨は感じない)運行開始を待ちました。リュックの中には着替えの作業服が在るのでこれを階段に敷いて座ろうかと思いましたが、ふと見ると外のタクシー乗り場は雨の中を長い行列。でも、よく見るとその横をタクシーが結構走っています。道路に出れば乗れるかも!と思い場外へ!
駅舎の中は風雨もなんでこの程度で電車を止めるの?と思うほどでしたが流石、外は暴風雨。幹線道路ではないので車の数は少ないのですが、建物で多少は風を防げる私の歩いている側とは異なり反対側の歩道を歩く女性は風にあおられて気の毒な状況。小生は時々建物に隠れて強烈な風を逃れて何とか柴又(あの寅さんさんの!)まで移動したところで運よくタクシーに遭遇。直ちに乗車。
道路が凄まじい渋滞で時間が懸かってしょうがないよ!と愚痴る運転手さんに、兎に角暫く走ってみて!とお願いしたら、江戸川に架かる水戸街道の葛飾橋でトラックが横転中!が渋滞の原因。早い時間帯(15時半に北千住から南柏まで2時間位掛かったらしい)の渋滞は解消済で後はすいすい!メーターもカシャカシャと上がって19時40分千葉県柏市の自宅に到着。タクシー代は約8000円。痛い出費でしたが、駅で疲れ電車でもみくちゃになりながら深夜に帰宅する事を考えるとまずまずか!と4時間20分の冒険旅行でした。普段は1時間10分の通勤時間です。

桜みかげ・万成石:F-4;武田石材殿丁場

前の画像の一部を拡大しました。作業のお邪魔をして申し訳ありません。石材屋さんと異なり、どうしても「岩石」に興味を持つとこのようなラミネーションシーティングの部分が気になってしまいます。偶々かもしれませんが、ラミネーションのすぐ下に、比較的多くのカリ長石が集まって居る部分が薄くあり、その内側は健全な花崗岩本体と見て取れました。
最近、他でも花崗岩を見る際にまず壁面全体のカリ長石の分布が大体平均的に分布している事を確認後、一つ一つのカリ長石の大きさや色の濃淡に注意して観察するようになりました。丁場でもお聞きした話ですがカリ長石は濃集してもブロックにはならず薄い膜状に分布する事が多いようですね。近日中に街で見掛けたカリ長石の巨晶の画像もご覧頂こうと思っていますが、他の場合と異なりカリ長石は平面的に広がっている様です。板状の結晶構造が巨晶にまで結びついて居るのですね。小生が普段観察対象とする溶岩系の場合とはかなり雰囲気が異なります。

2011年9月21日水曜日

桜みかげ・万成石:F-3;武田石材殿丁場

前の画像で二つに割った岩体の奥に在った岩石を側面から見たもの。「高角度節理」や「シーティングジョイント」部分に発達した「ラミネーションシーティング」が表れています。破面が緑色に見えるのはこの「ジョイント」部分がまだそれほど発達していない薄い状態で、ラミネーションシーティングの亀裂に沿って緑色の鉱物が集合しているもので、緑簾石(文献を見ているとこちらの可能性が高い様ですが)か、緑泥石なのか?判りませんがどちらかなのは間違いないでしょう。酸化はしていずにほんの少し奥は新鮮な万成石:花崗岩の破面が見えています。この部分も拡大して撮影していますので、次の画像でご覧頂きます。

2011年9月20日火曜日

桜みかげ・万成石:F-2;武田石材殿丁場

前の画像に見えていた岩を割った瞬間を遠くから望遠レンズで捉えてみました。右側の岩を前後方向に二つ割にしました。右手に割れた時の粉じんが吹き出した処が見えています。素人の目には見えない石の「目」の正直さには驚くばかりです。
フィールドで、大きな岩体からサンプルを採集する時に、「蟷螂の斧」の様に、小さな岩石ハンマーを振るう事が有りますが、石目を読む事が出来れば・・・等と良く思うものです。
奥の岩の高さ方向が大体1.8-2m程度だと思います。奥の岩はこの後もう少し近寄って観察しています。

2011年9月19日月曜日

桜みかげ・万成石:F-1;武田石材殿丁場

さて、今日からは先日丁場を見学させて頂いた武田石材殿の画像をご案内します。丁場の風景は比べるものが無いと大きさが判りませんが、大型のパワーショベルのでっかいお尻の部分を借景です。ショベルはコマツの“PC350”です。
石目の流れる様子が良く判りますね。中央の割りかけの大きな岩塊の奥で垂直方向の石目が直交しています。此処から右手側は緩やかな傾斜を示しながら平行な石目が見えます。9月4日の項目でご案内した文献「岡山市西部に分布する白亜紀花崗岩のテクトニック・ノンテクトニック節理群」に、これらの節理群の発生についての一つの考え方が示されています。この論文の「高角度節理」部分で割った断面も後日ご案内します。
左手は緩やかな円弧を描いていますね。奥の岩塊の大きさが判り難いでしょうが、もう少しこれに近付いた画像もご案内します。この岩塊の高さは大体2m程度だったと記憶します。

2011年9月18日日曜日

桜みかげ・万成石:E-8;美術館

薄い板を積み重ねた雰囲気です。玄関ホールから高い位置の展示場に移動する部分の階段の側面です。一枚の厚さは大体55-60㎜程度です。2分板と言うのでしょうか?板の積み重ねは3枚単位で端を揃えてその上は板の長さの半分をずらすと言った方式です。それが壁面の良いアクセントになっています。
県立美術館の画像は今日で一段落。明日からは先日見学させて頂いた武田石材さんの野丁場の画像をご案内の予定です。