2015年5月16日土曜日

鎌倉石 (10) 北鎌倉 浄智寺境内

境内には各所に鎌倉石が用いられています。
 やぐらの中の仏塔や仏像にも鎌倉石が多く用いられています。仏塔の一つに赤味が強いものが一つ見られますが、これは恐らく伊豆系の石材でしょう。

 胎内潜りの様な洞もあります。 
 境内を広げる際に切り開いたと思われるこの様な階段も有り、その先には平場があります。
 余りにも短いのですが手掘りのトンネルもあります。現在はそのすぐ横手から回り込めるのでトンネルの意味が無いのですが、恐らく境内の奥には未だ山が残っていた時代のものでは無いでしょうか?多分延長は2m程度ではないでしょうか?側面を撮影した為先が見え難くなっていますが少しの隙間が在るのが判ると思います。

2015年5月15日金曜日

鎌倉石 (9) 北鎌倉 浄智寺境内

 浄智寺は橋だけでは無く勿論山門に至る階段も鎌倉石が用いられています。

 石材の素地はこの日は雨にぬれていたのでこの様な色です。
 大きさを示す為にスケールを於いてみました。

2015年5月14日木曜日

鎌倉石 (8) 北鎌倉 浄智寺の石橋

北鎌倉に浄智寺という国指定史跡の古刹があります。弘安四年(1281)年の直後に創建されたものです。入口に今は渡る事は出来ませんが小さな石橋が掛けられた池庭が配せられています。石橋は勿論、鎌倉石で造られています。


 下の画像は仏塔なのか、顔が描かれたものなのか残念ながら不調法な私には判りませんがチョット可愛い表情を浮かべた地蔵様の様な搭がありました。

2015年5月13日水曜日

鎌倉石 (7) 長谷2丁目

鎌倉市長谷2丁目のお洒落な宿泊施設の石塀・石垣は風化してはいるが鎌倉石を使われている。恐らく、浜からの細い路地を通り抜ける潮風が塩類風化をもたらしたのだろう。オーナーは鎌倉石である事を御存じなので永く保存して頂ければ幸い。宿泊された旅人に風化してはいるが鎌倉石の話等して旅情を盛り上げて頂けるのではないかと思う。





2015年5月12日火曜日

鎌倉石 (6) 北鎌倉駅前の石垣

 JR北鎌倉駅を建長寺と反対側に出て、交番の前に出ると道路の脇に北側に続く石垣が車道と歩道を別ける様に積んである。やや軟らかそうな雰囲気でもあるが、表面の苔や黴が風化で剥がれてしまった場所ではたまにこのように新鮮な石材の素地を見る機会も有る。岩相は様々だ。

 上の三昧の画像は晴天時、下の画像は確か小雨がぱらついて居た日なので石材の表面の色合いがかなり違って見えるが所々に石工の遊びが見える。
鎌倉市内では河川の護岸い今尚鎌倉石が使われている処が多いのだが、殆ど緑色の苔が生えていて岩相を確認する事が出来ない事が多い。

2015年5月11日月曜日

鎌倉石 (5) 個人用の小さなアーチ橋と護岸

いたち川の支流が本体から分岐して暫く暗渠を通過するが、その暗渠に入る場所が「本郷石橋」の交差点だから、恐らく此処にもアーチ橋が在ったに違いない。細い流れを辿ると、この小さな、本当に個人用の石橋がある。川を良く見ながら歩かないと私は見過ごしてしまって再度往復してしまった。良く見ると石材の表面の入から間違い無く鎌倉石の様だ。

 この石橋から程遠からぬ場所に石垣の護岸が有る。モルタルを詰めていないので恐らくかなりの年期が入ったものだと思うのだが、「鎌倉石」では無い。石垣の一つに現世のものらしい穿孔貝が見えるので所謂「佐島石」でもなさそうだ。色合いは佐島石と言っても充分に通りそうなので、佐島付近の初声層から採石したものだろうと思われる。
 此方には貝殻らしいものが入っている。こちらは化石だろう。 

2015年5月10日日曜日

野比海岸の立石層の露頭

昨日5月9日は野比海岸を中心とした地質・地形の観察会だった。私はボランティアとして御手伝い。下見と違って観察会当日は殆ど写真を写せないのですが、今回は2枚だけ。その内の一枚がこの立石凝灰岩層の緑色岩。サンプルを取って、これを小さく砕き、参加者にお配りした。
とても綺麗な緑色なのだが、実は一週間もしない内に、ひょっとしたら自宅に帰り付いた時間には黒い色に変色し、一ヶ月もすると茶色のなんだか判らない石ころに変身する。
この岩石・地層の模式地は三浦半島西岸の「立石」と前田川河床。前田川は河床が歩けるように整備された園地があり河床に黒色の凝灰岩層として露頭がある。
野比海岸には、分布領域が狭いので地質図としては描かれていないが、断層ガウジの近くに分布しているので干潮時には観察可能となる。房総半島では鴨川の防波堤の間の島に同じ地層が分布している。

鎌倉石 (4) アーチ橋:いたち川の昇龍橋

 大船と六浦を結ぶバス路線から程近い山中にこの橋が掛かっている。下流にあった橋は道路の下になってしまったり、経堂橋の様に崩壊寸前になって補強工事が行われたりしているがこの橋は健在である。下の画像は左岸側の裾の部分の石材。苔が生えていて石材の素地は判り難い。
橋を渡と昔の神社の境内にこの様な遺構がある。この付近の地山もかなり強度は有る様で、やや下流ではかなりの高さの絶壁が聳えている。