2015年2月3日火曜日

GVP 週間海外火山活動情報 1月21日 ⇒ 27日

うっかり1週間分抜けてしまいましたね。この処妙に多忙で・・・

New Activity/Unrest


Colima  | Mexico  | Elevation 3850 m  | 1401-04 341040
報道に拠れば1月210713時に爆発が発生し火山灰の噴煙が4km上昇し東に広がった。
降灰は以下の地域から報告された。Huescalpa (25 km NE), Tuxpan (25 km ENE), Zapotiltic (23 km NE), Vista Hermosa, Atenquique (20 km E), and Mazamitla (78 km NE)
23日には、ここ数日の火山活動の活発化を理由に当局がコリマ火山の“Parque Nacional Nevado”への入域を制限した。翌日には火山灰の噴煙が500m上昇し、更に別の噴火で火山灰の噴煙が700m上昇した。26日には火山灰の噴煙が二回1km以上上昇した。1月24日の広報に拠れば、コリマ火山は活動的な状態に留まっているものの溶岩塊の崩落は幾分減少しているとされていた。熔岩流は相変わらず活動的で西側と西北西の山腹を下り、爆発的活動は幾分低くめか中規模の状態。最近の爆発の際に溶岩ドームの一部を破壊した。住民は火山から5km以内に立ち入らぬよう警告されている。
  
Hunga Tonga-Hunga Ha'apai  | Tonga Islands  | Elevation 149 m | 0403-04 : 243040
1月26日の報道に拠れば、新しく形成された火山島は南北方向が1.5km、東西方向が2kmで120mの高さに成長した。ここには直径1kmで400-500mの直径の火口を持つ島が存在し、“Hunga Tonga”の北側と“Hunga Haapai”の西側とが150-200mの距離で接していたのが一体になったものと思われる。報道に拠れば噴火活動は前の週には既に衰えており火口からの噴出物は無い。
⇒下記に画像があります。画像にクリックする位置により1月19日の画像と昨年の7月24日の新しい火山島出現前の画像を見比べる事が出来ます。

 Karymsky  | Eastern Kamchatka (Russia)    | Elevation 1513 m |1000-13 :300130
クベルトに拠れば、1月16-23日の間中規模の噴火活動が継続した。衛星画像では18-22日の間熱異常が観測されており、19-22日の間は火山灰の噴煙が高度5kmで上昇し65km東まで広がっている。
  
Klyuchevskoy  | Central Kamchatka (Russia)  |Elevation 4754 m |1000-26 :300260
クベルトに拠れば、16-23日の間、ストロンボリ式噴火とブルカノ式噴火が継続している。熔岩流は南東側山腹を下っている。山頂部の火映現象が観測され火山弾は火口から200-300mの高さまで放出されている。爆発に伴う火山灰の噴煙は高度6-7kmまで上昇し、降灰は21日には北北東に30km離れた“Klyuchi”村から報告された。衛星画像では大型の明るい熱異常が火山で観測されており、火山灰の噴煙が高度5-6kmで210km南西、北西或は北東に広がっている。航空カラーコードはオレンジを維持。
  
San Miguel  | El Salvador  | Elevation 2130 m | 1403-10: 343100
1月260643時小型の爆発が発生し、噴煙が300m上昇したが直ちに西側に拡散した。
地域住民は爆発の間鳴動音が聞こえた事を報告した。少量の降灰が火口の南西側から報告された。
  
Sangay  | Ecuador   | Elevation 5286 m | 1502-09 : 352090
航空機のパイロットからの報告等では1月25日に火山灰の噴煙が高度7.3kmまで上昇した。気象上の雲により衛星画像では噴煙を確認出来なかったが、熱異常は翌日まで観測された。
  
Soputan  | Sulawesi (Indonesia)  | 1.108°N, 124.73°E  | Elevation 1784 m |0606-03 :266030
衛星画像の解析などから、21日に火山灰の噴煙が高度3.7kmまで上昇し35km南西に広がったと報告された
  
Ongoing Activity
  
Bagana  | Bougainville (Papua New Guinea)  | Elevation 1855 m | 0505-02 : 255020
衛星画像の解析等から1月21日に火山灰の噴煙が高度3.7km『に達し22-40km北東に広がった。翌日は火山灰の噴煙が20km南西に広がった。

Bardarbunga  | Iceland  | Elevation 2009 m  | 1703-03 : 37303
アイスランド気象庁は噴火割目からの活動が継続しているので航空カラーコードをオレンジに維持している。溶岩平原は北側と北東側で拡張を続けている。地震活動は強い状態が継続し、大気汚染も継続している。亜硫酸ガスの濃度は噴火地点で1月21日に84,000µg/m3が記録されておりこの値は噴火開始し来最も濃度の高い記録である。カルデラの陥没量は8月中旬以来61mに達し、噴出した溶岩の量は1.4立方キロメートルと想定される。溶岩平原は1月22日現在で84.7平方km。27日に公表された報告に拠れば過去さ3週間に噴出した溶岩の量は毎秒100立方メートルを僅かに下回る値であり噴火の強度はゆっくり減少している。⇒火山ガスが漂う状況の画像が下記にあります。21日の撮影
⇒航空機からの観測に関するデータが下記にあります。火口付近の画像もあります。

Chirpoi  | Kuril Islands (Russia)   | Elevation 742 m | 0900-15 : 290150
雪に覆われた衛星画像から20-21日と25日に熱異常を観測している。雲に阻まれて19-26日の間の上記以外の日には観測出来なかった。航空カラーコードはイエロー

Dukono  | Halmahera (Indonesia)   | Elevation 1335 m |0608-01 :268010
衛星画像の解析などから21-22日に火山灰の噴煙が高度3kmまで上昇し南と南西に45-55km広がった事を報告した。
  
Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | Elevation 1222 m | 1302-01 : 332010 During 21-27 January, IMO maintained Aviation Colour Code Orange due to continued activity at Bárdarbungas Holuhraun eruptive fissure.
と言うレポートが誤って記載されていますのでHVOの何時もの画像頁を参照下さい。
下の方に青色の“pāhoehoe”溶岩の画像がありますが、この青い色合いの溶岩は何か成分が異なるのでしょうか?
  
Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | Elevation 3283 m | 1000-27 : 300270
クベルトに拠れば、16-23日に掛けて溶岩ドームの成長は白熱現象、高温岩塊の岩屑雪崩や噴気活動を伴っている。18-21日の強烈な爆発では噴煙が高度6-7kmまで上昇した。衛星画像では火山灰の噴煙が18日に東北東に118kmまで広がり、21-22日には更に北東に530kmまで広がった。溶岩ドームの熱異常は連日観測されており航空カラーコードはオレンジ。
  
Shishaldin  | Fox Islands (USA)   | Elevation 2857 m | 1101-36 : 311360
21日にウエブカメラがやや曇りの天候の中、山頂近くの雪を被った山腹に新しい火山灰が在るのを捉えた。21-22日には地震活動が通常レベルを僅かに超えるレベルに上昇した。山頂部では剥げ石工上昇した温度が観測され、火口内に溶岩が確実に有る事を衛星画像が示している。
23-25日は好天に恵まれ小さな水蒸気の噴煙を観測し、現在の活動はほぼ山頂火口内に留まっている事を示していた。航空カラーコードはオレンジを維持。
  
Sinarka  | Shiashkotan Island (Russia)   | Elevation 934 m | 0900-29 : 290290
1月中の活動は確認出来なかったので26日航空カラーコードはグリーンに引き下げられた。

Zhupanovsky  | Eastern Kamchatka (Russia) | Elevation 2899 m | 1000-12 : 300120
クベルトに拠れば中規模の噴出量の噴火が16-23日に継続した。衛星画像では熱異常が17-20日に観測され、火山灰の噴煙は17-21日の間、南西に300km或は東に広がった航空カラーコードはオレンジ。

*1月26日の“Sheveluch”と“Klychevskoy”の画像が新たに公開されています。

2015年2月2日月曜日

アイスランド 巨大な溶岩の噴出量

アイスランド気象庁のウエブサイトに“Holuhraun”割目火口からの溶岩噴出に伴う溶岩原の測量図が公表されています。標高の最高地点は既に40m、溶岩の噴出量はおよそ1.4立方キロメートルに達するのだそうです。等高線に追記されている斜めの線は航空機による測量のルートを示しています。噴出量は毎秒100立方mにも達し、火山ガスの噴出による大気汚染もかなり深刻の様です。
小笠原近海の西之島での溶岩の噴出はアイスランドに比べればペースは遅い様でももう既に1年以上継続しています。アメリカのキラウエア火山の溶岩噴出も継続していて居住区域に影響していますね。