2014年5月9日金曜日

安房勝山付近 (13)

11番目に紹介したメランジェの奥に写っていた石垣の接写。房州石と言うにはかなり粗雑な石材で、多分近くで採掘出来たので石垣に積んでみたものだろう。砂泥互層で、所々に分厚いスコリア層が溜まっている。固結度が弱いので風化には弱い。
先程から柏市南部は凄まじい雷が聞こえている。東京電力の防災情報は下記。勿論雨も降りだした。

2014年5月8日木曜日

安房勝山付近 (12)

前の画像に引き続き、折り畳まれ、断裂し、様々な方向を向いた地層が姿を現している。
本来ならばこれだけぐちゃぐちゃに変形されて居たら、風化に対する抵抗力弱い筈なのだが、変形を受けた時期が古いので、その後の圧力と温度で結合度が高まったのだろう。
ちなみに、島の部分は地質記号が”Msat”なので保田層群増間層に属する白色凝灰岩泥岩互層。島の手前のこの付近は記号”Tm”で、同じ保田層群富山層の「砂岩泥岩互層、中~粗粒砂岩を含む」と記載されている。但し、1/5万縮尺の地質図に表現できるサイズでの事なので細部では入り組んで居るかもしれない。

2014年5月7日水曜日

安房勝山付近 (11) 亀ヶ崎

保田の直ぐ南に「亀ヶ崎」と言う地名が在り、渡れないけれど橋の架かった小さな島があります。
この画像はその少し南になります。メランジェのぐちゃぐちゃに見だされた地層が在ります。
少し先の石垣は、房州石の一種でこの付近で採掘されたものの様で、商品としてでは無く、自家消費用に採掘して石垣に組んだものの雰囲気です。

2014年5月6日火曜日

安房勝山付近 (10)

火炎構造やコンボリュート葉理が観察出来る露頭と傾城島との位置関係は上の図で示す通り。
行けば直ぐに判ります。白い層は間に砂や偽礫を含む層を間に挟んで幾重にも重なっている。
礫も無い訳では無いが偽礫が多い様に思う。週末に行く予定なので少しサンプリングしてみようと考えている。軽石質の「礫」もありますよ!

2014年5月5日月曜日

安房勝山付近 (9)

波長の長い変形構造の直ぐ下にはこの様な波長の短い変形構造が存在します。
同時期に起きた変形構造なのだろうと思いますが、波長の差は層の厚みによるものなのか、別の要因が在るのか?残念ながら手掛かりが無く探しています。

2014年5月4日日曜日

安房勝山付近 (8) コンボリュート葉理

火炎構造とコンボリュート葉理は良く似ているがこちらはコンボリュート葉理のほうだろう。但し、様々な解説書を見ても火炎構造とコンボリュート葉理を明確に図形を示しながらその違いを述べている文献は見当たらない。中央部の構造をより詳しく見て頂く為にトリミングしたのが下の画像
凹んだ上の部分が水平にも伸びているので「火炎」とは異なると判断したのですが、上の層が重すぎたのかな?
尚、対岸の城ヶ崎で観る事の出来るコンボリュート葉理と火炎構造は、「城ケ島」の項にあります。
千葉には凝灰質の地層が多いので、(砂の中にも美しい自形結晶が含まれて居る事が多い)他の例えば千倉層群等にもコンボリュート葉理や火炎構造を見る事があります。地質学雑誌2007第11巻に「千倉層群畑層中にみられる大規模コンボリュート葉理と火炎構造」があり、2頁のカラー画像が在ります。