2012年5月11日金曜日

芦野石 実体顕微鏡で観ると

芦野の「石の美術館」のショップで、芦野石のコースターを3枚購入しました。外観は既にこのブログでご案内していますが、2枚の黒目の縞模様が微妙に異なる様な気がして、2枚購入した訳です。黒い筋目模様はてっきり軽石が圧密されて溶結しガラス質になったものだと思い込んで居たのですが、片方はピントを合わせたにしてはなんとなく輪郭がぼんやりとしか写っていないので、何か表面に塗布しているのか?と実は疑っていました。
そこで、今日は博物館の日でしたので、本来やらなければいけない岩石の観察をサボって、ぼけた雰囲気のコースター側を耐水サンドペーパーを持ち込んで表面を舐めた上で実体顕微鏡を使って観察し、コリメート法で撮影しました。
肉眼でピントを合わせてもカメラではどうしてもピントがずれてしまいますがお許し下さい。
二枚の画像の横幅はおよそ5.5㎜(スケールを入れて観察しました)です。縦幅は同じ寸法になる様にトリミング。
上の画像は 見るからに黒い軽石がつぶれて細いガラス質の構造となったと言えそうなかなり細かい筋目が全体に沢山在ります。
下の画像は全く異なっていて灰色の脈があります。基質の部分と連続している雰囲気です。しかも此処に見られるように、多分角閃石だろうと思うのですが自形結晶が沢山あります。
本当は、切断の鋸目が見えなくなるまで研磨すればもっとはっきりするとは思うのですが、今日はそこまで出来ませんでした。今度時間を作って再度研磨して観察する事にします。但し、12-18日は諸方徘徊の為、このブログの更新すら出来ない状態になりますので、実現するのはかなり先の話です。尚、偏光顕微鏡では無いので、実体顕微鏡では石英・斜長石、角閃石、磁鉄鉱、ガラス質部などは判断出来る事も有りますが、あくまでも推定の域を出る事はありません。

芦野石 那須町歴史探訪館

那須町芦野地区にある「那須町歴史探訪館」の入口付近の風景です。芦野石で作られていて、淡い紫色が広がっています。左手の古い石垣と相まって素敵な風景を作り出しています。勿論、設計は石の美術館の設計をされた隈研吾氏です。

昨日、千葉県松戸市内で石造りの建築物を探して居ましたら松戸天満宮で芦野石に間違いない灯篭を観ました。エッジがシャープな形状をすっきりと保っています。丈夫な石ですね。この風景と同様に淡い紫色が神社の風景と旨くバランスを取っている様でした。

2012年5月10日木曜日

芦野石 丁場の隣は非溶結部

画像を1枚UPし損ねていました。県道脇の採石場の西側の奥の方に見えた崖の部分です。
ホイールローダーか、パワーショベルか?のバケットの爪で引っ掻いた後の様です。
溶結凝灰岩の「溶結部」の分布は、かなり不規則の様で、例えば「シラス学」(九州南部の巨大火砕流相席物)等には溶結部の不規則性について触れられています。この付近は期待していた石材が得られなかったので、この採石場を閉鎖されたのでしょうか?

5月18日頃まで、長野県と宮城県を徘徊するので、画像の新規UPを行う事が出来ません!

2012年5月8日火曜日

芦野石 黒目(2)

前の画像と異なりやや結晶の様なものが見える石材。

2012年5月7日月曜日

芦野石 黒目

芦野石のコースターです。この淡い筋状の模様が特徴ですね。

2012年5月6日日曜日

芦野石 顔 焼成した赤目

露頭の画像では芦野石の詳細は見えないので、石の美術館で入手した芦野石のコースターをご覧頂こう。ほぼ80mm角のコースターは単価210円。これは本来の「赤目」では無く、炉で焼成して焼き締めるた方の「赤目」。元々の赤目は淡い赤紫色でこれほど色が強くはありません。ショップに置いてあった赤目の中から一枚だけ有った少し不均質なものを敢えて入手しました。これほど色が変化するものは少数派で大体は中央部よりも右下部分の色合いです。画面横幅が80mmです。
本当は細かなサンドペーパーで少し磨けば良いのですが、手持ちの筈が品切れになって居たのでそのままの画像です。
明日から少々忙しい日が続きそうです。時間が在る内に画像をUPしておこうと追加しました。

芦野石 丁場 亀裂

前の画像よりやや低い部分を観てみよう。どうやらこのブログでは画面構成を横長のデータにした方が全体に大きく表示されるので、似たような場所を上下に分けて使用する事をお許し頂きたい。
丁場の採掘面に広がる亀裂を見るにはこの程度にしなければ中々見分けられないのです。