2012年11月10日土曜日

箱根外輪山溶岩 (3-3) 江の浦:根府川溶岩

上位の根府川溶岩の冷却節理が良く見える。
この画像をUPした日は丁度この観察ポイントの巡検日でした。全部で20名でこの露頭とこの下の米神溶岩らしいものや間の赤く焼けたらしいスコリアや火山灰層を観察しながら議論。

2012年11月9日金曜日

銚子:礫岩中の石灰岩のウミユリとフズリナ

先日、地質学会関東支部の銚子巡検に参加させて頂いた。地球が丸く見える丘には愛宕層群の礫岩があり、この中の石灰岩には小さなウミユリやフズリナの化石が含まれて居る。
上の画像はウミユリ。結構沢山入っている。下の画像にもウミユリが沢山あるが、右側の礫にはフズリナが含まれて居る。何れも手持ちで、マクロレンズを用いて超接近撮影を行ってみた。フズリナの化石は下の右側の礫のやや上の方に在る!斜めに横たわるウミユリの直ぐ右横だ!
この地域のフズリナ化石については地質学雑誌に「千葉県銚子の愛宕山層産ペルム紀フズリナ類とその構造地質学的重要性」と言う文献(オープンファイル)が掲載されているので参照下さい。
10-11日の二日間、相模湾沿いの箱根外輪山の溶岩を観察に行くので、二日間UP出来ません!

箱根外輪山溶岩 (3-2) 江の浦

日本地質学会発行の国立公園地質リーフレット1「箱根火山」によれば、この付近では国道の直ぐ上には江の浦溶岩グループが、海岸線の付近では上位に根府川溶岩グループ、下位に米神溶岩グループが存在する様です。米神溶岩グループの流出年代はかなり長く、その間に根府川溶岩が挟まっている地質年代が公表されていますので、(箱根火山の地質と形成史:長井雅史・高橋正樹,2008,神奈川博調査研報)上下の溶岩の流出年代の差は判りませんが、前の画像でご覧頂いた様に湖水での静かな堆積の様に見える厚い堆積物の溜まった所要期間は判りません。
下部の米神溶岩は画面下に少しだけ見えています。この溶岩は最後にどっと火砕流の堆積物か?岩屑雪崩の様に堆積したのかもしれませんネ!(やや色の黒い堆積物の部分)

2012年11月8日木曜日

箱根外輪山溶岩 (3-1) 江の浦

小田原市から真鶴に向かう途中、根府川の鉄橋を右手に見てこれを過ぎると少し相模湾に突き出した根本に江の浦の漁港があります。ダイビングスポットなので、港では駐車料金が必要ですが、ここの漁港に車を置いて海岸沿いに少し南下すると、根府川溶岩と米神溶岩らしい地層が露出している様子を見る事が出来ます。このがぞうは静かな水面に降り積もった数多くの火山灰やスコリアの薄い層が溶岩の熱によってやや硬く焼かれたらしい部分です。崖の上の方でスケールは置けませんでしたが画面左手の木の葉で推し測って下さい。

2012年11月7日水曜日

箱根外輪山溶岩 (2-6) 幕山溶岩のマグマ混合

これが遊歩道で見掛けたマグマ混合の印の極め付け(!)かもしれません。流理構造の中に累質と言って良いのでしょうか?取り込まれています。さてこの画像をどう理解出来るでしょうか?

2012年11月6日火曜日

箱根外輪山溶岩 (2-5) 幕山溶岩

地衣類の為に中々はっきり観察出来る露頭が少ないのだが、この様にかなり黒い成分の流理構造が見える岩体も在る。何れも梅林の裾を巡る遊歩道で簡単に観察できる場所から選んだ。小さな岩片等にも観察に適したものがあるので、興味深い観察が簡単にできるのが個々の良い処。
尚、下手に梅林に踏み入ると、遊歩道として整備されている道筋以外は殆ど岩屑雪崩の崩壊物で埋められている状況なので、雑草が多く足元が確認出来ないので注意。意外と安定しない。

2012年11月5日月曜日

箱根外輪山溶岩 (2-4) 幕山溶岩・流理or 岩脈

(2-2)でご紹介したものと似たようなものだが、前の画像の様に流理と思えるかと思うと、この様に淡い色の部分が破面で出っ張ってくるものもある。また硬さの差は無さそうだがかなり黒い色調の部分もある。幕山の近くには地質時代が異なるけれど黒曜石の散在する場所が在るが、此処のは黒曜石でも無い様だ。

2012年11月4日日曜日

箱根外輪山溶岩 (2-3) 幕山溶岩:流理or貫入岩脈

この画像を見ると流理構造として説明を付けても納得頂けると思うのですが、これも前の画像と同じ様にハンマーを振るうと流理構造に沿って割れてしまいそうです。中にはその硬さが淡い色の部分と周囲とで異なる為に風化の過程で表面が飛び出しているものもあります。どうやら淡い色の部分がやや硬い様です。
流紋岩やこれに近い組成の溶岩には薄い引き伸ばされた様な構造が出来る事が良くありますが、この帯状の構造はそれ程薄くはありません。淡い色合いの部分は右側でも20mm以上あります。