2017年10月27日金曜日

GVP火山活動情報の概要:10月18日⇒24日;15火山
Agung  | Bali (Indonesia)  | 264020 | Elevation 3142 m
視界が悪い状態が続いているが10月18-24日の間、濃い白煙が火口縁の上空500mまで上昇しているのが観測されました。地震活動は活発ながら変動している状態が続いています。19日にドローンで撮影したビデオでは幾つかの噴気孔と亀裂から噴気が立ち昇っているのが確認されました。警戒レベルは“4”を維持しています。

Aoba  | Vanuatu  | 257030 | Elevation 1496 m
22日の報道に拠れば噴火に伴い避難した住民は既に帰宅しています。22-23日に小規模の噴火が発生し、火山灰を伴う噴煙が高度 2.4-3.7 km まで上昇しました。

Kirishimayama  | Kyushu (Japan)  | 28090 | Elevation 1700 m
⇒既に御承知の事と思われますので省きます。警戒レベルは“3”。





Tinakula  | Solomon Islands  | 256010 | Elevation 851 m
10月21日0620頃に噴火が始まり亜硫酸ガスと火山灰を含む噴煙が高度 4.6 km まで上昇しました。また1040時には火山灰を含む噴煙が 6.1 km まで上昇しました。火山灰の噴出は24日も続き、高度 3.3-3.7 km に達しました。周辺の島嶼では降灰があった事が報道されました。⇒前回の噴火は2012年⇒この火山に関するGVPのサイトは  http://volcano.si.edu/volcano.cfm?vn=256010

Ongoing Activity

Aira  | Kyushu (Japan)  | 282080 | Elevation 1117 m
10月17日昭和火口での小規模な噴火が観測されました。警戒レベルは“3”

Cleveland  | Chuginadak Island (USA)  | 311240 | Elevation 1730 m
溶岩ドームは相変わらず火映現象が続き、10月15日には 125x100mサイズで、9,500平方mを覆い尽くしています。10月15日と19日の衛星画像では溶岩ドームの特段の変化は認められませんでしたが、16日、21-23日には中規模の温度上昇が見られ、ウエブカメラで小さな水蒸気の噴気が確認されました。カラーコードは「オレンジ」
⇒AVOのサイトでは今回の噴火活動に関して全く画像を公開していません。また、ライブカメラも19画面中半数以上は古い画像や停止状態を示しています。

Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
10月19-20日と22-23日に火山灰を含む噴煙が高度 1.5-2.1 km に達しました。

Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380 | Elevation 1103 m
10月13-20日の間、火山灰を含む噴煙が高度 2.5 km に達しました。カラーコードは「オレンジ」

Karymsky  | Eastern Kamchatka (Russia)  | 300130 | Elevation 1513 m
火山ガスと水蒸気の噴出が続いていましたが、10月3日以降衛星画像では静謐な状態か雲に阻まれて観測出来ない状態が続いているので、カラーコードは「イエロー」に引き下げられました。

Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
⇒活動状況に特段の変化は見られない様です。溶岩流の「ブレークアウト」も継続しています。

Langila  | New Britain (Papua New Guinea)  | 252010 | Elevation 1330 m
10月17-18日と20日に火山灰を含む噴煙が高度 1.5-1.8 km に達しました。

Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5960 m
活発な噴火活動が継続しており、16-22日の間は前の週に比べてやや活発化し連日平均47回の噴火が記録されています。火山ガスと火山灰の噴煙は火口縁から 3.8 km 上空まで上昇し、60 km程の距離まで広がっています。

Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
10月13日には堆積した噴煙が再浮遊し230 km まで飛散しました。15-19日には熱異常が観測されカラーコードは「オレンジ」が維持されています。

Sinabung  | Indonesia  | 261080 | Elevation 2460 m
10月17-17日と21-23日に生じた噴火では火山灰を含む噴煙が高度 2.4-4.6 km まで上昇しました。

Turrialba  | Costa Rica  | 345070 | Elevation 3340 m
10月20日の0825時の噴火では、火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 300 m まで上昇。

この処、ライブカメラの画像が余り取れていないので、“Sabancaya”火山以外は目立った画像はありません。
“Ambrym”,

“Avachinsky”,

“Popocatepetl”

以上

2017年10月23日月曜日

嘉永年間のピンクのカリ長石:醤油業者の繁栄

野田は主要な産業が醤油の街で、利根川と江戸川を結んだ「運河」から北側で埼玉県と茨城県に囲まれた細長い地域です。
市内にはおよそ100余りの神社が有り、私もまだ1/4 強を歩いただけですが、中心市街地に存在する神社には財力を誇った醤油醸造業者の影響が強く感ぜられます。野田のある神社にはピンクのカリ長石を含む花崗岩が二対現存しますが、何れも嘉永四年と五年(1851-1852)に寄贈されたものです。産地は異なる様で、カリ長石の色合いもその含有量も大きく異なりますが、大量の醤油原料を搬入し、製品を江戸を中心とした地域に治めていた醸造業者にとっては、礎石を含めて3mを越える大きさの燈籠を運ぶ事は容易なことだったのでしょう。









 昨日は、地元の神社関係の資料を求めて野田の立派な市立図書館を訪ねた序に、五か所の神社を回りましたが、四か所に伊豆の下田付近で採掘されたであろう石灰質生物遺骸(コケムシ・紅藻類・フジツボ他)を大量に含む石灰質の凝灰岩が礎石類に使われているのを観察しました。(これまでの調査経験で伊豆の凝灰岩のなかで、一番目立たないけれど、一番多くの場所で使われている石材)醸造工場では、水に強い、この種の石材や栃木の岩舟石が大量に使われていて、石灰質凝灰岩の切石の大きなものは、一個が「三切」で185kgに達するものさえも存在する。