2017年5月6日土曜日

神社に使われた「和装」煉瓦

数は少ないのですが、神社の「玉垣」に煉瓦が使われている事が有ります。この煉瓦(案内には「錬瓦」の文字が使われていますが)が使われているのは印西市大森地区に在る「鳥見神社」です。







創建時期は明らかではないものの、最も古い再建時期として大同二(807)年が記録されています。煉瓦塀(玉垣)は大正二(1913)年に建築されたと言われまさに煉瓦全盛期の物と云えます。本殿を飾る木造彫刻も有名で、常盤御前を描いたものをご紹介します。

他に八幡太郎義家と新羅三郎義光を描いたものが現存します。彫師は不明。境内には樹齢五百年を越えると思われる榧(かや)と銀杏の御神木が存在します。
鳥見神社は現成田線沿線に数多く分布する神社で、北浦、霞ヶ浦、印旛沼、手賀沼等が「香取の海」であった頃に、突出した段丘崖が「鳥見ヶ丘」として点在し、「鳥見十八社」と呼ばれた神社群が存在したものと思われます。

2017年5月5日金曜日

大正八(1919)年の煉瓦建築

昔々、故郷から筑豊の炭坑に行く時に「折尾」と云う駅で汽車を乗り換えるのだが、この駅は線路が二階建てで、主要路線である「鹿児島本線」は高い位置を走り、筑豊の産炭地から石炭の積み出し港の若松に走る「筑豊本線」は低い位置を走り、立体交差になっていた。煉瓦はこの画像の様な煉瓦とは質が異なったが、溶鉱炉や工場街の電気炉や、小さな配管部品等の鋳物工場も有り煉瓦は身近な存在だった。
 この画像の煉瓦建築は大正八年との事なので、およそ百年を経た事になる。煉瓦の表情に目が行ってしまい、建物の全体像はややお粗末な撮影になってしまったけれど、これは埼玉県熊谷市の「熊谷聖パウロ教会」と云う。聖堂と門が文化財として登録されている。



















建物について詳しく知りたい方は下記「日本聖教会」と云うキリスト教系団体のサイトを参照下さい。
http://nskk-kitakanto.org/facilities/index.html

やきすぎ煉瓦の蔵:千葉市大和橋傍

駅から博物館に向かう途中の大和橋と云うバス停の直ぐ傍に在る煉瓦を積んだ蔵、最近は時間の記憶があいまいで、昨年か一昨年に瓦を替えておられたのでまだ現役のものらしいが、最初は「塩煉瓦」だと思って飛びついたがどうも「やきすぎ煉瓦」らしい。これも手作業で整形したものだと睨んでいるが、駅からあるお弁当を購入する為にここまでの道のりを歩いて、もう半分以上来ていると思うのだけど、ついバスに乗ってしまう場所


















煉瓦と凝灰岩の石垣:野田の街で

野田の醤油製造業者大手のキッコーマンは、この付近の醤油製造業者としては最も古い業者が合同して出来たものだが、近代的なビルの傍には今でも古い造りの建物が残っている。この煉瓦と凝灰岩の石垣を撮影したのは2012年の事だが、Googleで確認すると現存している様なので御案内します。キッコーマン本社と美術館附近を歩かれる事をお勧めする。ちなみに、石垣の素材は全て伊豆の緑色凝灰岩と淡褐色の部分は石灰質の生物遺骸が大量に含まれている石灰質凝灰質凝灰岩で殆ど伊豆の下田市内で採掘されたものと思われる。結構背の高いレンガ塀

黒いのは土蔵の下見板で前画像に続く。この蔵は現在は改装されて倉庫として使われている。建設年代を調べて頂くと云う無理なお願いをしたが結局判明しなかった。

レンガ塀の下には石垣







処で、「凝灰岩は弱い」と思い込んで居られる方々も多いと思うのだが、下画像の板塀の下の淡褐色の横長の石材は実は「新小松石」が風化したもので本来は小豆色なのです(左手の切石の奥に地色が透けて見える)真鶴半島で採掘される新小松石はこんな内陸でもタフォニー風化を見せてしまうのです。

判り難いと感じる方の為に、千葉県勝山の海岸で撮影したタフォニー風化の画像をご紹介しましょう。この画像はこのブログの何処かで使っている

そうだ!ホフマン窯を観に行こう! (3) 深谷の日煉

深谷は今一つ気が進まない場所なのだが、煉瓦工場の窯としては最大級なのだからやはり一応押さえておかねばと行ってきました。市内で貰った地図も今一つ判り難くて迷いながら、野木の煉瓦製造設備より大きいのだからと、高い煙突を想像しながら走ったのが間違いのもとで,県道275号線で深谷市浄化センターを目指し、道路向かい側の印刷会社脇の小さな木造の建物(展示場兼受付)と印刷会社向こうのスレートの建屋です。意外と小さな目立たない施設で驚きましたが、取敢えず何とかたどり着きました。残念だったのが見学できる範囲が余りにも狭い事。2m角程度しか動けません!安全対策の関係なので仕方が無い事ですが・・・でも、色々と角度を変えながら炉の内部を観察した画像を御案内します。窯の中はフラッシュ無しなのでやや暗いですが雰囲気は・・・
 窯の中の画像が七枚。生産工程の機械装置と工程のパネルを撮影したものが三枚です。この三枚は小生の姿勢が悪いので歪みを取るために左下の説明を生かして少しトリミングしています。













生産工程の画像は粘土混練物を四角く押し出すエクストルーダーとピアノ線で定寸に切断する装置

窯の上部で素地を乾燥させる工程

窯へ粉炭を投入する工程:野木では移動式でしたが、ここでは木箱に貯めて置く方式

深谷市発行のパンフレット
http://www.city.fukaya.saitama.jp/…/76/panf-nihonrenga01.pdf
文化遺産資料
http://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/188293

GVP 火山活動情報の概要:4月26日⇒5月2日;25火山

GVPの火山活動情報の概要を御案内します。
 New Activity/Unrest
 Aira 桜島 | Kyushu (Japan)  | 282080 | Elevation 1117 m
⇒気象庁の火山活動情報を参照下さい。
  
Ibu  | Halmahera (Indonesia)  | 268030 | Elevation 1325 m
衛星画像等のデータ解析から、426-27日と29-30日の間、火山灰を含む噴煙が高度1.5-1.8kmに達し、東、北東或いは北に広がった事が報告されました。
  
Kambalny  | Southern Kamchatka (Russia)  | 300010 | Elevation 2116 m
クベルトに拠れば、中規模の火山活動が421-28日の間も継続していた事が報告されました。航空カラーコードはオレンジを維持しています。
  
Langila  | New Britain (Papua New Guinea)  | 252010 | Elevation 1330 m
衛星画像の解析から、426日と52日に、火山灰を含む噴煙が高度2.1kmで東から北東方向に広がった事が報告されました。
  
Manam  | Papua New Guinea  | 251020 | Elevation 1807 m
424-30日の間、鳴動音を伴うストロンボリ式噴火が観測された事が報告されました。爆発は時として衝撃波として観測され、大部分の赤熱テフラは火口内に降り積もりましたが、その一部は南西から南東の谷に堆積しました。ストロンボリ式噴火は42日を境に活動が衰え濃い灰色の火山灰が火口から立ち上るのが見える様になりました。活動は26-27日は低下していましたが、28日には再びストロンボリ式噴火に戻り、その幾つかの噴火の際には家屋を揺るがせました。430日の0200-0330時の間は、中規模からやや高めの活動で推移しました。小型の火砕流が南西側の谷を高度200mまで流れ下りました。島の東側に落下したスコリアの直径は直径40mmに達しました。
  
Poas  | Costa Rica  | 345040 | Elevation 2708 m
430日から51日の間、地震活動は火山のテクトニックな活動を示す長周期の地震と低い鳴動を示していました。51日の0621時はやや大きな噴火が記録されましたが、他には噴火は発生しませんでした。

Ongoing Activity
 Bagana  | Bougainville (Papua New Guinea)  | 255020 | Elevation 1855 m
衛星画像等のデータ解析から426-28日の間、火山灰を含む噴煙が高度2.1kmに達し北から北東に広がった事が報告されました。
  
Bezymianny  | Central Kamchatka (Russia)  | 300250 | Elevation 2882 m
クベルトに拠れば、火山ガスと水蒸気の噴出が421-28日の間継続しました。また連日熱異常が衛星画像で確認されています。航空カラーコードはオレンジを維持しています。
  
Cleveland  | Chuginadak Island (USA)  |  | Elevation 1730 m
AVOに拠れば、428日から52日に掛けて得られた衛星画像では、山頂火口内の溶岩ドームはより広く、より高く成長しています。特に注目すべき点は、この溶岩ドームの成長が殆ど地震で観測されていない事です。航空カラーコードはオレンジを維持しています。
  
Colima  | Mexico  | 341040 | Elevation 3850 m
428日に公表された報告に拠れば、この1週間に34回の高周波地震、26回の長周期地震、二時間半継続した火山性微動、8回の地滑りと1回の小さな爆発を観測しています。フィールドワークでは火山の北側の火口から1.9kmの地点で火山弾を発見しています。また、別の火口から北北東へ1.5kmと1.7kmの地点では、火砕流に拠るとみられる濃い火山灰の堆積物を観測しました。
  
Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
衛星画像等のデータ解析から426日から52日の間、火山灰を含む噴煙が高度1.8-2.4kmに達し西側と東に280kmまで拡散した事が報告されました。
  
Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380 | Elevation 1103 m
クベルトの報告に拠れば、423-26日の間複数回の爆発が発生した事が、7km東のパラムシル島の住民から報告されました。火山灰を含む噴煙が高度2.1kmまで上昇し少量の降灰が25日に観測されました。航空カラーコードはオレンジです。

Etna  | Sicily (Italy)  | 211060 | Elevation 3330 m
426日の1820時にNSEC火口から溶岩の流出が始ま火砕丘の麓に流れ下りました。2220時にはストロンボリ式噴火が始まり、火山弾が放出され、溶岩流は“Valle del Bove”谷に向かいました。27日の0220時には溶岩は北側からも流れ始め、北東の谷に向かって流れ、0320時からは火山灰が噴出し始め、1230時頃からはストロンボリ式噴火は静まり始めやがて停止しました。溶岩流が1600時頃まで進んだ時に、北東側の流れが雪との接触で水蒸気爆発を起こしました。画像は溶岩流を示す高温部が観察される熱画像。
  
Fuego  | Guatemala  | 342090 | Elevation 3763 m
424日の1700時にラハールが直径2mもの岩塊、木々の枝葉、樹幹等と共に、Río Ceniza (SSW) drainage渓谷を下りました。ラハールは1km程流れ下って停止しました。429日から52日に掛けて、複数回の爆発が発生し火山灰を含む噴煙が火口縁上空1.1kmまで上昇し、15kmほど西側や南西側に広がりました。爆発の際には、半径10kmの範囲では衝撃波が伝わりました。白熱岩塊は火口縁から200mの高さまで放出されました。
  
Kick 'em Jenny  | North of Grenada  | 360160 | Elevation -185 m(海底火山)
429日から地震活動が活発化しています。Grenada and Montserrat に存在する観測機関では、25秒間継続する強い自信を観測しています。この地震は火山の活動に関係するものです。半径5km以内の立ち入りは禁止されています。
  
Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
⇒一時的な溶岩湖の湖面変動の後は、これまで通りの火山活動が継続している様です。
  
Klyuchevskoy  | Central Kamchatka (Russia)  | 300260 | Elevation 4754 m
報告に拠れば、弱い熱異常が衛星画像で確認されています。422-23日と25日には、火山灰を含む噴煙が南西に125kmまで広がっています。航空カラーコードはオレンジです。
  
Nevado del Ruiz  | Colombia  | 351020 | Elevation 5279 m
425日から52日の間、地震データは火山の不安定な状況を示し、地震活動の数と規模の何れも前の週の状態を上回っています。相当量の市場来と火山ガスが噴出しており、426日には火山ガスと水蒸気に火山灰が混じり火口縁から1.2km上空まで上昇し北西から南西方向に広がりました。20日には小さな熱異常が観測されています。警戒レベルはイエローです。
  
Nevados de Chillan  | Chile  | 357070 | Elevation 3212 m
429日にウエブカメラに小さな噴煙が上昇し拡散するのが捉えられていました。
  
Popocatepetl  | Mexico  | 341090 | Elevation 5426 m
425日から52日にかけての連日、毎日26回から109回もの、時折火山灰が混じる水蒸気や火山ガスの噴出が観測されました。夜間や早朝には火口の火映現象が観測され、連日7回の噴火が観測されました。また、26-27日には15回の噴火が観測されています。警戒レベルはイエローです。
  
Reventador  | Ecuador  | 352010 | Elevation 3562 m
425日から52日に掛けて、爆発、長周期地震、火山性微動、噴気等を示す地震活動が観測されました。噴煙は火口縁から500m程上昇し大体西から南西に広がりました。25日には白熱岩塊が南西側と南東側の山腹を800mほど転がり落ちるのが観測され、28日には火映現象が観測されました。429日から51日の間は天候が悪く目視できませんでした。
  
Rinjani  | Lombok Island (Indonesia)  | 264030 | Elevation 3726 m
2016年の927日の噴火の際の地震と同一パターンの火山性微動が428日から増加し始めました。警戒レベルは14段階の2を維持しており、火口から半径1.5km以内は立ち入り禁止です。
  
Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5967 m
424日から30日の間、前の週に比べて地震活動はやや減少し、連日噴火活動は平均して33回を数えていました。火山灰を含む不燃は火口縁の上空3.2kmまで上昇し、南東に40km付近まで広がっていました。25日から52日の間は衛星画像やウエブカメラ、あるいは地震計の観測データで突発的な火山灰を含む火山ガスの噴出が捉えられていました。426日と28日には強い爆発が生じて、火山灰を含む噴煙が高度7.9km(火口縁の上空2.4km)に達しました。
 
San Miguel  | El Salvador  | 343100 | Elevation 2130 m
427-28日のRSAM値は、通常のバックグランド値が50程度なのにも拘らず106176単位の間で変動していました。427日の1532時に強い火山ガスの噴煙が火口縁の上空1.2kmまで上昇しました。
  
Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
クベルトに拠れば421-28日の間溶岩ドームの成長は何時もと同じ状態で継続しています。衛星画像では連日熱異常が観測され、航空カラーコードはオレンジを維持しています。
  
Sinabung  | Indonesia  | 261080 | Elevation 2460 m
衛星画像等のデータ解析から426-30日と52日に火山灰を含む噴煙が高度3.3-4.6kmまで上昇し、様々な方角に広がった事が報告されました。
  
上記以外に、気象庁から427日の現地調査の内容を踏まえ428日に「霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)の火山活動解説資料」(8頁)が公表されていますので、御案内します。