2018年6月30日土曜日

伊豆半島産出の緑色凝灰岩

緑色凝灰岩も、全面が濃い緑色を示すものから、かなり淡い緑色まで様々で、一様に「これはみんな緑色凝灰岩です」と説明しても、「じゃ、どうして同じ色じゃないの?」と問いかえされる。「緑色の部分が少ないとこんな色になる」と云えば、「何パーセント緑なんですか?」
ええーい!面倒くさい!等と思うようでは、博物館のボランティアとして失格になる。でも、何パーセント緑なのか?調べるのは難しい。写真を取る事は出来るが、CADでも使わないと面積比率などは調べようがない。何か良い方法は無いものか?
画像は火山砕屑物が多くて緑色の凝灰質が少ないサンプルの目視画像


顕微鏡で画像幅 2 mm で切り取ったサンプルの反射光画像









ほんの少し構成火山砕屑物の有形が大きいとこんな観察画像も。含まれているものは似た様なものだけど、画像サイズは同じ。

GVP 火山活動情報の概要:6月20日⇒26日;23火山

New Activity/Unrest

Fernandina  | Ecuador  | 353010 | Elevation 1476 m
21日の報告に拠れば溶岩流は海まで到達しなくなっているが、海岸線からは白い噴気が上昇しています。

Great Sitkin  | Andreanof Islands (USA)  | 311120 | Elevation 1740 m
この期間も低レベルの危険性は否定出来ないが、地震活動は通常レベルまで近付いており、11日に得られた最新の衛星画像では、噴火から1日経過した後のものだが、山頂火口から 2 km 離れた山腹の雪上に少量の火山灰が堆積しています。航空カラーコードは「イエロー」を維持しています。

Ibu  | Halmahera (Indonesia)  | 268030 | Elevation 1325 m
6月21日0857時に噴火が発生し、火山灰を含む噴煙が火口縁上空 600 m に達しました。爆発を示す地震波形と、岩屑雪崩を示す波形が観測されています。22-26日には、火山灰を含む噴煙が 850 m 上昇しています。警戒レベルは“1-4”段階の“2”であり、北側の 3.5 km 以内と半径 2 km 以内は立入禁止です。

Kadovar  | Papua New Guinea  | 251002 | Elevation 365 m
パイロットからの報告と衛星画像により、20日に火山灰を含む噴煙が高度 1.8 km に達し西側に広がった事が報告されました。

Krakatau  | Indonesia  | 262000 | Elevation 813 m
6月18日に噴火が発生し、地震も増加しているが警戒レベルは“1-4”段階の“2”を維持しています。火口から半径 1 km 以内は立ち入り禁止です。霧の多い気象条件の為に19-20日は視界が遮られていましたが、21日には灰色の噴煙が山頂から 100-200 m 上昇しているのが観測されました。25日0714時の噴火では濃密な火山灰の噴煙がおよそ 1 km 上昇しました。

Sierra Negra  | Isla Isabela (Ecuador)  | 353050 | Elevation 1124 m
イサベラ島南部での地震活動は増加しており最大のものは 0624時に観測された M4.2 のもので火山の北東側の“ El Cura and San Joaquín”では揺れを感じました。26日の0315時には M5.3 の地震が、火山の直下 5.3 km で発生しました。この地震は火山の上部山腹と 23 km 南東の“Puerto Villamil”出は強く揺れを感じました。余震とこれに続く火山性微動が記録されました。1117時には深さ 3-5 km に震源を持つ群発地震が発生しました。338時に M4.2 の地震が観測され、この後、地震の強さが増し、空振も観測され。“Parque Nacional Galápagos”の職員は、“Volcán Chico”の割れ目噴火口から騒音が聞こえて来る様に感じ、地震観測と空振観測データから噴火が開始した事が想定されました。20分後には、カルデラの北部で“Volcán Chico”付近に衛星画像で熱異常が観測されました。公園のスタッフは溶岩流が北側山腹の火口内部に向かって溶岩流がながれるのを観測しました。

Telica  | Nicaragua  | 344040 | Elevation 1036 m
21日0708時に噴火が発生しました。爆発により火山灰を含む噴煙が火口上空 500 m まで上昇し噴出したテフラは火山の周囲の半径 1 km 以内に堆積しました。降灰は以下の地域から報告されました: La Joya, Las Marías (7 km NNW), Pozo Viejo (10 km NNW), Ojo de Agua, San Lucas (11 km NNW), Las Higueras,
 Las Grietas (12 km NNW), and Posoltega (16 km WSW).

Ongoing Activity

Aira 桜島 | Kyushu (Japan)  | 280080 | Elevation 1117 m
18-25日の間に4回の噴火と1回の爆発が南岳火口で発生し、火山灰を含む噴煙は火口縁の上空 1.9 km まで上昇しました。火口の火映は18日の夜まで観測されました。

Cleveland  | Chuginadak Island (USA)  | 311240 | Elevation 1730 m
25日に撮影された衛星画像で、直径 80 m の円形の溶岩流が山頂火口で観測されました。火口内に溶岩流を観測し、爆発の可能性が有ると判断され航空カラーコードを「オレンジ」に引き上げました。

Copahue  | Central Chile-Argentina border  | 357090 | Elevation 2953 m
6月24日に、火山灰が混じる水蒸気の噴気が高度 3.6 km まで上昇するのが観測されました。

Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
20-26日の間火山灰を含む噴煙が高度 1.8-2.1 km まで上昇した事が観測されました。

Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380  | Elevation 1103 m
クベルトに拠れば15日に火山灰を含む噴煙が衛星画像で観測されました。また、別の観測機関に拠れば、17-18日にも爆発があり、火山灰を含む噴煙を高度 2.5-3 km まで上昇させました。航空カラーコードは「オレンジ」

Fuego  | Guatemala  | 342090 | Elevation 3763 m
20-26日の間、豪雨により6月3日の爆発に伴う火砕流で厚い堆積物を押し流し、複数の高温で、水蒸気が立ち昇り、硫黄臭の有るラハールが発生しました。ラハールは依然として非常に危険な存在で“Cenizas (SSW), Las Lajas (SE), Santa Teresa (W), and Taniluyá (SW) drainages”峡谷を流れ下りました。ラハールは幅が 25-45 m , 深さ 3 m , に及びしばしば直径 3 m もの岩塊、樹幹や枝葉を押し流しました。“ Las Lajas drainage”峡谷は堆積物で既に一杯であり、ラハールは今後も流下し続けるだろうから、深刻な被害を受けた地域の一つである“San Miguel Los Lotes”に造られた排水路を流れ下るでしょう。爆発的噴火は引き続き継続しており、火山灰を含む噴煙は火口上空 1.3 km に達し様々な方角に拡散しています。降灰は広い範囲から報告されており、岩屑雪崩は同様に広い範囲の山腹を覆います。報告に拠れば、6月3日の火砕流で犠牲になられた方々は 112名、幾重不明者が197名に及び、12,823名が避難中です。

Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
噴火活動は現在も継続中で、溶岩噴泉とスパッターの発生は割れ目火口“8”に集中し、流れ出した溶岩流は“ Leilani Estates and Lanipuna Gardens subdivisions”を通過しながら広がり
速度の速い主要溶岩流れの海に入る地域で海岸線を書き換えています。割目火口“ 16/18 ”はしばしば火映を呈し、21日には割れ目火口“6”で溶岩の流出が観測され、22日には割れ目火口“22”で溶岩噴泉と弱いスパッターの発生と溶岩の流出が観測されました。ハレマウマウ火口での火口内側への地すべりは続いており、山頂付近のマグマの流出に対応しています。火口周辺の火口を取り囲むクラックからは水蒸気の噴気が立ち昇っています。火口壁の崩壊による爆発は連日続いており、火山ガスと少量の火山灰を含む噴煙は高度 1.8 km に達しています。24日のHVOの報告では、5月末からのこれらの噴煙は稀に高度 3 km に達し、航空機にとっての障害でしたから、航空カラーコードは「オレンジ」に引き下げられました。割れ目火口“8”からの溶岩噴泉は継続しており、噴泉は時に高さ 55 m に達した火砕丘よりも高く上昇します。ペレーの毛髪やその他の火山ガラスは“Leilani Estates”内に降っています。溶岩噴泉の継続は高速の溶岩流を流し続け海岸に流れ込みます。航空機による観測では、幾つかの小さなオーバーフローが少量の溶岩流を流しています。溶岩流の先端部分は25日には幅 3.2 km に達し海に流れ込む溶岩流は、主にその南側で流れ込んでいます。

Kirishimayama 新燃岳 | Kyushu (Japan)  | 282090 | Elevation 1700 m
22日0909時に爆発的噴火が発生し、火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 2.6 km あmで上昇し、テフラは 1.1 km 以上まで放出され、衝撃波は宮崎市方面に達した。
少量の火山灰が宮崎県内と鹿児島県内に観測されました。
*6月28日に一部警報解除となりこれに伴う火山活動解説資料が公表されています。抜粋してご案内しますので、詳細は原文を御確認下さい。






http://www.jma.go.jp/jma/press/1806/28a/shinmoedake180628.html
http://www.jma.go.jp/jma/press/1806/28a/shinmoedake180628.pdf
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/monthly_v-act_doc/fukuoka/18m06/201806281100_551.pdf

Klyuchevskoy  | Central Kamchatka (Russia)  | 300260 | Elevation 4754 m
クベルトに拠れば弱い熱異常が16-17日と19日に衛星画像で確認された。航空カラーコードは「オレンジ」

Langila  | New Britain (Papua New Guinea)  | 252010 | Elevation 1330 m
20-21日に火山灰を含む噴煙が高度 2.4 km に達した事が衛星画像等で確認されました。

Mauna Loa  | Hawaiian Islands (USA)  | 332020 | Elevation 4170 m
過去6か月間に亘って、地殻変位と地震活動は、ほぼ正常値に在る事が公表され、航空カラーコードは「グリーン」に引き下げられました。2014年以降、特に2017年には地震活動が変動しつつも活発化し地殻の変位は、淺い位置に在るマグマ溜りにマグマが流入した事を示していました。

Nishinoshima 西之島 | Japan  | 284096 | Elevation 25 m
2017年8月以降、全ての観測結果は噴火活動が終息した事を示していました。6月14日に海上保安庁は航空機からの観測を実施し、火口中心部と火口内壁の東側から水蒸気の噴気が 20 m 程度上昇している事を確認しました。島の周囲、特に北側から北西側の範囲のの海洋水は海岸から 200-300 m の範囲で黄から黄褐色に変色している事を観測しています。6月20日、警戒領域が「火口周辺」警報に切り替えられました。

Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5960 m
この間の噴火発生頻度は連日平均29回に達していました。火山ガスと火山灰を含む噴煙は火口縁の上空 1.8 km に達しました。21日の観測に拠れば亜硫酸ガスの放出量は連日4,900トンでした。

Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
クベルトに拠れば、弱い熱異常が、衛星画像により 16-17 日及び19日に観測されています。航空カラーコードは「オレンジ」を維持しています。

Sinabung  | Indonesia  | 261080 | Elevation 2460 m
20-22日に火山灰を含む噴煙が高度 3-3.7 km に達しました。警戒レベルは“1-4”段階の“4”を維持し、南南東の 7 km と半径 3 km 以内は立入禁止です。

Yasur  | Vanuatu  | 257100 | Elevation 361 m
20-21日に掛けて間歇的に少量の火山灰を含む噴煙が高度 1.5 km に達した事が報告されました。


最後にストロンボリ火山の噴火画像。6月30日10時頃の画像です。
   以上

2018年6月29日金曜日

市ヶ谷の巨晶花崗岩

市ヶ谷の銀行の外装の一部に使われている斜長石の巨晶を含む屋久島花崗岩をご紹介。
久し振りに週に二日だがこの付近のサテンで時間調整をする事が多くなった。前を通りかかったら、良く目が合ってしまう警備員さんの姿が見えないので携帯を取り出して撮影。
最初はドアの取っ手部分。これが一番大きい。

二番目の上野吟入りが多分カードサイズ(横幅:85 mm )、

最後はスケール無。カメラが斜めで多分本来の姿から少し変形している。

日本橋川・常盤橋の復元工事

6月27日、猛暑の中を常盤橋の復元工事現場に行ってみた。当初は前年度の完工予定だった筈だし、延期された工期は2018年末なので、そろそろ「輪石」も積み終えているかなと思ったのだが、兎に角、工事現場の様子が中々見えないのが残念。
上流側から望遠レンズで眺めた復元工事現場

完成イメージと各部の名称解説図

中心から左岸側の石積み作業状況

右岸側の作業状況奥の方(下流側)はかなり上の方まで石積みが進んでいる様だ

石積みアーチ橋の作業手順説明模型:丁度こんな雰囲気だろうとおもう。模型は鹿児島市内の石橋記念公園内の記念館で

台船の上の石材は勿論「安山岩」。スケールは右端の船舶監視員の半身

丁度この辺の工事予定が現在進行中なのだろう

常盤橋の後は、日本橋川を遡りながら、こんな江戸城石垣の痕跡を辿りながら余りの暑さで喫茶店に退避して、午後からの勤務に備えた次第。



さて、今日も仕事、明日は博物館と、暑さにめげずに頑張ろう!

2018年6月25日月曜日

「ヨッ!久し振り!!」のなんとなく見過してしまいそうな面白い看板

月初めの普通の日に何気なく左膝の靭帯を損傷してしまって、再就職直前で初日に欠勤ではシャレにもならないと膝用のサポーターを使用したのが良かったのか?回復が意外と早く助かった。6月8日以来久し振りのFWは、埼玉スリバチ学会で歩いたコースの復習で北原橋から北に向かって歩き出したが、「木傘神社」までは順調だったがその後は目測を誤って遥か彼方まで歩いてしまったりで今日は半分くらいは無駄歩きだった。

画像は2017年の4月にもUPした実はパチンコ屋さんの看板。気付いた時は少し遅くて下の方が欠けたが“R6”,“R7”共にパチンコ屋さんなのです。大門から東川口に向かう途中。

見沼の大崎地区は園芸農家が多く、二枚目の画像は確か「ヤマモモ」の実で、もう少し黒くなれば食べ頃。我が家の近くは既に食べ尽くした!
木傘神社には伊豆の凝灰岩が大量に使われていて、

鳥居の扁額も凝灰岩

拝殿前の敷石は河津桜で有名な地域の少しだけ上流に入った沢田集落の産出だろう。切石の数にして60本は数えられる。小さな風化剥離片に希塩酸を垂らすと発泡したので石灰質が含まれている

その拡大図

本殿の亀腹の下に据えられた礎石に使われたこれも下田辺りの石灰質凝灰岩

亀腹に刻まれた奉納者の寄付金額とお名前。残念ながら一部は風化で見えなくなっていたが,「金五両」は流石にお一人、以下、四両、三両がこの画像で、以下二両一分、二両と続く。現在の貨幣価値からいくとどの程度の金額なのか興味を惹かれるが、残念ながら年号が見えない。望遠レンズで撮影した亀腹は、何時もの粒状の緑色凝灰岩だ。

最後は、スリバチFWでは立ち寄らなかったけれど藪の中の「諏訪大明神」の扁額で、これも木傘神社のものと同じで、石工さんに「みどり」と言われた凝灰岩。前回の復習は、あと一回で終わりの予定。今日は、足に負担を掛けない様に午前中で終了した。