2019年11月15日金曜日

博物館のが観察会が無事終わった!

千葉県立中央博物館の第12回目の「北関東栃木の岩舟石」が24名の参加を頂いて終わりました。私も少しだけお手伝いをさせて頂きましたが、早朝から個人的な調べ物で歩き回っていたこともあり、今日は体がガタガタです。美しいオリビンを含んだ玄武岩の薄片画像を含む32頁の観察会資料も配布されました。
添付画像は、岩船石の切り石の表面に観察される堆積模様と、少し早く解散出来たので、オプショナルツアーとして別の岩質の小さな石切り場跡を観察した際のものです。
栃木市岩舟町静和 星宮神社の沓脱石に観察される角礫凝灰岩の堆積模様。「角礫」ですが、一部に河川礫の円礫が含まれていることがあります。



切り石の二面を斜めに見ると



足尾帯の火山礫中には花崗岩礫が混じる事も多い。ここでは、チャートと黒色の水冷玄武岩(オリビンが認められる)が特徴的に多い。

周辺にはチャートや玄武岩質安山岩を採掘した小丘が在ります。これはそれらの中の一つで、圧密された軽石が黒曜石化しておらづに固結度に欠ける為に、石材としては伸びなかった事が判明している石切り場跡です。

岩片には軽石のレンズが白い状態で観察されます。

採掘跡の崖には、大きな軽石の脱落跡を示す大きな空洞もあります

石切り場の跡は、断崖が残っており、危険なので一人では近づかない事。大切な文化・産業遺産なのでむやみに採取しない事!
さて、資料の整理が終わったら、何時もの凝灰岩質石材の使用例を探し歩くフィールドワークに戻ります。