2014年11月10日月曜日

本宿カルデラ 馬居沢の露頭 (2) 二次陥没の傾いた湖成層


馬居沢の集落をバイパスで越えて沢に入って間もなく河床に下る道が分岐していて、ここに車を止め(軽トラックは出入りしているが道路状況は極めて悪くマイクロバスは入れそうにない)ここからほんのチョット歩いて沢に下ると小さな滝が在る。両側から岩脈が迫っている最初の場所だ。
地理院地図の座標で行くと[ 36.223525, 138.706944 ] 上の画像の小さな滝が有り、その瀧の下流の砂岩に下の画像の露頭がある。右上から左下に下がる斜めの筋模様が見える。判り難いかもしれないが、これは湖成層で、露頭では級化構造がはっきり見える。
湖成層が傾いている!事が重要なのです。
でも、此処本宿は、判り難い。団研の方々が熱心に研究された事には敬意を表したいが、情報発信が少なすぎて、体系的な説明や一つ一つの露頭の年代や陥没の根拠や、資料が手に入らないのはジオパークを世界に広げようと考えているのならマイナス要因でしかない様に思う。

此処を訪れたのは先日の下見以外には2007年以来久し振りの事だった。あの頃よりは少しは観察眼が良くなっているので、今は説明係に昇進(?)である。昨日の安山岩の流理構造も傾斜していた。

2014年11月9日日曜日

本宿カルデラ 馬居沢の露頭 (1) 流理構造

馬居沢には興味深い岩石露頭が沢山あります。沢を詰めていくと、砂防堤の少し上流側に大きな貫入岩が瀧を造っている場所が有り、これを巻いて更に上流に向かい、道路が坂に掛かって急角度に折れ曲がった部分を越える瀧の上部を過ぎて少し進むと、河床に降りる緩やかな坂が有ります。これを下り河床に出ると、下の図の様な淡い平行な模様を見せる大きな岩体があります。上の画像は、偶々瀧の下流で採取した岩片を見付けたので、乾いた状態で撮影したものですが、上下何れも同じ岩相です。 岩は安山岩だと思われます。剪断破壊を受けて薄板状になった隙間に水が入り急冷ガラスが出来て、これが緑簾石か、緑泥石の何れかを称しています。
この様な岩相は日光流紋岩では観たような記憶がありますが、興味深いです。

地理院地図の十進法座標は、[ 36.221522, 138.704403 ]