2018年4月7日土曜日

房総中部の鍵層実習(2)

余りに色々な事に手を出し過ぎて、全体の進行が著しく遅いのだが、人生永いのだからいいやとばかり、のんびりやっていますが、先日、上総層群笠森層の“Ks22”を洗ったので顕微鏡で観察した画像を3枚ご案内。1枚目は六角形の雲母の結晶。何れも画像幅は 1.0 mm

他の二枚は火山ガラスの画像です。



尚、上総層群のテフラ鍵層の事をきちんと知りたい方は、取り敢えず徳橋先生が地質ニュースに書かれた「地質調査および層序学的・堆積学的研究におけるテフラ鍵層の積極的活用のすすめ」等から入っては如何だろうか?
https://www.gsj.jp/data/chishitsunews/2010_09_09.pdf
千葉県立中央博物館のサイトの中にも上総丘陵の「房総ジオツアー」ガイドが有るのでご参照下さい。
http://www.chiba-muse.or.jp/…/geot…/kazusa/tour/sitemap.html
千葉県は地質学的には意外と美味しい場所なのですよ!画像は何れも横幅が 1.0 mm です。

2018年4月5日木曜日

GVP 週間火山活動情報の概要;3月28日⇒4月3日;15火山

GVPの火山活動情報の概要を御案内します。今週は15火山の情報です。
New Activity/Unrest

Aira 桜島 | Kyushu (Japan)  | 282080 | Elevation 1117 m
⇒気象庁のサイトを参照下さい。週間火山概況(3月23日⇒29日)も公表されています。
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/weekly_report/2018/2018w13/2018w13.pdf
尚、4月1碑1611時の爆発的噴火の際には2016年6月3日以降初めての小規模な火砕流が東に800m流れ下っています。

Ambae  | Vanuatu  | 257030 | Elevation 1496 m
3月28日~4月3日の間、火山灰を含む噴煙が高度 2.3-6.1 km に達し、様々な方角に広がりました。報道に拠れば、降灰により作物や建物が被害を受け、
飲料水の汚染が続いています。

Dieng Volcanic Complex  | Central Java (Indonesia)  | 263200 | Elevation 2565 m
4月1日1342時に“Sileri Crater lake”で水蒸気爆発が発生しました。湖底の泥や何かを150m程度噴出し、半径200m程度の範囲にまき散らしました。この噴火に先行して黒色の噴出物が90m程度の高さまで噴き上げられ、続いて白色の噴出物が150m上昇しました。雨天の為に周辺には旅行者が殆ど居ませんでした。火口から半径200m以内は立ち入り禁止です。

Kikai 薩摩硫黄島 | Japan  | 282060 | Elevation 704 m
⇒気象庁のサイトを参照下さい。週間火山概況(3月23日⇒29日)も公表されています

Kirishimayama 新燃岳 | Kyushu (Japan)  | 282090 | Elevation 1700 m
西側山腹の割れ目火口は3月28日と4月2日の航空機からの観測では引き続き開いています。北西側山腹の溶岩流は3月9日から29日の間に85m進んでいます。亜硫酸ガス濃度は4月3日の観測で日量300トンでした。⇒気象庁のサイトを参照下さい。週間火山概況(3月23日⇒29日)も公表されています今朝方、爆発的噴火が発生しており、気象庁の火山カメラ画像をFBに19枚投稿していますので参照下さい。

Piton de la Fournaise  | Reunion Island (France)  | 233020  | Elevation 2632 m
2017年8月28日以降、間歇的な膨張が観測されています。地震活動は2月後半の2週間に亘って増加に転じています。3月は変動が激しくピークは3月28日と31日でした。3月23日には山頂の噴気孔からの炭酸ガスと亜硫酸ガスの噴出量の増加が認められました。地震活動のピークは4月3日の0300時で、地盤形状の変化から、マグマが地表に近付いている事を示しています。噴火は4月3日1040時に北側山腹で始まり、航空機からの観測では1kmに及ぶ割れ目火口が出現しその中の二ヶ所の火口で溶岩噴泉が観測されました。複数の地すべりが1600時に観測され、4日0400時に噴火が終わりました。

Ongoing Activity

Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
3月28日、30日と4月1-3日に火山灰を含む噴煙が高度 1.5-2.1 km まで上昇しました。

Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380 | Elevation 1103 m
3月23-25日と28-29日に噴火が発生し、火山灰を含む噴煙が高度 2.3 km まで上昇しました。航空カラーコードは「オレンジ」

Karymsky  | Eastern Kamchatka (Russia)  | 300130 | Elevation 1513 m
3月23-26日に熱異常が観測されました。航空カラーコードは「オレンジ」

Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
⇒特段の変化も無く、相変わらずの活動が現在も継続している様です。

Mayon  | Luzon (Philippines)  | 273030 | Elevation 2462 m
2月20日以来、山体の変状が沈降に転じたので警戒レベルが“2”に引き下げられました。亜硫酸ガスの噴出量は1月13日~3月8日の間の、日量700-4,500トンから500トンから400トンの間に減少しました。溶岩の流出が3月18日で終わり火口部の火映は淡くなり、岩屑雪崩の減少は溶岩流の先端が停止した事を示しています。3月27日0934時に火砕流が流れ下り、汚れた白い噴煙が巻き起こりました。3月30日から4月3日までの間は、岩屑雪崩も少なく、火映は淡井状態でした。半径6km以内は立ち入り禁止です。

Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5960 m
活発な活動は前の週と変わらず連日平均18回の爆発が発生しています。亜硫酸ガスの噴出量は3月30日の時点で日量2,855トンでした。

Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
3月23-30日の間弱い熱異常が観測されています。航空カラーコードは「オレンジ」

諏訪之瀬島  | Ryukyu Islands (Japan)  | 282030 | Elevation 796 m
3月28-30日と4月2日に爆発的噴火が発生し火山灰を含む噴煙が 1.2-2.7 km の高度まで上昇しました。⇒昨夜は火山カメラ画像で火映が確認出来ました。今朝も噴煙が続いており、FBに数枚の画像をUPしています。

Turrialba  | Costa Rica  | 345070 | Elevation 3340 m
3月31日1802時及び4月1日0833時の噴火で生じた噴煙は火口縁の上空400-500 m まで上昇し、4月3日の0700時の噴火で発生した火山灰を含む噴煙は500m上昇しました。
以上
本日、御案内する火山カメラの画像は“カムチャツカのAvachinsky”

“カムチャツカのKizimen”,

“シシリー島のStromboli火山の昼間と夜の噴火画像”,



“御嶽山”,

“桜島”,

“秋田駒ヶ岳”の画像は気象庁の火山カメラが無いので、国土交通省のカメラ画像です。

“霧島山系硫黄山”の画像です。新燃岳と諏訪之瀬島の画像は、本日既にFBに投稿済です。

以上

諏訪之瀬島の噴火も継続中です

ここ数日、夜間は画質が悪くなるのでキャプチャーしていませんが噴火は継続しています。火映無しの噴煙画像だけなので数枚。









以上

霧島山系新燃岳:4月5日早朝の爆発的噴火画像;気象庁火山カメラから

4月5日早朝の噴火画像を気象庁の火山カメラからDLしましたので、鮮明度には欠けますがご紹介します。






















2018年4月4日水曜日

日本で一番古い石碑は花崗岩?

毎年の恒例で芦野に今年最後の桜を観に行って来ました。往路復路共に沿道には満開の桜や辛夷、木蓮等の花が満開で、僅かに帰途に経由した塩原の裏の三依付近は雪が残っていて桜は有りませんでしたが花三昧の一日でした。
帰途に、大田原市湯津上の笠石神社御神体の「那須国造碑」を観て着ました。大田原市のこの国宝に関する解説には、この石碑は花崗岩が用いられていると記しています。
http://www.city.ohtawara.tochigi.jp/docs/2013082778383/



500円の拝観料をお納めし、宮司殿の歴史講和を拝聴し、神社の扉を開いて頂き御神体の石碑を観察しました。御神体なので写真は駄目だととの事でしたので諦めましたが、私には花崗岩には思えませんでした。残念!証拠を提示出来ない!
強いて言えばアルカリ長石が多い為に淡紅色を呈するあまり日本には無さそうな花崗岩の印象でした。宮司さんに拠れば、地元の石材屋さんが、川向こう(那珂川)には同じ様な岩石が在るよと仰っていたとの事で、この地域の東に岩体の有る石英閃緑岩や花崗閃緑岩ではないかと思われました。石碑を支えている箱状の石材が凝灰岩の様でしたので興味を惹かれました。この付近の佐良土で観察される亀山石とも違っていて、小田原の日銀等に使われた「白丁場石」のような雰囲気でした。
創建当時の神社の基壇が面白い石組をしていましたので併せてご紹介します。







鳥居は安山岩系の石材に思え、明治三十八年の建立日と石工のお名前「人見延吉」の名が刻まれていました。最近は妙に石工さんのお名前が気になります。



日本三古碑の他の二つ、多賀城碑と多胡碑は砂岩ですが、此処では硬い石材表面に小さな文字の彫でしたが、均整がとれた端正な文字が刻まれているのを見るのは、読めもしないのに清々しい気分でした。