2021年3月19日金曜日

凝灰岩質石材の旅::No.112224-02:越谷市の房州石石蔵 ① (1/2)

 所在地:越谷市大間野町一丁目 100-4

国土地理院地図座標:35.863122,139.781955

東武線蒲生駅から徒歩:約 1.2 km

越谷市では房州石の石蔵を数か所で観察する事が出来ますが、此処は有料(100円程度)ですが公開されている施設なので安心して観察出来る場所ですから最初にご紹介します。他の場所は、一軒は普通の住宅の敷地内にありますので東武電車の車窓から観察する程度で、他の一軒も細長い敷地で奥の方に在るので観察には適していません。この石蔵の石材は二回に分けてご紹介します。一回目は全体像を見て頂くために石材の接近した画像は無しで、二回目は画像の横幅がほぼ一本の切り石サイズか、接写レンズでの近接撮影でご覧に只来ます。越谷市の保存住宅に指定された際に石材の表面がセイブされているので、綺麗な表面が観察されるので、良い観察場所です。

尚、ここは駐車場がしっかりあります。また市の説明は下記。コロナの影響でお休みの事が有るので確認してください。

https://www.city.koshigaya.saitama.jp/smph/toiawase/shisetsu/dentobunka/oomanocyounakamurake.html





入口の部分は荷重がかかるので、房州石を用いてはいません。房州石の場合は芦野石か白河石。伊豆の軟石の場合は伊豆の石材が使われる事が多いので、産地を見極めようとする場合は、その組み合わせを見るのも重要です
南側の壁の景色
内部はこの世に木材のが張り巡らせてありますが、基本的に壁の強度は石材が持って居ます。この木材は、棚や仕切りを造る際に使います。内部の造作は石材に負担を掛けない様にしているのが他の石材でも共通です。大谷石は木骨に釘で止めたり、鉄筋コンクリートの表面に張り付けたりするので基本的な構造が異なります。
床の敷石は様々です。ここでは表面を荒らした(滑り止め)安山岩でしょうか?良く観察していないのです。
束石には安山岩が使われていましたが、石材は貴重品なので、何かの転用品も含まれています。
東武スカイツリーラインの蒲生駅が最寄り駅となります。車の場合は北側からも南側の水路沿いからも入れます。どちらからでも駐車は出来ます。

2021年3月18日木曜日

凝灰岩質石材の旅::No.122033-03:房州石の石蔵 (2/2)

 所在地:市川市本行徳

国土地理院地図座標:35.695744,139.918474

地下鉄東西線妙典駅から徒歩:約 900 m

後で地図を見て頂くと判りますが、前回ご案内した房州石の石蔵とこの石蔵は、立ち位置によっては両方が見通せる程の近くにあります。この石蔵の画像は、少々狙いがあって、敢えて小振りの雨の中で撮影しています。前の石蔵よりもどちらかと云うと少し遠目に見た方が良さそうな気がしたので晴れて全体が明るく成り過ぎない様に考えてみたのですが、何とも言えません。最後の方に一枚だけクローズアップした画像を置いています。

尚、前回の石蔵と比べると、こちらの石蔵の筋目模様は何方かと云うと立っている様です。恐らく、こちらは鋸山の南面の元名側で、前回の石蔵は北側の浜金谷川で採掘されたのかもしれません。石工さんの工程も異なるようで、屋根の妻の取り方も違います。機会が有りましたら、屋根を載せている部分の構造の違いなどもチェックしてみて下さい。










望遠レンズで撮影した石材の組織をご覧いただきましょう。結構粗い粒子で、この美しい石材を構成しているとは思えないですね。

二棟の石蔵はこの地図の通り直ぐ傍に立地しています。

2021年3月14日日曜日

凝灰岩質石材の旅::No.122033-02:本行徳の房州石の石蔵

 国土地理院地図座標:35.695090,139.918179

地下鉄東西線妙典駅から徒歩:約 900 m

千葉県内の内房線は君津以南の交通の便が至極悪い。しばらく遠隔の地のご紹介が続いたので、本日は旧江戸川の河畔に近い市川市本行徳に在る房州石の石蔵のご紹介。市川や浦安付近には元々は房州石を用いた建築が多かったようだが、残念ながら戦災や震災の影響で建て替えられた建物が多く、それほど多くの建物は残っていない様なのだが、この付近には、少なくとも二棟の房州石を用いた石蔵が在るので続けてご案内しましょう。地下鉄東西線の妙典駅からも1km足らずとアクセスも良い。地域には社寺も多いが路地も多く私も全ての路地を歩いているとは言い難いので、まだまだ発見がありそうな場所です。

特段のご説明も不要かと思うので、房州石の美しい模様をご覧下さい。

尚、次回に個の直ぐ傍に在るもう一棟の房州石の石蔵をご案内します。