2017年12月28日木曜日

GVP 火山活動情報の概要:12月20日⇒26日;15火山

New Activity/Unrest
Agung  | Bali (Indonesia)  | 264020 | Elevation 2995 m
12月20-6日の間、灰色から白色の噴煙が火口縁の上空 2 km まで上昇。夜間には時折火映現象が観察されました。22-23日の噴火活動では濃密な火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 2.5 km まで上昇しています。12月25日現在71,045名の避難民が239箇所のシェルターにいます。警戒レベルは1-4段階の“4”。

Bezymianny  | Central Kamchatka (Russia)  | 300250 | Elevation 2882 m
12月20日の爆発的噴火では噴煙を高度 15 km まで上昇させ、北東に 320 km まで広がりました。21-22日には熱異常が観測されています。航空カラーコードは「オレンジ」です。

Kanlaon  | Philippines  | 272020 | Elevation 2435 m
12月19-20日には412回の火山性地震が観測されました。また、21日の0223時には山頂火口で火山ガスの噴出を伴ったであろう、爆発型の火山性地震を観測しています。この日遅く、水蒸気の噴煙は400m上昇していました。翌日には一日の地震発生数は957回に及びましたが、22-23日には20回に減少し、24-25日には382回から776回に増加し更に26日には82回に現象しました。21日には白い噴煙が300m、26日には700m上昇しましたが、天候が悪く視界は良好ではありませんでした。警戒レベルは0-5段階の“2”です。

Klyuchevskoy  | Central Kamchatka (Russia)  | 300260 | Elevation 4754 m
16-19日の間、衛星画像で火山灰を含む火山ガスと水蒸気の噴煙が東に140kmまで広がっていたことが確認されました。弱い熱異常が16日に観測されています。航空カラーコードは「オレンジ」です。

Pacaya  | Guatemala  | 342110 | Elevation 2569 m
12月24-26日にストロンボリ式噴火がパカヤ火山の“Mackenney”火砕丘で発生し噴石を火砕丘の上空50mまで噴き上げていました。

Ongoing Activity
Aira  桜島 | Kyushu (Japan)  | 282080 | Elevation 1117 m
12月18-25日の間ごく小規模の噴火活動が南岳火口で発生していました。25日0514時の噴火では火口上空500mまで噴石を吹き上げました。警戒レベルは5段階の“3”です。

Bagana  | Bougainville (Papua New Guinea)  | 255020 | Elevation 1855 m
12月25-26日に火山灰を含む噴煙が高度2.4 km に達しました。

Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
12月20-25日の間火山灰を含む噴煙が高度 2.1 km に達していました。

Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380 | Elevation 1103 m
クベルトに拠れば12月16日に火山灰を含む噴煙が観測されています。熱異常も同時に観測されています。東に7km離れた島の火山学者は18-19日と21-22日に火山灰を含む噴煙が高度 3.5 km に達した事を報告しています。航空カラーコードは「オレンジ」です。

Karymsky  | Eastern Kamchatka (Russia)  | 300130 | Elevation 1513 m
12月14日に生じた火山灰を含む噴煙は東北東に114kmまで広がった事が観測されています。その後、火山灰を含む噴煙は観測されておらず、24日に航空カラーコードは
「イエロー」に引き下げられました。

Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
特段の変化は無いようですが、地表面を流れる溶岩流は活発な状態です。

Nevados de Chillan  | Chile  |  | Elevation 3212 m
前の週に比べここ数日活動は活発化しています。活動は、毎時四回程度の小さな噴火を伴い、火山ガスと火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 1 km まで上昇しています。20日の噴火では白熱岩塊が火口縁を越えました。警戒レベルは「イエロー」を維持しています。

Oraefajokull  | Iceland  |  | Elevation 2010 m
前の週に比べると、この火山周辺の地震活動はバックグランドレベルを越えていますが安定しています。航空カラーコードは「イエロー」です。12月に観測された最大の地震はM2.5 でしたが、それ以外の地震はM1 以下の規模です。震源はカルデラ内の深さ 2~10 km 付近に限定されています。



Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
12月19-21日には熱異常が観測されています。航空カラーコードは「オレンジ」です。

Sinabung  | Indonesia  | 261080 | Elevation 2460 m
12月20-23日には火山灰を含む噴煙が 3.7-4.9 km まで上昇し、20-21日には、東から南西に広がりましたがそれ以外の日には天候が悪く観測出来ませんでした。

本日ご紹介する火山カメラ画像は以下の通りです。
“Ambrym”,

“Etona”,

“Fuego(2)”,



“Kizimen”,

“Popocatepetl”,

“Nevada del Ruiz”,

“Sabancaya”,

“Shishaldin”,

“霧島連山・硫黄山”.

以上

2017年12月23日土曜日

石質で表現される神仏(?)

我孫子市の湖北台に弘長三(1263)年が開基と伝えられる正泉寺と云う大きく歴史の在る寺院があります。我孫子市内の石材調査に補足する必要が有ったので少しルートを変えてこの寺院にも立ち寄ってみました。
歴史を感じさせる鐘楼の左右に、画像右側には「三日月不動尊」の額が掛り、三体の石仏が祀られていました。



扁額は凝灰質砂岩の様ですが、銚子石とは異なり伊豆だろうかと思うのですが定かではありません。
三体の仏像の一番右手の画像です。

板碑かと思ったのですが、表面に刻まれた文字が確認出来ません。小さな凹凸が有りますが、特徴ある色彩や形状が無いので焦点を合わせる事が難しく難儀しました。石材は小さな凹凸から点紋片岩だろうと想像しています。
次の画像は僅かに赤色の彩色が施されている雰囲気ですが、下総型板碑に使われるつくばの片岩だろうと見当を付けてみました。不動明王像でしょうか?

左端は、細粒の花崗岩に雷様でしょうか?梵字なのでしょうか?悔しいけれど小生には理解不可能な世界です。

鐘楼の反対側は「新四国相馬霊場第73番」札所の大師堂です。失礼ながら狭い隙間から撮影したので上の方がピンボケに成りましたので下の部分だけトリミングしてしまいましたが、伊豆の凝灰岩が使われています。

大師様にはこの石材が多いですね。何処かに年号が刻まれていないかと、御背中の部分まで覗いてみたい誘惑に駆られますが流石にそこまでは出来ないでいます。この日は珍しいものを色々と拝見しました。

GVP 火山活動情報の概要:12月13日⇒19日:19火山

New Activity/Unrest
Agung  | Bali (Indonesia)  | 264020 | Elevation 2995 m
12月13-19日の間、灰色から白色の噴煙が火口縁の上空 2.5 km まで、視界が妨げられている日以外は上昇している事を観測しています。夜間には火映が観察されます。警戒レベルは“4”を維持しています。BNPBが火口の画像を公開し、そのおよそ1/3 が溶岩で満たされているとして“ an estimated 20 million cubic meters of lava”とコメントしています。その画像を添付しています。

Bezymianny  | Central Kamchatka (Russia)  | 300250 | Elevation 2882 m
12月18日に溶岩ドームの南東側山腹で高温の岩屑雪崩が障子戸事がウエブカメラで確認され、航空カラーコードをオレンジに引き上げました。20日1555時に強い爆発が発生し、火山灰を含む噴煙が10-15 km まで上昇したので、航空カラーコードを「レッド」に引き上げました。そのご、活動が低下したので航空カラーコードはオレンジに引き下げられました。



Kanlaon  | Philippines  | 272020 | Elevation 2435 m
9日7に発生した水蒸気爆発の前の12月2-8日の間は平均して連日1~7回の火山性地震が記録されています。12月10日には3回の発生しただけですがそのの数は急増し翌日には155回に増え、13日には578回、翌日には更に1,007回を、更に15日には極大値の1,217回を記録しました。処が、16日には149回に、更に19日には6回以下に減少しました。13日と14日には白い水蒸気の噴煙が火口の800m と300mまで上昇しました。12月15日も白い水蒸気が噴出しましたが、16-18日は山頂付近の天候が悪く目視観測は妨げられました。

Klyuchevskoy  | Central Kamchatka (Russia)  | 300260 | Elevation 4754 m
衛星画像で火山ガスと水蒸気の噴煙が上昇しえ地る事が弱い噴気活動と共に観測されていません。航空カラーコードはオレンジです。

Pacaya  | Guatemala  | 342110 | Elevation 2569 m
12月12-19日の間ストロンボリ式噴火が発生し、噴石は100m程度上昇しました。75mまで伸びた溶岩流が北西側山腹に観測されます。

Shishaldin  | Fox Islands (USA)  | 311360 | Elevation 2857 m
地震活動と空振の観測から12月13-19日の間の活動は活発化しているものと思われます。13-14日には激しい噴気が確認されましたが視界が悪くその後は観測出来ませんでした。航空カラーコードは「イエロー」です。

Stromboli  | Aeolian Islands (Italy)  | 211040 | Elevation 924 m
8月から11月に掛けての噴火活動は控えめなものでした。ここ数か月は活動は比較的頻繁に火口内の別個の火口から爆発が起こる傾向にあり“26 July, 23 October, 1 November, and 1 December 2017”の四つの期間に分割出来る様で、もっとも最近は活発な活動を示しています。12月15日朝には有る噴火口からスパッターが噴出し始め、1400時には二ヶ所の噴火口から流れ始めましたが、午後にはスパッターの発生もやみ溶岩流も流れを止めました。

Ongoing Activity

Aira  桜島 | Kyushu (Japan)  | 282080 | Elevation 1117 m
12月14日と18日には南火口から、16日には昭和火口から小規模な噴火が発生しました。

Cleveland  | Chuginadak Island (USA)  | 311240 | Elevation 1730 m
12月17日の1817時に地震と空振から噴火が発生した事が確認されました。衛星画像では噴火は確認されず、航空カラーコードは「オレンジ」です。

Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
12月13日から19日の間、火山灰を含む噴煙が高度 2.1 km まで上昇した事が観測されました。

Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380 | Elevation 1103 m
12月8-9-11日に噴火が有り、火山灰を含む噴煙が高度 2.3 km まで上昇した事が報告されました。航空カラーコードは「オレンジ」です。

Fuego  | Guatemala  | 342090 | Elevation 3763 m
12月14日に火山活動が活発化し、この日に発生したブルカノ式噴火では、生じた火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 1.7 km まで上昇しました。14-15日の間は活動が活発で毎時5-8回程度の噴火が発生し、噴煙は 1.2 km 上昇し、噴石は 200-250 m 上昇しました。16-19日の間には噴火は毎時 4-6 回発生し、噴石は火口上空 100-150 m に達しました。

Karymsky  | Eastern Kamchatka (Russia)  | 300130 | Elevation 1513 m
衛星画像で火山灰を含む噴煙が14日に確認され航空カラーコードは「オレンジ」に引き上げられました。

Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
特段の活動の変化は報告されていません。

Lopevi  | Vanuatu  | 257050 | Elevation 1413 m
12月20日に小規模の噴火が衛星画像で確認されました。

Reventador  | Ecuador  | 352010 | Elevation 3562 m
12月12-19日の間火山ガス・水蒸気・火山灰等による噴煙が山頂火口の上空 600 m まで上昇していました。火口の火映もしばしば観測され岩石が山腹を600 m 程度転がり落ちています。警戒レベルは「オレンジ」です。撮影時期は不詳ながら下記に噴火画像有。
https://www.theguardian.com/world/video/2017/dec/20/ecuadors-troublemaker-volcano-sends-lava-flying-in-fiery-explosion-video

Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5960 m
前の週に比べると活動は沈静化しており、11-17日の間は連日55回程度の噴火回数です。12月15日の観測では亜硫酸ガスの噴出量は日量で2,200 トンでした。

Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
熱異常が 8, 11, and 13-14 Decemberに観測されています。航空カラーコードは「オレンジ」です。

Sinabung  | Indonesia  | 261080 | Elevation 2460 m
12月13-19日の間、火山灰を含む噴煙は高度4-5.5 km まで上昇していました。高温岩塊の岩屑雪崩が 3.5 km 流れ下っています。
以上

2017年12月16日土曜日

GVP 火山活動情報の概要:12月6日⇒12日;22火山

Activity for the week of 6 December-12 December 2017 New Activity/Unrest
Agung  | Bali (Indonesia)  | 264020 | Elevation 2995 m
噴火活動は依然として継続しており地震活動も活発で夜間には火口付近の火映が観察される事も有ります。12月8日0759時の噴火で生じた濃密な火山灰を含む噴煙は火口縁の上空 2.1 km まで上昇しました。山腹に火山灰が堆積し火山礫も報告されています。1457時の噴火では火山灰を含む噴煙は 3 km 上昇しました。12月10日現在の避難民は237ヶ所のシェルターに 70,079名収容されています。11日0549時の噴火では濃密な火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 2.5 km に達しました。11-12日に掛けては複数の火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 1.5 km まで上昇するのが観測されています。警戒レベルは1-4段階の“4”を維持しています。

Kanlaon  | Philippines  | 272020 | Elevation 2435 m
12月9日0947時に低エネルギーの水蒸気爆発が始まり、10分間継続しました。大量の水蒸気と暗黒色の火山灰を含む噴煙が山頂火口上空 3-4 km まで上昇しました。噴火は山頂の噴火口での脱ガスが先行して0634時に始まりました。この様な脱ガスが観測sれたのは2016年の9月以来です。警戒レベルは0-5段階の“2”です。

Klyuchevskoy  | Central Kamchatka (Russia)  | 300260 | Elevation 4754 m
12月5-6日に衛星画像で熱異常が観測されています。火山灰を含む噴煙は高度 5.5 kmに達しました。航空カラーコードは「オレンジ」

Pacaya  | Guatemala  | 342110 | Elevation 2569 m
12月9-12日に、ストロンボリ式噴火が発生し、噴石を火口丘の上空 25 m まで噴出しました。

Shishaldin  | Fox Islands (USA)  | 311360 | Elevation 2857 m
ここ数週間に亘って地震活動の増加と空振の観測から警戒レベルを「オレンジ」に引き上げました。火山からおよそ 230 km 離れた“Sand Point”に設置された空振計には空振が10時間に渡って記録されました。5日と8-12日の間には衛星画像では水蒸気の噴出が観測されました。

Villarrica  | Chile  | 357120 | Elevation 2847 m
12月10日には溶岩湖のレベルは火口縁の下 70 m にあり安定しています。過去5日間は溶岩湖から噴出される溶岩は観測されていません。火口の火映現象や地震活動は徐々に低下しています。

Ongoing Activity

Aira 桜島 | Kyushu (Japan)  | 282080 | Elevation 1117 m
12月4日1845時に昭和火口で噴火が発生し、火山灰を含む噴煙は火口縁の上空 1.4 kmまで上昇しました。7日と9-10日に掛けてごく小規模の火山活動が南岳火口と10日は昭和火口で観測されました。警戒レベルは“3”を維持しています。

Ambrym  | Vanuatu  | 257040 | Elevation 1334 m
11月末からの火山ガスと水蒸気の噴出が安定して来ているので警戒レベルを0-5段階の“2”に引き下げました。地震活動も低下しています。

Aoba  | Vanuatu  | 257030 | Elevation 1496 m
11月22日と29日に確認している通り、偶に発生する噴火や水蒸気の噴出或いは地震活動の低下等を受け12月7日に警戒レベルを“2”に引き下げました。

Bogoslof  | Fox Islands (USA)  | 311300 | Elevation 150 m
12月6日に、この火山の警戒レベルを引き下げ解除しました。最後に観測された爆発的活動は8月30日です。⇒AVO の下記サイトで過去のデータを参照する事が出来ます。
https://avo.alaska.edu/activity/Bogoslof.php

Cleveland  | Chuginadak Island (USA)  | 311240 | Elevation 1730 m
この期間は良好な視界に恵まれながらも衛星からの熱異常は観測されていません。溶岩ドームの成長は一時停止かあるいは停止した状態で11月26日に撮影された衛星画像では、溶岩ドームは浅い火口で底部に瓦礫が現れた状態です。12日に航空カラーコードは「イエロー」に引き下げられましたが、翌日の噴火の発生を受けて再度「オレンジ」に引き上げられました。12月13日の噴火は0420時に発生し、高度 6.1 km まで上昇した事が観測されました。

Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
12月6-10日と12日に火山灰を含む噴煙が高度  1.8-2.1 km まで上昇した事が観測されました。

Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380 | Elevation 1103 m
12月2-5日と7日に噴火で小s自他火山灰を含む噴煙は高度 2 km に達しました。航空カラーコードは「オレンジ」を維持しています。

Fuego  | Guatemala  | 342090 | Elevation 3763 m
2017年の12回目の噴火活動は12月10日に始まり、およそ36時間後に終わりました。中規模の噴火の際には火山灰を含む噴煙は火口縁の上空 1.2 km まで上昇しました。12月12日には毎時平均10回の噴火が続いています。

Karymsky  | Eastern Kamchatka (Russia)  | 300130 | Elevation 1513 m
12月3日と5-6日に衛星画像で熱異常が観測されています。火山灰を含む噴煙は高度2.7 km に達しました。航空カラーコードは「オレンジ」に引き上げられました。

Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
⇒特段の活動状態の変化は無いようです。

Lopevi  | Vanuatu  | 205070 | Elevation 1413 m
11月に確認された山頂火口での活動は火山ガスと水蒸気の噴出に限られていますが、警戒レベルは0-4段階の“2”を維持します。

Nevados de Chillan  | Chile  | 357070 | Elevation 3212 m
12月7-11日に水蒸気爆発が発生し、山腹に新しい硫黄を堆積させました。11日には火山灰を含む噴煙が火山の上空 3 km に達しました。警戒レベルは「イエロー」です。

Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5960 m
前の週に比べると活動はやや沈静化していますが、それでも連日平均63回の噴火が発生しています。火山ガスと水蒸気の噴煙は火口縁の上空 3 km に達しています。

Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
12月2日と4-6日の間、衛星画像では熱異常が観測されています。12月5日の強力な噴火で生じた火山灰を含む噴煙は高度 10.5 km まで上昇しました。

Sinabung  | Indonesia  | 261080 | Elevation 2460 m
6-9日と11-12日に火山灰を含む噴煙が高度 4.3-4.9 km に達した事が報告されました。

Yasur  | Vanuatu  | 257100 | Elevation 361 m
目視観測等の結果、噴火活動は強い状態を保っていると判断され警戒レベルは、0-4段階の“2”を維持する事が報告されました。以上

2017年12月7日木曜日

GVP 火山活動情報の概要:11月29日⇒5日;16火山

今週のGVP週刊火山活動情報の概要を御案内します。
Activity for the week of 29 November-5 December 2017 New Activity/Unrest Agung  | Bali (Indonesia)  | 264020 | Elevation 2995 m
11月21日に始まった噴火活動はこの期間も継続しています。29日には灰色の火山灰を含む噴煙は火口縁の上空 2 km まで上昇し南東側に降灰をもたらしました。11月30日から12月5日の間は、噴煙は 2 km 程度上昇し、大部分は白い噴煙でしたが、12月1~2日の間は濃い灰色の噴煙が観測されています。衛星画像では少なくとも12月1日には溶岩の流出も確認されており、その噴出量は“20 million cubic meters”即ち火口の1/3程度と見積もられています。11月29日から12月5日の間の噴煙の根元の付近は、火口内の溶岩の高温状態を反映して真っ赤に見えました。12月5日現在225の避難所に63,885名が避難しています。ラハールは11月21日に最初に確認されましたが、その後も連続して12月5日まで観測されました。警戒レベルは、1-4段階の“4”です。

Great Sitkin  | Andreanof Islands (USA)  | 311120 | Elevation 1740 m
11月28日から12月5日の間も低レベルの噴火の危険は継続していますが、地震計や、部分的に天候に阻まれた衛星画像では特段の異常は確認されていません。航空カラーコードは「イエロー」です。

Klyuchevskoy  | Central Kamchatka (Russia)  | 300260 | Elevation 4754 m
12月2日から5日に掛けて、強い火山ガスと水蒸気の噴出がウエブカメラに記録されています。12月5日の2300時からは火山灰が含まれ始めました(FB紹介済)。航空カラーコードは「オレンジ」に引き上げられました。



Pacaya  | Guatemala  | 342110 | Elevation 2569 m
11月28日に毎時6~8回のストロンボリ式噴火が発生し火口上空 25 m まで噴石を飛ばしました。溶岩流は火砕丘の北西側山腹を下りました。

Villarrica  | Chile  | 357120 | Elevation 2847 m
11月15日以来徐々に活動度が高まり12月5日には、警戒レベルを「イエロー」に引き上げました。火山性地震が増加し衛星画像では熱異常が観測され溶岩湖の活動も高まっています。

Ongoing Activity
Aira  | Kyushu (Japan)  | 282080 | Elevation 1117 m
11月27日1637時に南岳で噴火が発生し、火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 2 km まで上昇しました。11月27日から12月1日の間は夜間には火口の火映が観測されました。12月1日にはごく小さな噴火が南岳で発生し。2日と3日には昭和火口でも発生しました。警戒レベルは5段階の“3”です。

Cleveland  | Chuginadak Island (USA)  | 311240 | Elevation 1730 m
11月29日から12月5日の間、天候が悪く衛星画像でも特段の活動は確認出来ませんでした。地震波形や空振でも同様です。航空カラーコードは「オレンジ」です。

Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
11月29日から12月5日の間、火山灰を含む噴煙が高度 2.1-2.3 km に達しました。

Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380 | Elevation 1103 m
11月25-26日と28-30日には火山灰を含む噴煙が高度 2 km まで上昇しました。

Etna  | Sicily (Italy)  | 211060 | Elevation 3295 m
天候が悪く11月27日から12月3日の間は良く観測出来ませんでしたが、山頂火口からの火山ガスの噴出と噴火が認められました。

Karymsky  | Eastern Kamchatka (Russia)  | 300130 | Elevation 1513 m
12月4日0630時に噴火が始まり火山灰を含む噴煙は高度 2.7 km まで上昇し、3時間後には火山の東 92 km の位置で  16 x 12 km の大きさに広がっている事が観測されました。航空カラーコードは「オレンジ」に引き上げられました。

Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
⇒特段の活動の変化は報告されていません。HVOのサイトでは、6日に撮影された地上での「ブレークアウト」の画像が紹介されています。
https://volcanoes.usgs.gov/volcanoes/kilauea/multimedia_chronology.html

Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5960 m
前の週に比べると活動はやや低調で、11月27日から12月3日の間は連日、平均69回程度の噴火に留まっています。火山ガスと火山灰を含む噴煙は火口縁の上空 3.3 km まで上昇しています。亜硫酸ガスの噴出量は日量で2,036 トンの値が28日に計測されています。

Sheveluch  | Central Kamchatka | 300270 | Elevation 3283 m
11月24日から12月1日の間、衛星画像で熱異常が観測されています。航空カラーコードはオレンジを維持しています。



Sinabung  | Indonesia  | 261080 | Elevation 2460 m
11月29日と12月1-2日の間、火山灰を含む噴煙が 3.4-4.9 km まで上昇しました。

Turrialba  | Costa Rica  | 345070 | Elevation 3340 m
12月1日の1319時に小型の噴火が発生し、少量の火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 50 m まで達しました。
“Avachinsky”

“霧島山系硫黄山”

以上

2017年12月2日土曜日

一度は自腹で行かないと終わりそうもない!

ややお金持ちの友人から、東武電車の株主優待券を8枚頂いた。年内のみ有効なので栃木市藤岡町と茨城県古河市(3回)へのフィールドワークに無料乗車券8枚を使った。
 残念ながら、どうしても後一日は交通費を自腹で行かないとなんとなく収まりが付きそうにない状態になってしまった。

図は古河市への3回の調査でGPSの軌跡。二点鎖線の赤い四角の領域が残ってしまった。ここを抑えると古河市の全域とは行かないが、既に40の社寺を巡ったので一応傾向は掴めたと云えそうだ。

 画像は、この地方で有力な石材の「岩舟石」(栃木市岩舟地区産出)の切石が神社の礎石に使われていたものの一例。石材を堆積方向に無関係に切り出しているのか?いろんな方向に堆積構造が良く観察される。この岩船駅前の「岩舟石」と真岡市の外れの「磯山石」はこの様な堆積構造が見える事が多い。尤も、磯山石は含まれている角礫のサイズが馬鹿でかいものが有って判り易い。

 神社の鳥居の柱部分で多分「シュレーリン」と云う奴だと思う。花崗岩のマグマが貫入してきた時に、天井部分に在った岩石が花崗岩マグマの中をゆっくりと回転しながら落下して行き、周りに不均一をばら撒いて渦巻き模様を造る事が有る。石切り場を観ていても中々出会えないが、稲田の花崗岩で観たものは秀逸だった。
 今日は、さて、この辺でバスに乗って駅に戻ろうかと思ったら、只でさえ本数が少ないのに、二本もバスに置いて行かれてしまって歩く羽目になった。なんだよ!等と思いながら歩いていたら、マーキングはしていたが此処は飛ばしても良いだろうと思っていた小さな祠の様な神社の傍を歩いたのでヒョイと覗いてみたら伊豆の軟石が使われていた。



バスに乗れなくてよかった!!!
石材の表面が清浄に保たれているのは嬉しい!

2017年11月30日木曜日

野田市でのフィールド調査を終了

チョイト手抜きでFBからコピペをやるとこんな事に成ってがっかり!これはこれでお許し下さい!

 10月初旬から野田市内を歩き始めて約二か月が過ぎ、野田市内を合計15日間、公共交通機関を乗り継いで市内にある132の神社中108ヶ所を歩き終えて一応、野田市内でのフィールド調査を終える事にした。残りの神社はインターネットで画像を確認し、こじんまりとした「祠」程度の社殿に改修されて境内も整備されて、古い時代の石材の欠片も無さそうな状態雰囲気の場所が残るがこれは「労多くして実り無し」の可能性が高いので初めから除外していて、他の神社を回る時にも遂に立ち寄る機会が無かった場所。来週からは文献調査に入る事にした。

 散布図は野田市内の調査結果を北緯・東経の座標に描かせたもので、赤丸は下田市須崎付近の石灰質生物遺骸(化石細片)が主体だが凝灰岩質の石材が使われていた場所。
緑の丸は大谷石では無い緑色凝灰岩で、下田市内か河津の澤田石と思われる石材が使われている場所。小黒丸は基礎構造がコンクリート構造に改修済で、以前の礎石の状況が確認されない場所。黒四角は前述のネット情報で調査から除外したデータを得られる可能性のほぼ無いと思われる神社。みどり△は、何処から運んだのか玉石が基礎に使われている神社。洪水等の際に赤城や日光から流れ出したものか?群馬の石材業者と繋がりが在ったものか、全く手掛りが無い。黒菱形は、栃木の岩舟石や芦野石と云った特徴が際立つ石材が中心の神社の分布。これから、石碑と文献資料に記載された創建時期や改修時期の記録と、使用された石材の種類を対比しようと考えているが、纏まる可能性はゼロに等しい。年寄りの暇つぶしだからやれる事で、科研費なんて使ってたら始末に負えないだろうと思う。
 

関宿城博物館の物見櫓から眺めた利根川から江戸川が分水する辺りの風景。遠くに見える高架橋梁は「首都圏中央連絡自動車道」

雨の日の利根運河。これは予備調査で歩いた梅雨の季節。

運河沿いに今も残る醤油製造業者の歴史が感ぜられる建物。

廃屋となった小さな社殿傍の傾斜地の落ち葉を払うと伊豆の石灰質生物遺骸(化石細片)に富む石材を用いた現われた。

伊豆産の燈籠に良く使われる現在は下田市市立幼稚園が建つ「幼稚園丁場」の石材に似た粒子変化がラミナを描く凝灰岩。

恐らくこのような高瀬舟に石材や醤油の原料を積んで行きかったであろう。「干鰯」が舟運で運ばれた地域なら、石材も運ばれているだろうから、何処まで伊豆軟石(凝灰岩)の跡を辿れる事やら!

この様に小さな祠と云える程の神社にも伊豆の石材が使われている事例が存在する。階段石は⑤と同じ伊豆の石灰質凝灰岩。

出会った不思議なものの一例:これって? 全体を日陰の中に置く為に私が変な姿勢で撮影しているので斜め画像です。まさか隠れキリシタンの十字架では無いでしょうね?

庚申塔と猿田彦大神は判るけど「文子仙」が判らない!「学」が足らなさ過ぎ!!

神社の礎石類や燈籠に伊豆の凝灰岩を使用する事は、一種のステータスシンボルだったのだろうか? 1/3 の神社に伊豆軟石が使われているのは他の地域の2~3倍に相当しそう
以上