2020年12月8日火曜日

君は「狛犬」なの? 白井市諏訪神社の小さな怪物。

 自分の住んでいる「柏市」内は、年金生活で遠距離への交通費が乏しくなってきたら歩こうと思って、まだあまり手を付けていないのだが、既に観察記録を作成したポイントの千葉県内の分布図を造って見たら、柏市と境を接している「白井市」ではまだ一件も観察記録が作成されていない事に気付いた。勿論、白井市内を歩いて居ない訳ではないのだが、不思議と大谷石や芦野石等以外の凝灰岩を中心に据えた「軟石」では観察の機会が得られていなかった様なので、今日は市内の五ヵ所を巡って、その何れでも、凝灰岩質石材に巡り合うことが出来た。

これまで、恐らく、2,000ヵ所程度の神社を巡った心算だが、今日は少々不思議なものに出会ってしまった。何かの、所謂「フィギア」が悪戯で置かれていただけなのかもしれないが、かなり凝った造り込みをしており、樹脂製でも無いのでご紹介しよう。

スケールを置いて写せばよかったのだが、少々 驚いていたので其処迄気が回らなかった。後で、5枚目の画像で何処にあったのか見て頂くので大きさもある程度見当が付けられるかと思う。小さな階段の脇に立つ、15 cm 角位の標柱の上に居た。
今日のコースは、私の住む柏市と境を接する「白井市」。運賃が高くてその名を轟かす「北総鉄道」の北側。白井駅を起点に反時計回りに五箇所の神社を巡った。帰りは西白井駅まで歩く心算だったが池の傍の緑の点の付近で撃沈。バスに乗って鎌ヶ谷に抜けた。今日は 13,816 歩だから、8 km 程度だろうか?諏訪神社の座標は“ 35.797666,140.036921 ”。地理院地図でも、Google map でもそのままコピペで使える。
小さな怪物が居たのは、四番目の「諏訪神社」。鳥居に架かる神社額は細粒の緑色凝灰岩を使っていて、神社名の部分は銅板の鋳物か、打ち出しらしい。
神社額の上部。粗削りではあるが、中々の作。
明治二十五(1892)年十一月の刻銘が有る鳥居は、安山岩製。車が来ないのを確認して道路の真ん中あたりから鳥居と社殿を写した画像。参道の途中の三段の階段の右手に白線の丸で囲んだのが見えると思うが、此処にその怪物が居た。最初は気付かずに、行ったり来たりしながら、左右の叢林の中の石碑等を写しこの画像を撮った後で、写し忘れの画像が無いか点検しながら歩いていたら突然、目に飛び込んで来た。
最初の画像とは反対側から見た画像。背中に背負っているのは「香」を焚くための受け皿の様な気がする。
境内には結構な数の凝灰岩製の石碑類が鎮座している。この「三山講」碑は文化八辛未(1881)年。細粒の緑勝凝灰岩です。千葉県内は今でもこの三山講が盛んです。
こちらは、同様に盛んな「女人講」。天保十二丑(1841)十月吉日。オッと!これは安山岩製。
歴史的な凝灰岩質(砂岩等の軟質石材を含む)石材の利用状況も 1.385 件近くの観察例を積み重ねて来て、その中の約四割、 550件が千葉県内。自分では多いと思っているのだが、地図にプロットして見ると、比較的数の多い千葉県北部でもこんなに隙間だらけ。交通の便の悪い所は中々進められない。