2020年7月9日木曜日

岩石と地層の表情:072;地層境界に位置する住吉神社

神社での石材の使用状況を確認する為に、高崎市吉井町大澤の住吉神社(経緯度10進表示:36.221894,138.963762)に立ち寄ってみた。創建時期は八世紀前半には鎮座していたと云われる。流石に牛臥砂岩の産地だけに伊豆からの凝灰岩はここまで進出した形跡は無かったが、神社の脇の大沢川は牛臥砂岩を削って流路を作り出しており、すぐ下流で渓谷は終わっている。ほぼ地層の境界に位置して居ると云える。神社の建物の中に前面を「多胡石」の鉄錆模様で飾っていたので、壁面の拡大画像と、これを少しと、天明二年と享和二年の砂岩製燈籠が現存していたので表面状態の良い部分を抜粋してご紹介する
地図は産総研のシームレス地質図。細長い黄色の部分がいわゆる「牛伏砂岩」の分布領域で、中央付近の丸印が立ち寄った石切り場付近。横長の四角がこの神社の所在地
建造物の表の多胡石の装飾
建造物の表の多胡石の装飾
建造物の表の多胡石の装飾
建造物の表の多胡石の装飾:この部分は堆積構造を反映している様に見える
神社脇の大沢川の渓谷の一部。この下流から直ぐに地質が変わり川筋が開ける
鳥居と神社額はこの地の砂岩。但し神社額は昭和の時代に補修(交換)されている。
これもは昭和八年に補修された灯篭の一部。私より一回り年上でこの表面を保って居られるとは素晴らしい。
これも恐らく同時期に補修されたものと思われる灯篭の火袋部分。薄暗かったのでややピンボケになってしまった
巨大な「舟石伝説」の砂岩岩塊。節理はスパッと美しい。

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