2017年6月22日木曜日

GVP 火山活動情報の概要:6月14日⇒20日;20火山

Activity for the week of 14 June-20 June 2017 
New Activity/Unrest
Bogoslof  | Fox Islands (USA)  | 311300 | Elevation 150 m
613-14日の間、衛星画像で地表面温度の上昇と少量の水蒸気の放出が確認されています。弱い地表面温度の上昇は616日に観測され、18日には13km先まで伸びた水蒸気の噴煙が観測されました。カラーコードはオレンジを維持しています。
  
Karymsky  | Eastern Kamchatka (Russia)  | 300130 | Elevation 1513 m
610-12日と14-15日に、衛星画像で熱異常が観測されています。カラーコードはオレンジ。
  
Pavlof  | United States  | 312030 | Elevation 2493 m
67日に僅かな地震活動の活発化の後、徐々に減少し、620日までの間は、地震・空振共に特段の活動は観測されていません。時折、山頂火口から少量の水蒸気の噴気が立ち昇ります。衛星画像では614日に、西に55kmまで伸びた水蒸気の噴気が確認され、15-16日と20日には熱異常が観測されました。カラーコードはイエローを維持しています。
  
Rincon de la Vieja  | Costa Rica  | 345020 | Elevation 1916 m
615日に、主に水蒸気の噴気が火口縁から50mの高さまで上昇しました。18日の昼頃に強酸性の熱水をたたえる火口内で熱水による小爆発が発生しました。翌日に公表された報告では、低周波地震、火山性地震や強い火山性微動等を含む地震活動は、523日や611日に観測されたものと同じだとされており、その後は地震活動は活発ではありません。
  
Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
610-13日に発生した爆発sでは火山灰を含む噴煙は高度8kmまで上昇し南東から北西方向に1,500kmまで広がりました。150425時の強力な爆発で生じた火山灰を含む噴煙は高度12km以上に達しました。カラーコードはレッドに引き上げられましたが、その日遅くにはオレンジに引き下げられました。火山灰を含む噴煙は15-16日に北東から南西に1,000kmに達し、以下の地域から降灰が報告されました:Klyuchi (50 km SW), Maiskoe, Kozyrevsk (115 km SW), and Atlasovo (160 km SW).
  
Ongoing Activity
Aira  :桜島| Kyushu (Japan)  | 282080 | Elevation 1117 m
⇒気象庁の「噴火に関する火山観測報」を参照下さい。
  
Bagana  | Bougainville (Papua New Guinea)  | 255020 | Elevation 1855 m
衛星画像等のデータ解析から、614日に火山灰を含む噴煙が、高度2.1kmで西に広がたことが報告されました。その後は画像では火山灰を含む噴煙は確認されていません。
  
Bezymianny  | Central Kamchatka (Russia)  | 300250 | Elevation 2882 m
クベルトの615日の報告では、衛星画像で確認されている熱異常は増加し、ウエブカメラの記録では、火山ガスと水蒸気の噴煙が高度4kmに達し南南東に広がりました。溶岩ドームから高温岩塊の岩屑雪崩が発生しました。16日の1653時に爆発的噴火が始まり、28 x 25 kmの大きさの火山灰を含む噴煙が生じ北東に広がりました。カラーコードはレッドに引き上げられましたが、5時間後にはオレンジに引き下げられました。火山灰を含む噴煙は、2110時には212 x 115 kmの大きさに拡大し東に移動し、その先端は東に245kmの地点に達しました。
  
Cleveland  | Chuginadak Island (USA)  | 311240 | Elevation 1730 m
614-20日の間に、地震活動も空振も全く観測されませんでした。少量の水蒸気の噴気がウエブカメラで17-18日に観測され、19日と20日に得られた衛星画像では僅かな地表面温度の上昇が確認されました。カラーコードはオレンジを維持しています。
  
Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
衛星画像等のデータ解析から、614-20日の間、火山灰を含む噴煙が高度1.5-3 kmに達し、様々な方角に拡散した事が報告されました。
  
Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380 | Elevation 1103 m
火山から7km東のSevero-Kurilsk (Paramushir Island)の住民からの報告では、69-16日の間も爆発的噴火が続いています。カラーコードはオレンジを維持しています。
  
Fuego  | Guatemala  | 342090 | Elevation 3763 m
613-14日に発生した爆発では、10km先でも感じる事の出来る衝撃波を生じ、岩屑雪崩がCeniza (SSW), Taniluyá (SW), Santa Teresa (SW), and Trinidad (S) ravines渓谷を流れ下りました。18日には豪雨により生じた幅20m、深さ1.5mのラハールが“El Jute (SE) ravine”渓谷を流れ下り、直径2mの岩塊や樹幹を押し流しました。18-20日に生じた爆発では、火山灰を含む噴煙が火口上空950mに達し、S, SW, and Wの方角に8-12 kmまで広がりました。降灰は以下の地域から報告されました:(9 km SW), Santa Sofía (12 km SW), Finca Palo Verde, El Porvenir (8 km ENE), Sangre de Cristo (8 km WSW), and Panimaché I and II (8 km SW).白熱岩塊は火口縁上空100-200mまで噴出し、発生した岩屑雪崩は以下の渓谷を下りました:Ceniza, Taniluyá, Trinidad, and Santa Teresa drainages.
  
Ibu  | Halmahera (Indonesia)  | 268030 | Elevation 1325 m
衛星画像等のデータ解析から、614日と17-19日に火山灰を含む噴煙が高度1.5-1.8 kmに達し、 S, SW, W, and Nに広がりました。
  
Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
⇒この間も変化無く活動は継続しています。発表文の文言は531日のフィールドワークの報告も含めて、前回、前々回とほぼ同文なので省略します。

  
Klyuchevskoy  | Central Kamchatka (Russia)  | 300260 | Elevation 4754 m
6916日の間に生じた爆発では火山灰を含む噴煙は高度6-7kmに達し南東或いは南西に580kmまで広がりました。弱い熱異常が11-16日に衛星画像で観測されています。カラーコードはオレンジ。
  
Langila  | New Britain (Papua New Guinea)  | 252010 | Elevation 1330 m
衛星画像等のデータ解析から、614日に火山灰を含む噴煙が高度1.8kmに達し西北西に広がりました。620日には火山灰を含む噴煙は高度2.1kmで北西に広がりました。
  
Poas  | Costa Rica  | 345040 | Elevation 2708 m
613-15日の間、火山ガスの噴煙は火口縁を越えて少なくとも500m上空に達し北に広がりました。降雨の合間に、616日には火山灰を含む噴煙が火口上空1kmに達し北に広がりました。6181340時、201100時と1350時に火山灰の噴煙は少なくとも1km上昇しました。
 
 
Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5960 m
前の週よりも活動はやや縮小しましたが、612-18日の間の一日当たりの爆発的噴火の回数は平均26回でした。火山ガスと火山灰を含む噴煙は火口縁から3.7km上空に達し南西に40km以上まで広がりました。“The MIROVA system”では、南東、北及び北西側山腹の9か所に熱異常を観測しています。614日の亜硫酸ガスの噴出量は日量で3,557トンでした。
  
Sinabung  | Indonesia  | 261080 | Elevation 2460 m
衛星画像等のデータ解析から、614-17日と19日には火山灰を含む噴煙は高度3-6.4 kmに達し、様々な方角に広がった事が報告されました。
  
Turrialba  | Costa Rica  | 345070 | Elevation 3340 m
614-15日に、時折火山灰を含む噴煙が火口上空300mに達しました。16日の0620時と1405時に発生した噴火では、火山灰を含む噴煙が夫々500m上昇し北西に、200m上昇し南に広がりました。19-20日には火山灰を含む噴煙が1km上昇し様々な方角に広がりました。
“Avachinsky”,
“Kizimen”,
“Plosky”,
“Nevado del Ruiz”
火山画像は各国の火山観測所がネット上で公開しておられるライブカメラ画像からキャプチャーしたものです。 以上

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