2011年10月13日木曜日

桜みかげ・万成石:J-2;補遺・実体顕微鏡画像

岩石を構成する鉱物名を調べるには、薄片を作成して偏光顕微鏡で検鏡しなければいけませんが、これもかなり技術を要する作業で、私はまだこれをマスターしているとは言えない状態です。
鏡筒が二本有って、岩石などの表面形状を立体的に観察出来る「実体顕微鏡」と言うものがあります。今回これを使用して万成石の表面を監査すしてみました。
岩石によっては、造岩鉱物が自形結晶で色合いもはっきりとしたものが在り、火山灰を良く見ている方には、これでも結構鉱物名を識別出来る事があります。
上の画像は万成石の桜色を特徴づけるピンクのカリ長石とその横の透明な部分は石英。周囲の白い部分は大体長石類でしょう。花崗岩の中には石英と長石類が見分け難い状態で混在している事があります。
そんな時は最近はやりのLEDライトを斜めに投射しながら搭載台をゆっくりと回転してみます。長石の場合は劈開がはっきり出るので、実体顕微鏡での観察時にもその特徴が隠せない事が多いようです。
この様に白い或いは白濁していると判り易いですね。カリ長石は大体薄い板状の劈開を持っていますが、この画像ではその特徴が判り易いですね。
画面の横幅が大体3.2mm程度です。
下の画像は長石の中の黒雲母です。雲母の横幅は大体1.4mmです。雲母の結晶の中で割れていればもう少し劈開がはっきりと見える筈ですが、この画像では長石が
取り囲んだ部分で割れているので、少しぼやけた雰囲気ですね。

0 件のコメント: