2011年5月22日日曜日

房州石・古墳(O-5)野毛大塚古墳:第一主体部

この古墳には4つの主体部が存在する。さきたま古墳群の博物館展示がそのどれを対象にして、「生痕化石が残る泥岩=房州石⇒富津磯石の事(房州石は正しくない)と考えておられるのか判らないが、少なくともこの「第一主体部」は粘土郭なので円礫の対象にはなりそうにはありません。
図は、世田区立郷土資料館で複写させて頂いた発掘資料の図版70の下の図です。上にも同様な画像があるのだが、こちらの方が「粘土郭」である事が判り易いので下半分の引用とさせて頂いた。石棺ではなく、粘土で形作った中に多数の太刀や鎧ばかりか、石製(滑石の様な雰囲気だった)の斧・釜等の模造品が含まれていたのが面白い。棺の全長は8mもあったらしい。第三、第四も泥岩を使用していない。第二は砂岩。これが怪しい。と言った処だが、これはさきたま古墳群の博物館の言う「生痕化石のある泥岩」とは異なる。生痕化石は在るが「シャコ」の生痕化石だという資料が在るのでこれも外して良さそう。更に、細工が巧妙で泥岩を自然石のまま使うほど未成熟ではない。石製の武具や生活用具の必需品まであるのだから・・・

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