2020年6月17日水曜日

岩石と地層の表情:050;宮川湾の波蝕崖

前回の続きで、宮川湾とその東側の毘沙門湾の間の凹凸の激しい岬の部分を歩きます。ここには、名前が付いていても良さそうな「独立峯?」があり、逆に深く切れ込んだ「盗人狩」があり、その先の毘沙門湾に続くやや足元の不安定な処を歩き抜く事が出来なければ、宮川湾入り口のバス停まで戻らなければなりません。「盗人狩」と言う地名は、由緒は判りませんが、前回添付した地図の【Ω】形の部分。「独立峰?」はその稍西側の小さな丸の位置です。
前方に奇妙な形状の岩峰が見えてきました。周囲は全て同じ高さの波蝕棚なのにごく狭い範囲だけが取り残されています。
奇妙な岩峰の周囲の波蝕棚に入ってもまだ、遠くに城ケ島と城ケ島大橋が見えます。地層は御覧の通り凄まじい角度で立ち上がっています。これだけ分厚い黒色スコリアの層も折れているのにどうしてこの岩峰は生き残る事が出来たのか、不思議です。
覆いかぶさる様な絶壁に近寄って見上げるとここでも地層が様々に折り畳まれている事が判ります。
整然と地層が立ち並ぶだけでも波に強いのかと思っていると、この様にぐちゃぐちゃに折れ曲がりしている地層も含まれています。
凝灰岩の厚い層がありました。左側がやや粒子が粗い級化構造も観察されます。
前後の奥行き感が全く無いベタな画像で申し訳ありませんが、これが「盗人狩」と呼ばれる地形です。奥の方まで水路が貫入しているのでこの地形の入り口部分に小さな橋が架けられています。
もうすぐ「毘沙門湾」にかかる辺りで波蝕棚が水浸しになって来ました。もうこの先を左手に曲がると漁港の施設が目に入る筈と云う処にまで来て、やばい、引き返させられるのか?と言う疑念と不安が頭をよぎります。風は確かに少し強いけどこんなに天気は良いし・・・・・
駄目です!これ以上は長靴と雨合羽が無ければ勧めません!!
引き返す途中で見掛けた急角度で折れ曲がった地層です。
何度見ても不気味な地形ですね。でも美しい!!

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