2020年6月16日火曜日

岩石と地層の表情:049;宮川湾の波蝕棚

ここ数回は三浦半島の南岸を歩くコースです。天候が良くともちょっとした風が災いして、周回コースが通れずに引き返さなければならない事がありますので、時間には余裕をもって計画をして下さい。崖下から崖上に上がるエスケープがないので前に進むことを諦めたら引き返すしか無いのです。石切場は無く、海食崖と波蝕棚、乱堆積層と、殆ど垂直に立っているようにも見える急傾斜の地層を楽しむコースです。三浦半島南端部の風景は、東側とも西側とも異なる不思議な景色です。
地図の黄線は県道ですがバス通りではありません。バス路線はこの地図の左側でこの県道から離れて直ぐに「宮川町」BSで下車し緑の線を歩いて宮川漁港に下っていきます。そうそう、バス停前の大型農家の石塀は佐島石が使われていました。
次にバス路線と歩くコースが接近するのは「毘沙門港」の近くの「毘沙門天入口」ですがかなり距離があり、更にそのあともう少しと言う処で波しぶきをかぶりながら強行突破をするか、足を滑らせて転倒する危険を避けて出発点に戻るかの決断を迫られます。
潮位と風向きに注意して下さい。黄色いマークはそのポイントで説明します。
波蝕棚が比較的同じような高さで広がるので、凝灰岩と言えどもあまり強度は無いのかもしれないと思いながらも切り立った海食崖の風景は城ケ島や三浦半島のほかの地域とも異なる不思議な雰囲気にすっかり取りつかれてしまいました。
海食崖の地層は凄まじい角度で切り立っています。
平行な地層が切り立っているだけでは無く、波蝕棚の面を見ていると地層が折り曲げられて何処がどの様に折れ曲がり繋がっているのか、下手なパズルよりも遥かに高度な理解力が必要な雰囲気です。
足元は、御覧の通り余り良く無いので雨の日は絶対に避けるべきですし、滑らない・動きやすい服装が基本です
角を曲がると平らな波蝕棚の片隅に細長い水が溜まった部分が有りました。凝灰岩に凝り固まった頭は咄嗟にこの波蝕棚と思った平らな面は、石材を採掘した跡だ!!と思ったのですが、水溜まりのそこの形状を見るとどうも雰囲気が違うし、周辺の崖にも石切の跡を思わせる形状が見当たりません。帰宅後、ネットで様々なキーワードで検索を掛けると、此処は「塩田」の跡だという事が判りました。期待し過ぎてガッカリです。最初の地図の横長の黄色の四角がこの貯水槽です。
これも、塩水を貯める貯水槽だった様です。
折れ曲がった地層の傾きが頭から被さって来る様な角度で迫ってきます。
振り返ると城ケ島への橋が遠くに見えていました
前方に変なものが見えてきました。さて次回に続きます。

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