2020年5月15日金曜日

岩石と地層の表情:014;山形交通 旧高畠駅舎の高畠石

山形や宮城県は比較的気楽にフィールドを楽しむ事の出来る距離にあり、巨大カルデラ噴火が残した凝灰岩質石材が各地で採掘されており、山形では元山形大学に居られた川辺孝幸さんが「山形盆地の鳥居とその損傷状況のデータベース」を公表されており、私の様に素人調査員風のしりたがり屋には非常に歩き易い地域でもあります。高房神社の次は、現在は駅舎としては使われていない旧山交高畠駅舎が目標です。幸いな事に、ここは綺麗除雪されていました。
駅舎の外観です。鉄道が全線開通したのは大正十三(1924)年、駅舎が落成したのは昭和九(1934)年の事ですから、私より十一歳年上になります。
色は少し異なりますが、鹿沼石を少し茶褐色にすると良く似ています。礫として含まれている岩石が似ているのと、軽石の抜けた後の雰囲気が似ています。
軽石が残っているものも有ります。
軽石が抜けた後を良く見ると繊維状とでも表現しますか?筋状の模様が観察されます。巨大噴火の際の軽石の構造を反映していると云えます。
これも同様です。私が凝灰岩を観察する場合は、全体の雰囲気も大切ですが、細かな岩塊の色や形状、軽石の形状等、、他の凝灰岩質石材と区別する為と、類似点を探し出す事に重点を置きます。これまでに自分が知っている凝灰岩と何処が違い、何処が同じなのか、見分ける事が出来るポイントを探すので、自然とこんなポイントの画像が多くなります。
繊維状の細長い気泡を持つ軽石を見た事がありますか?次の画像で少し説明しましょう
軽石の気泡が繊維状になっているものを見た事がありますか?これは姶良カルデラの軽石を気泡が伸びている方向に平行に厚さ 10 mm 程度に切断し、側面とその一部を軽く研磨してから超音波洗浄してから、ゆっくりとしっかり乾燥させたものを久野久先生直伝の、私も大好きなインクに繊維状の軽石の一端を浸して、時間毎にインクがその繊維状:極細のストローの様な気泡にどのように吸上げられるか?を試した時の画像です。下の目盛りは 1 mm 間隔です。ストロー状の気泡に、明瞭に方向性を持って吸上げられていきます。
こんなに大きくはありませんが、鹿沼石にも似たような岩塊が含まれています。
いい味がでてますね!
これは確かバスの車庫だったと思います。
機関車の車庫です。残念ながら積雪に阻まれて近づく事は出来ませんでした

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