2020年5月15日金曜日

岩石と地層の表情:013;冬の最中に山形県高畠町に行ってしまいました。

隣町の米沢市置賜には若い頃に縁あって良く通って居たのですが、何となく雪のイメージが薄く、「冬でも雪は無い」と思い込みがあり、或る年の2月に新幹線に乗り、「峠」の駅をあっという間に通り過ぎ「雪の高畠」に降り立ってしまいました。一面の雪世界に圧倒されながら、タクシー乗り場で目的地を告げると、革靴を履いた私の顔をマジマジト見ながら、「多分行けるけれどその靴じゃ歩けないよ!」と忠告されました。現場で少し待って頂いて、駅まで帰る約束で向かったのは、高畠よりも置賜に近い片道 7 km 程の「高房神社」。この日は古い凝灰岩製の鳥居が有るのでこれを見るのと、高畠の街で凝灰岩の石造物を探し、出来る事なら、サンプルを何処かで手に入れようという計画でした。
境内には一歩も入れませんでしたが、なんとか鳥居の石材の観察画像を撮り終えました。今日はその雪の高房神社の画像を少し。明日以降も雪の高畠の街中や旧山形交通高畠駅の画像などをご案内。その後、高畠には何度か来る機会がありましたが、今度は盆地の凄まじい暑さにやられてしまいました。
到着したのはこんな場所です。目的はタクシーの向こうに見える石の鳥居です。神社は鳥居を潜ってかなり歩く場所に在るのですが、全く雪掻きをしていないので参拝と言うよりも
鳥居にさえ近付けません。大きさを比べるものが無いので、タクシーに少しバックして頂いてスケール代わりにタクシーを入れてまず一枚です。
鳥居の正面です。幸いな事に凝灰岩製の鳥居では有り勝ちな地衣類が殆ど着生していません。地衣類で岩相が隠されていたら、何の為に、メーターがチャカチャカ上がっていく
タクシーメーターの音にひやひやしながら此処まで来たのか判らなくなります。
神社の由緒は画像記録の必須アイテムです。手前の燈籠が写り込んでいますが、文字は綺麗なので十分に読むことが出来ます。
鳥居の石材の岩相を見る為に、望遠レンズに変えて撮影です。体を固定出来ないので震えそうになる体を、息を止めて撮影です。
表面の画像は撮れるだけ撮るのが鉄則です。そうそう、こんなに遠くまで遠征する機会は無いので、もう一枚写しておけば良かった等と言う後悔は良くある事ですが「厳禁」です。
岩片が入っている部分のサイズを見たいので、フィールドノートを手を伸ばして雪まみれになりながら写します。
大正二年の造立になる神社の標柱も似た石材が使われています。
燈籠の側面には粗い地肌に細い彫で寄進者の名前が彫られています

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