2019年2月1日金曜日

秋間石と多胡石を訪ねて:安中市と旧吉井町 (7)

石切り場は、地域によってその状況が大きく異なるので、その石切り場に行く時は少しドキドキします。伊豆の下田の時は、案内者の方が大きな鉈とこれまた強力な懐中電灯を持っておられて、途中の藪の深さと、まさか地中採掘とは知らなかったので驚きました。
此処は、山腹に露頭が在るらしい事は判っていましたが、前の日に秋間石の探索で防寒着が破れたりしていたので「野茨」だけは勘弁してほしいと思っていました。
車を林道の入口に止め、暫く人が入って居なさそうな荒れた道を、取り敢えず路が有るから兎に角、登れるところまで行こうと歩きだしました。我々は、危険な場所は二人で行動しますが、それ以外は、お互いの観察の個性が在るので別々の歩きをします。特に主任研を究員は薄片が造れるような新鮮で、館での展示に堪える大きさの岩石のサンプリングが必用ですし、私は画像記録が中心でサンプリングはごく小さなものを最小限度の数で済ませようとします。でも、行動途中で必ず情報交換をしっかり行い、重要なものは必ず二人とも抜けが無いように観察する様に心がけています。
牛伏砂岩の石切り場は、最終的にはブルトーザーやパワーショベル等の重機が入っていましたので、急傾斜でしたが道幅は充分に在り比較的安全でした。

入口から少し入った処に「削孔」により割った大きな石材が残置されていました。ハンマーがスケールです。大体、その後も見掛けるのは似た様なサイズのものが多かった様です。

トラックなどはとても走れる傾斜では無いので、ブルやショベルが起伏を平均化する為にこの様に大きく地山を削り込んだ場所もあります。

途中にも、道路の拡幅部にこの様に石材を残置しています。

上の方に置いている石材は、かなり大きなものもあります。石材の左手に車のタイヤが在ります。大きさはお判り頂けると思います。

我々が見慣れた手掘りの石切り場では無いので崖の面も広いですね。この崖の面には、機械の痕跡が無いので節理面かも知れません。

崖の露頭は、樹冠を越えた高さの場所も有ります。でもここは、足場が悪くて崖面には取り付けませんでした。

この場所が、私が登った一番高い場所の露頭です。ブルの道は続いていましたがかなり荒れて来たので無理をする事は辞めました。

採石跡にはこのように砂岩の堆積模様が明瞭に観察できる場所もありました。

転石に観察した、砂岩の断面です。手持ちの近接撮影なので、細かな処は写って居ません。明日は博物館で仲間達との例会なのでここで三脚を据えてしっかり細部を撮影する予定です。明日は、みんなで「火山キットカット」を食べようと思っています。

ハンマーで割った面を拡大してみています。さて、何か面白いものが見えているでしょうか?

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