2016年8月8日月曜日

猿橋付近の地質観察 (5) 基盤岩と猿橋溶岩の不整合

基盤岩が桂川に削られた処へ猿橋溶岩が流れてきて、傾斜不整合が出来ている。大月市内の平地と現在の河床との高低差がおおよそ40m。これに対して、この部分の猿橋溶岩は複雑に厚く堆積して居て10m程度。とすると、8,800~10,000年程度の年月で桂川の河床が30m余り下刻された事になる。結構下刻速度は早いものですね。
場所は大月市の市民会館近く。高月橋のやや上流で、橋からは河床付近の駐車出来る広場が見える。本来は鮎釣り客用のものらしいので空いた時期を狙っていくしかない。対岸ながら露頭の規模が大き過ぎて一発では収まらない。
まずは上部の猿橋溶岩との不整合面付近。猿橋付近と異なり、この付近は熔岩の厚みも有り、その積み重なった様子も良く観察出来る。


傾斜した基盤岩の成層部分と、火砕物の無層理の部分が下に出ている。
次は、下部に焦点を当てた画像

傾斜した基盤岩は、観察場所の左岸側の広場の直ぐ下流側で観察可能。

成層した層の下には無層理の部分が見えていたが、これは広場からトコトコ護岸の上を歩いて上流に行くと滑床になっているので水量が余程多くなければゆっくり観察可能だ。

無層理の部分には所々に断層でぐしゃぐしゃの部分が有って、こんな風に脈が飛び出している。

勿論、基盤岩の部分は成層した部分もこの様に美しい色を示す。でも多分、この色はいずれ退色してしまう筈だ。

尚、成層部では時にこのように漣痕が観察される事が有る。

ではもう一度熔岩部分に焦点を当てて一枚

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