2019年5月8日水曜日

外房・鵜原海岸の砂浜で

 土曜日の地質観察会に向けて、外房海岸の地産地消(凝灰質)石材の顔を確認していたら、以前に博物館の地質の仲間のお手伝いで、勝浦の南の鵜原にある海岸に何度か通った事が在る。午前中は広い砂浜の一部に 170 m 程の基線を設定し、凄まじい数のポイント設定とサンプリングのお手伝い、午後は自分の凝灰岩のフィールド調査をやっていた。
 彼は国内外の砂を収集していて、鉱物の種類や粒度などを調べていた。
ここの砂浜は表層は比較的細かな砂なのだが、数 cm 下にはかなり粗い貝殻片主体の層が在って不思議だった。あるブログで倉橋島の桂ヶ浜海岸の動画を拝見すると、汀線付近の傾斜が全く異なっていて鵜原海岸の方がかなり緩い傾斜らしく波の移動距離が全く違う様だ。波が造った汀線の芸術を拾ってみた。拝見したブログは「岡目八目火山」
https://blogs.yahoo.co.jp/hsato47

砂浜の風景。湾岸流れはゆるく、砂浜はかなりの遠浅らしい。サンプリングは干潮の時にやっていた。

砂浜の波の移動距離。右端が 20 cm のスケール。左側の白い細砂の部分は微高地。

微高地から砂浜を見た図。スケールは同じ

主要な砂の異動が行われる部分。表層の細砂の下に粗粒部が在るので、粗粒部からの戻り水流が多く、砂の異動をコントロールしている。

粗粒部の水道付近は貝殻の破片が多い

流れの末端部には粗粒部が先行し、後から細粒部が堆積する。

やや細砂層が厚いと段差が出来ずに河川の蛇行を見ている様な雰囲気が造られる。上が陸側。

火山灰中の磁鉄鉱や輝石が表層を流れて杉林を遠くから見ている様な模様を造りだした部分。

不思議な事に、横から見ると海岸に平行な細かな筋目が観察される。 以上

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