2018年11月12日月曜日

「房総丘陵はすごい」展示関連行事「勝浦市鵜原海岸の地層」観察会

昨日11日は好天に恵まれた散策日和。30名ほどの皆様の御参加頂き、拡大解釈版「房総丘陵」の勝浦市鵜原海岸で地質の観察会が開催されました。この付近は、三浦層群清澄層と云う泥岩+スコリア+火山灰層の互層で、一部が地産地消の石材が採掘されていた場所であり、観察会ではその石切り場跡や断層、ダービダイト層等を観察したものです。私はこの地域の地産地消の凝灰岩~泥岩の石材と、伊豆から運ばれて来た凝灰岩質石材の御案内を務めさせて頂きました。
「黒滝不整合」の露頭も付近にありますが、潮の満ち干のタイミングが悪いのでその観察は今回組み入れていません(大潮の引き潮時に干上がった岩礁から眺めると不整合が良く判ります)。でも鵜原の岬では泥岩の上に砂岩が乗っている様子を観察出来ます。
観察したダービダイトの中に、「結晶片岩」の小さな礫が含まれている場所が在りましたのでご紹介します。チャートなども観察されるので、現世で類似地層の露頭が観察されるのは秩父辺りが思い浮かびますが、遠いですね。私の住む柏市の自衛隊の飛行場が在る「藤ヶ谷」地区でのボーリングでは、地下 1,500 m 付近に、三波川帯の存在が確認されている様です。清澄層の堆積した頃には、現「藤ヶ谷」付近の三波川帯が地上に露頭を見せていたのでしょうか?それでも、剥がれやすい結晶片岩(風化前は硬い部分もあるのだろうが)礫がどれだけの距離を運ばれるのか興味深い事です。
「房総丘陵はすごい」展示は年末まで開催されます!!遠いでしょうがおいでになりませんか?

観察地はこの様な海に開いた断崖の下にあります。垂直に切り立った断崖には石切りの跡が多数含まれています。

泥岩の中の軽石層の例です。清澄層の鍵層は詳しく調べられています。

こんな岬の上の芝草の上で昼食です。この風景の中にも石切り場が在りますが、全て集落から比較的近い場所に存在するので、伊豆の凝灰岩質石材の様に、遠方まで送り出す石材では無く、地産地消型の石材産業だった事が判ります。

泥岩といってもかなりしっかりした地層なので、リアス式地形の岬を抜けるこのような素掘りトンネルが沢山あります。側壁に現われているこの白い地層も鍵層です。

ダービダイトの砂勝層表面に観察される結晶片岩の礫です。超接写です。周辺の砂粒が綺麗ですね。

近くのゴミを取り除こうとしたら、指先が触ってしまって表面が剥がれてしまいました。赤で囲んだのが破片の一部。中央が本体です、画像の下の淡い目盛は 1 mm 単位です。。

スケールを置いていませんが周辺の状態です。チャートなども観察されるので、現世で類似地層の露頭が観察されるのは秩父辺りが思い浮かびますが、遠いですね。私の住む柏市の自衛隊の飛行場が在る「藤ヶ谷」地区でのボーリングでは、地下 1,500 m 付近に、三波川帯の存在が確認されている様です。清澄層の堆積した頃には現「藤ヶ谷」付近の三波川帯が地上に露頭を見せていたのでしょうか?それでも、剥がれやすい結晶片岩(風化前は硬い部分もあるのだろうが)礫がどれだけの距離を運ばれるのか興味深い事です。

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