2018年8月16日木曜日

GVP 火山活動情報の概要:8月8日⇒14日;20火山

New Activity / Unrest
Etna  | Sicily (Italy)  | 211060 | Elevation 3295 m
8月6-12日の間、活動状況は前の週と変わり有りなく、山頂火口から火山ガスを放出し、ストロンボリ式噴火があり火山灰を噴出していました。ストロンボリ式噴火は“Bocca Nuova”で続き、時折夜間には眺める事が出来ました。“ Northeast Crater (NEC)”火口ではストロンボリ式噴火で頻繁に火山灰を噴出していました。“New Southeast Crater (NSEC) ”火口の東側山腹の“E”火口では灰褐色の火山灰を含む噴煙が時折山頂より数百メートルまで上昇し急速に拡散していきました。

Great Sitkin  | Andreanof Islands (USA)  | 311120 | Elevation 1740 m
8月11日の1105時に小規模の水蒸気爆発が地震波形から観測されました。その後は天候が悪く衛星画像でも画像を得られていません。航空カラーコードは「イエロー」

Nevados de Chillan  | Chile  | 357070 | Elevation 3180 m
8月8日1212時に爆発を示す地震波形が観測されました。灰色の火山灰を含む噴煙が“ Nicanor Crater”火口上空 1.5 km に達し、火口周辺に白熱岩塊が飛散しました。警戒レベルは「オレンジ」。火口から半径 3 km 以内は立ち入り禁止。

Rincon de la Vieja  | Costa Rica  | 345020 | Elevation 1916 m
8月14日1828時に3分間継続する噴火が観測されました。霧の為にウエブカメラでの観測と噴煙高さの想定も出来ませんでした。

Sangay  | Ecuador  | 352030 | Elevation 5286 m
火山は8月8日から新しい噴火サイクルに入った事が報告されました。火口上空 2.3 km までの小規模の火山灰を含む噴煙と南東側山腹へ溶岩流が流れ下っています。8月8日1500時の噴火前に火口縁上空 500 m 或いは高度 5.8 km に達する噴煙が確認されています。11日には火山灰を含む噴煙が高度 7.6 km に達しました。熱異常が14日に衛星画像で観測されています。この日、ウエブカメラでは南東側山腹に“Ñuñurco dome”溶岩ドームからの溶岩流と思われる白熱状態を記録しています。2017年11月の噴火以来、噴火活動は観測されていませんでした。

Ongoing Activity
Agung  | Bali (Indonesia)  | 264020 | Elevation 2997 m
火山灰を含む噴煙が高度 4.3 km まで上昇した事が確認されましたが、警戒レベルは“1-4”段階の“3”を維持しています。

Aira 桜島 | Kyushu (Japan)  | 280080 | Elevation 1117 m
8gatsu6-13日の間に8回の噴火と3回の爆発が南岳火口で発生しました。火山b内を含む噴煙は火口縁の上空 1.6 km まで上昇し、火砕物を 900 m 以上まで飛散させました。夜間には時折火映現象が観測されました。警戒レベルは“5”段階の“3”を維持しています。

Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
8-14日の間、火山灰を含む噴煙が高度 1.8-2.1 km に達しました。

Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380  | Elevation 1103 m
8月3-10日の間に、高度 3.7 km まで火山灰を含む噴煙を上昇させる爆発的噴火が観測されました。航空カラーコードは「オレンジ」

Fuego  | Guatemala  | 342090 | Elevation 3763 m
8月9日に豪雨が引き金となりラハールが西側の山腹を流れ下り、樹幹や直径 2 m 以上の岩塊等を押し流しました。12-14日の間は弱い~中規模の噴火活動が在り
火山灰を含む噴煙が山頂から 1 km 程度まで上昇しました。白熱岩塊が 150 m 以上まで放出され様々な方角に岩屑雪崩として流下しました。

Ibu  | Halmahera (Indonesia)  | 268030 | Elevation 1325 m
8月13日0259時に火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 600 m まで上昇しました。警戒レベルは“1-4”段階の“2”で、北側の 3.5 km と半径 2 km 以内は立ち入り禁止です。

Karymsky  | Eastern Kamchatka (Russia)  | 300130 | Elevation 1513 m
8月4日に熱異常が観測され、7日には火山灰を含む噴煙が南東側に 50 km まで広がりました。航空カラーコードは「オレンジ」

Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
8月8-14日の間、活動は割れ目火口“8”の奥底の溶岩湖でゆっくりと循環する溶岩が見られていましたが、14日には表面が固まり噴気だけが上昇しています。山頂火口付近は時折生じる落石以外は静かなものです。溶岩の破砕した新鮮な黒色の砂が沿岸流によって南西側に運ばれ“ Pohoiki harbor”付近に蓄積して砂嘴を造っています。最も西側のオーシャンエントリーは港から北東に 1 km の地点です。地震波形と地表面の変位観測はマグマの異動が絶えている事を示しています。

Krakatau  | Indonesia  | 262000 | Elevation 813 m
8月8-13日の間、夜間には山腹が白熱状態にあるのが観測されます。11日には火山灰を含む噴煙は高度 1.2 km まで上昇したのが観測されました。
警戒レベルは“1-4”段階の“2”で、火口から半径 1 km 以内は立ち入り禁止です。

Pacaya  | Guatemala  | 342110 | Elevation 2569 m
“ Pacaya’s Mackenney Crater”火口から、8月12-14日の間にストロンボリ式噴火が続き火砕物が火口縁の上空 30 m まで放出されました。この火口から北西側山腹に 300 m の長さの溶岩流が流れているのが観測されます。

Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5960 m
8月6-12日の間、連日平均23回の爆発が発生していました。火山ガスと火山灰を含む噴煙は火口縁の上空 2.9 km まで上昇しました。8月9日の計測では亜硫酸ガスの噴出量は日量で 2,700 トンでした。半径 12 km以内は立ち入り禁止です。

Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
8月6-7日に衛星画像で熱異常が観測されました。航空カラーコードは「オレンジ」

Sierra Negra  | Isla Isabela (Ecuador)  | 353050 | Elevation 1124 m
8月7-14日の間、噴火が継続し、白熱した溶岩流が北北西の山腹を流れるのが夜間に観測されました。7日には水蒸気と火山ガスの噴煙が高度 1.8 km まで上昇しました。

Suwanosejima  | Ryukyu Islands (Japan)  | 282030 | Elevation 796 m
8月3-10日の間、白煙が火口縁の上空 1 km 上昇するのが観測され、夜間には火映現象が観測されました。

Turrialba  | Costa Rica  | 345070 | Elevation 3340 m
間歇的な火山灰の噴出が8月10日の天候の良い時間帯に観測され、翌日には強い硫黄臭が 36-38 km 西と西南西から報告されました。

以上
カムチャツカの“Kizimen”火山:8月13日

雌阿寒岳:8月13日の噴煙

尚、この火山活動情報が掲載されている(毎週木曜日午前7時更新)では火山活動情報以外に世界中の火山の検索や以下の情報も得られるので御利用下さい。
http://volcano.si.edu/
2000年から2017年まで夫々の年間噴火数と個別火山の情報

2018年に噴火した火山リストとその詳細

現在噴火中の火山リストとその詳細

以上

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