2017年5月2日火曜日

煉瓦:(2) くず煉瓦を生かした蔵

野木町の煉瓦窯で頂いた周辺地図の中に「新井家ふるさと記念館」が記されており、この新井家の祖先が野木町での煉瓦造りの功労者で有る事が判った。案内図に煉瓦蔵が見えたので訪問させて頂いた

御当主が一時間程、新井家の煉瓦工場の創始者である事や、この煉瓦蔵が養蚕の施設の一部で有る事や新井家の系図を含めた歴史を丁寧にご説明下さった。「足踏み水車」も展示の中に在り、私は恐らくこの足踏み水車を干天の夏真っ盛りに終日これを踏み続けた最後の世代なので、あの時、「絶対に農業だけはやらない!」と心に誓った事を思い出させてくれた。
 煉瓦蔵は、職人の養成の必要もあり、規格外の「くず煉瓦」を用いて明治二十七(1894)年と同三十五(1902)年に建築されたという。明治二十七年建築の庫は基礎に栃木市の岩船石を使っていた



岩船石の礎石と煉瓦の関係

大きなチャート片が観察される

小さなチャート片が多数観察される。(15個までは数えたが)見える。千葉・埼玉等で用いられた歴史的な石材中、緑色では無い凝灰岩でこれだけチャートが観察されるのは「岩船石」だけ

外壁で観察された「規格外」の表情

図は建物の内部で観察された「規格外」の表情。

野木では手作業で煉瓦素材を整形したので焼成時に歪が多かったらしい


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