2016年6月6日月曜日

No.122254-09:君津市東粟倉_愛宕神社階段石

愛宕神社の階段に使われた石材は「高宕石」と言うが、基本的には黒滝層の一部が堆積環境の影響を受け、生物遺骸などの石灰質を身に纏い堅い石材となったものであり、広義の「房州石」として扱う。200年ほど前から、昭和30年頃まで採掘されて居た事が判明しており、石切場の規模も大きい。国土地理院の電子国土Webで直接地図表示が行える、座標系は 35.249702,140.002964  である。
確か階段の段数は200段を越える。石材の表面には時折このように貝砂が顔を出す。
この画像の横幅は30mm
拝殿の前に置かれた石材は横から見ると全て背面を除去して軽量化に務めている。ざっと面積比を計算すると、ほぼ半分の重量になる。背中に背負って山を下り、このような階段を組むには避けては通れない作業である。文献によれば、石材一本が25銭の時代に、木更津の港までの運賃が38銭だとある。良い石材も、この運賃では勝負にならない。しかし、木更津・君津・富津市内には神社だけでも20か所以上納められているから素晴らしい。
神社の近い場所では、石段の幅も狭い。

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