2011年7月10日日曜日

房州石・古墳(T-9) 補遺:資料「将軍山古墳と房州石」

手元に、埼玉県史研究 第29号に掲載された表記の「将軍山古墳と房州石」と題する18頁の表記の文献があります。著者は高橋一夫氏と本間岳史氏のお二人です。中川水系総合調査の一環としての調査を行われた様です。
http://www.saimonjo.jp/13_kankoubutsu/kenshiken1.html
私がこのブログで房州石を取り上げて暫くして、或る方からこの論文のコピーを頂きました。私が調べて居る事と重なる部分が有りそうなので、取り敢えず目を通すのを辞めてある程度進んでから拝見する事にしました。基はと言えば、埼玉県の歴史に係る事から始まった事ですか、埼玉県の博物館で聞いた「房州石だから房州石なんだよ!」と言う怒鳴り声と異なる、興味深い文章でした。
埼玉県内にお住まいの方ならば、地元の図書館などに相談すれば比較的容易に入手が可能な資料だと思いますが、他の県では入手が中々困難な代物の様です。千葉県の図書館横断検索ではこの号の「埼玉県史研究」は何処にも蔵書リストには在りませんでした。
 この論文では、古墳に使われてい居る穿孔貝の生痕化石がある泥岩を「房州石」、鋸山近辺で採掘され建材として使用されてきた凝灰質砂岩を房州石(「 」無し)の房州石で記載しています。更に、5箇所 ① 将軍山古墳 ② 法皇塚古墳 ③ 柴又八幡神社古墳 ④ 赤羽台古墳群 ⑤ 金鈴塚古墳の石室の泥岩を調べ、その岩質を詳細に記述し、これらの岩石は鋸山付近の海岸の「稲子沢層」の転石として居ます。此処には、小生が見る事の出来なかった柴又八幡神社古墳の石室についても詳細に説明されています。
この資料の33頁に第3図「石材別石室分布図(柳田;1967・若松;1982から作図)と題された下記の図表があります。論文の趣旨が「中川水系総合調査」の一環として将軍山古墳の石室に使われている「房州石」についてなので、千葉県内の資料は手薄ですがこれは埼玉県の調査なのでしょうがない事です。  長くなり過ぎるので続きは明日に!

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