2009年11月16日月曜日

栃木県足利市房州石の塀(2)

お詫びと訂正:永い間この石材は房州石だと思い込んでいましたが、様々な土木建築物を見て歩く中で、この石材は房州石に似ている部分も有るけれど、静岡県下田付近で採掘された「伊豆石」の可能性の方が高いと判断するに至りました。
判断の根拠は岩石学的あるいは成分観察等の結果では無く、この石材の姿に非常に良く似た石材を下田市内で観察した結果です。南豆製氷所の石材を見た時は房州石一般と非常によく似ていると思いましたが、この目の細かさがぴったりと同じ石材に下田で会いましたので、産地に近い場所での目撃がより正確な判断につながると考えた次第です。
未だに多少の迷いが在るのですが、実はこの画像は他の岩石画像よりもはるかに多くの方に見て頂いて居ますので、誤りの訂正は素早く行うべきだと判断いたしました。
正しい「房州石」画像は、画面右側のラベルで「房州石」入ったラベルをクリックする事でご覧いただけます。近日中に下田で観察した石材の画像のUPを始めます。
間違った情報を公表した事をお詫びし、今後間違いのない情報の発信に努めたいと考えますのでご了承ください。現在、伊豆と房総半島の産地に近い場所の石材の画像集を作成して、石材産地のより正しい把握が出来る様努力しています。
この画像のラベルは今まで「房州石?、足利の街で」でしたが、「伊豆石、足利の街で」に変更します。

2012年9月12日追記:下田市内で明治・大正期の伊豆石を使用した建築物を沢山見て来ました。石材の表面仕上げが異なると印象がずいぶん変わって来るものですが、この石材は房州石よりも「伊豆石」に近いのかと思い始めています。静岡県内には100か所を越える伊豆石の採石場が有った様ですが、その丁場と産出した石材の照合が出来て居ません。結論を得るにはかなりの時間が掛かりそうですが、そのような可能性が在る事をご報告します。

取り敢えず、壁面の構成を感じて頂く為にあと数枚、石塀の少し広い範囲の画像を見て頂く予定です。その後で幾つかの個別のブロックを見て頂こうと考えています。画像は後7枚を用意しています。
昨日の第一枚目の画像に「深海堆積層」らしいと記しました。でも、フット 「深海」での堆積でこの様なダイナミックな堆積が出来るのだろうか?斜交葉理が「深海」での堆積層で構成されるのだろうか?少々疑問に成りましたが、調べてみると、深海とは200m以上の深さを表現しているそうです。
残念ながら、小生の画像ストックの中には鋸山の岩の表面でこれほど素晴らしい筋目が出ているものは有りません。南房総には同じ県内であり時折歩いているので、今度は是非この様な表情を見せている石切り場跡の画像を撮りたいと考えています。房州石を扱った様々なHPを拝見させて頂きましたが、少し小さな画像で筋目が見えている「地獄覗き」附近の画像が有りました。でもその画像では筋目は長く続いていて、千葉県の砂取場で良く観察される「斜交葉理」とは少々趣が異なる様な気がしました。画像の中にも「斜交」していると思えるものは無さそうです。ガイドブックの記載をそのまま引用するのは失敗だったかもしれません。もう少し画像をゆっくり観察して見ます。

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