2016年1月30日土曜日

下田市内敷根の石切場 (2/2)

少し、時間が空いてしまいましたが、敷根の石切場の石材の画像を少しご案内します。フラッシュの光量がやや少ないのと、距離間隔が上手く測れないらしくてピンボケが多いのですがご容赦ください。


最初の画像は垣根掘りの画像です。この付近の石切場は房総の場合とは異なり横穴を掘りながら石材を採掘する事が多い様です。表土層が深かったり、表土に近い部分の岩石が風化しているケースが多いので必然的に横穴を掘って深い場所の石材を取る事になります。
トンネルを掘るように、壁面を鶴嘴で適当な断面で採掘するのでは、少し良質な石材が出てきても無駄になるので、横に採掘する場合は、このように縦方向の石材の取り方をします。
天井部分に少し斜めに、丁度跳び箱の様に傾斜をつけて掘り込み、次いで石材の長さに仕上げ代を取り下端を削り込みいます。そして、この図では右手から左手へ縦に溝を掘り、最後は一番奥にくさびを打ってはがすと言う方法です。この方法を何度も繰り返して奥に掘り進み、平らな作業面を作り出したら下に切り下げていきます。

この採掘場は余り天井が高くありません。白いのはカビの類です。
坑内には結構落盤が見られます。落盤はこのように堆積模様に沿って剥がれる雰囲気です。

石材のサンプルに手ごろな成形品が有ったのですが、やや厚みが在り過ぎて重いので、坑内で半分の厚みにしたくて溝を掘っていたのですが、少々力を入れ過ぎてこの崩落物の様に、堆積模様の面でパックリ割れてしまいました。やや暗い部分は、細粒のスコリアのようなもので出来ており、この部分は結合力がやや劣るようです。壁面の美しさがお分かりいただけると思います。




足利の旧今井医院様や土浦の大徳様の石塀は、おそらくこの石切場かこの付近の石切場から切り出されたものではないかと考えています。
下田市内では、下田三丁目の公開されている「澤村邸」の近くにこの石材を表に使っておられる家屋が有ります。


暫くの間、データ整理に忙殺されるので、頻繁に更新をする事が出来ませんが、次回は房総半島の石射太郎山の石切場の状況を御案内したいと考えています。

2016年1月27日水曜日

下田市内敷根の石切場

サンプリングを兼ねて、下田市内敷根の石切場に行ってきました。車を置いた場所から、民家の裏を歩いて土地の方々と挨拶を交わしながら、ほんの500m程の距離を移動するのですが、まともな道は無いのでGPSデータが頼りです。
石切場の一つの入り口です。地層の傾斜があるので、少し斜めに掘り進む為に天井が傾斜しています。
堆積方向にある程度沿って行かなければ、黒い部分の細粒スコリアの部分から剥離し易いので収率が低くなります。

別の石切場に移動する途中に掘り出した未成形の半製品が置かれたままになっていました。

この石切場の石材をサンプリングします。入口は崩れていてかなり狭いです。

中は少し背をこごめる程度で歩けます。開口部から暫くは垣根掘りの痕跡が見えます。

天井は垣根掘りで苦労してやや凸凹です。

壁面は特徴ある斜交層理です。

放置された石材の中に軽石や岩片の農集部があります。


今日はこの辺で、

2016年1月24日日曜日

箱根と丹沢と伊豆

先日、凝灰岩を求めて伊豆を二日間歩きました。先月末の24-26日にも行ったばかりですが、今回は石切場の所有者から許可が出たのでサンプルを頂きながら、他の石切場を歩く事も目的でした。
往路は雪を得て山襞がはっきりと見える丹沢の山塊が美しく見えました。
他に、箱根の二子山付近は車のフロントガラス越なのでややシャープさに欠けます。小島は標高29mの手石島です。最初は小田原のまだ手前から眺めた丹沢と真鶴半島から眺めた丹沢です。
丹沢は火山ではないけれど、まあご勘弁を!











これは箱根の二子山付近です。箱根は全貌をカメラに収めるのが結構大変ですね。

伊東付近を走行中の車窓から手石島を捉えてみました。


2016年1月18日月曜日

松戸市千駄堀の伊豆石製石塀 追補

以前から「房州石」、「伊豆石」、「それ以外の凝灰岩」の三分冊で画像資料集を作成していた。A4一頁に石材単位の画像を3枚置くのが限界なのだが、房州石については25頁、伊豆石については32頁、その他の石材は31頁になっている。当初はカラーコピーで提供していたが費用が持たないので現在はpdfファイルのみの提供にしているが、pdfファイルに変換しても大体1頁辺り0.5MBになるので、ドロップボックスやファイル便等を利用してデータの交換を行うのが精一杯なのです。
最近、新しい画像データベースを造り始めたのを期に、少し大きめの画像を用意しないと、特に伊豆の緑色凝灰岩などでは区別が難しい事に気付いたので、石材の幅の1/2をA4版に配置する事を目指し始めたのだ。pdfで電子ファイルにする場合はまだ何とかなるのだがブログにアップしようとなると、これが意外と厄介で、中々それだけの分解能を持った画像が撮られていないのに気付いた。撮影段階で、石材の真正面に立って一枚単位で撮影しておかなければいけない。でも、これだとかなり細部が判るようになってくる。そんな訳でこのブログでも、これから何時まで続けられるか判らないが時々そんな細部の判る画像を提供しようと思う。取り敢えずは松戸から










2016年1月17日日曜日

松戸市千駄堀の伊豆石製石塀 (5/5)

さて、千駄堀の伊豆石画像はこれで一段落としましょう。





個別の石材一つ一つにも味が有りますが、組み合わせると更に興味深いものもあります。
今回は表面に蘚苔類がほとんど目立たないものだけを御案内しました。

2016年1月16日土曜日

松戸市千駄堀の伊豆石製石塀 (4/5)



















細粒の軽石やスコリアだけかと思うと所々には、大きな軽い石や大きなスコリアが混じってくる石塀の景色は中々の見ものです。

2016年1月15日金曜日

高宕山 笠石付近の岩石 似て非なるもの二つ

高宕山の近くの小糸川のダム湖である豊英湖の東に、笠石と言う場所が有る。
竹岡層(黒滝層)の凝灰質砂岩の硬さの差が風化により、興味深い形状を作り出している場所だが、余りアクセスが良いとも言えないので、余り訪れる人も少ないようだが、この付近で採集された砂岩を頂いたので何時もの様に#1000の研磨粉で表面を磨いてデジカメで撮影して観察してみました。


上の画像は平らな薄い岩片で、希塩酸を掛けるとしっかりと炭酸ガスの泡が出るので、石灰質だと判ります。顕微鏡で見ると、予想に反して白い部分は殆ど「軽石」です。同じ、高後山でも北側の石射太郎付近の砂岩の様に貝砂が殆ど見えません。幾つか有孔虫らしいものも見えるのですが、研磨する際に、最初は#200でガンガン削り、結構堅そうだったので少しだけ#400で研磨し、最後は#1000で研磨すると結構表面がピカピカになりました。処が、粗い研磨踏んで、柔らかい部分がごっそり傷んでしまって有孔虫の細かな部分が見えなくなってしまったらしいのです。来週にでも、反対側の面をもう一度ゆっくり研磨して再度検鏡してみようと思っています。でも石灰質が細粒の様々な粒子をしっかりと取り巻いている事が判ります。

もう一つの岩片は、似たような硬さだったのですが、研磨すると砂がどんどん脱落していくのが判りました。
どうもバインダー分が少ない様なのです。下の画像は横幅7mmの領域を切り取ったものです。

最初の画像のスケールと少し異なるので、本当は比較してもダメなのですが、下の画像の方は良く発砲した黒色のスコリアが沢山有ります。しかも、その周囲が白いものでは囲まれていない事も判ります。
こちらは希塩酸を滴下しても炭酸ガスの泡は生じません。
ずいぶん似て非なる岩片が、ほんの少し地層の位置が違うだけで存在するのに何時もの様に驚かされました。