所在地:石巻市桃浦蛤浜;
国土地理院地図座標:38.402275,141.410402
JR仙石線渡波駅から:約 5.3 km:バスは多分一日 6 往復
今日の表題には「凝灰岩質」と言う単語が付かない。石巻付近は、塩釜石や野蒜石・川下石等と云う凝灰岩質石材が大量に産出していたので何度か通って建物を始めとする石造物を調査していた。
その内に、神社で石碑に良く見る事の多い井内石(稲井石・仙台石)がこの石巻の産出だと判って、博物館の地学科主任研究員にご教示を頂きながら産出状態や千葉を中心とするこの石材を用いた石碑類の分布を訪ねていた。余りのこの石材を用いた石碑の多さに、調査と記録に多くの時間を割かなければならず(写真・採寸・表題と碑文の確認・造立時期の確認・礎石の材質等)、凝灰岩の調査が進まなくなった(神社で井内石の方が必ず件数が多い)ので 3年で諦めた。
過日、NHKの「ブラタモリ」で東京駅のテーマだったが、屋根材の「雄勝石」が話題になったので、雄勝石の産地では無いがこの「蛤浜」を思い出した。
※ 気付いたら随分長期間に亘って更新を怠っていた。76歳の後期高齢者は閑だと思われがちだが、これが意外と忙しい商売で、週に二日は今でも働いてフイールドワークの交通費等の飛翔を稼がないと小企業を定年退職した輩では年金だけではとても趣味の世界の鐘の出所が無いし、フィールドワークに出れば、観察記録を作らなければならないし、年に一度は博物館に報告書を提出するし、・・・
海岸で採取した井内石の平たい礫の例。この頃、博物館の先生が「石ころ博士入門」を数年がかりで書いて居られていたので、サンプルや撮影候補地のお手伝いをさせて頂いていた。
井内石の堆積模様。白い部分は砂勝ちの地層。時に大粒の砂を見掛ける事も有る。
井内石のこれは「生痕化石」小さな底生生物が這い回った跡らしい。石碑の面では結構生痕化石を観察する事が出来る。
井内石は細かな堆積模様のものが多いのだが、海岸の転石にはこの様に単一層でも分厚い事が有る。
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