2019年5月1日水曜日

「“GVP”の週間火山活動の概要」について (2)「噴火警戒レベル」

概要の中に、警戒レベルは“1-4”段階の“3”とか“5”段階の“2”と云う表現があります。なんで同じレベル区分が使えないのか?疑問に思われる方々も多いと思われますので、国や火山の噴火史の違いによっても変化する警戒レベルの例をご紹介します。

日本の場合は基本的に「“5”段階」表示です。添付画像に気象庁の広報用リーフレットの画像の一部をご紹介します。原本は下記に有ります。内容が読めるレベルだと思われますので詳しい説明は省きます。





http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/funka/funka_2.jpg
それに、火山によってその活動様式が異なるので、実は火山別にリーフレットが発行されています。各火山の噴火警戒レベルに応じた「警戒が必要な範囲」や「とるべき防災対応」については下記から必要な火山を選択してDLして熟読下さい。
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/keikailevel.html
鳥海山のリーフレットの一部をご紹介します。



何時も噴火しているストロンボリ火山と、300年間目立った活動歴が無い富士山とでは当然警戒レベルの設定が異なる理屈は判りますよね。
火山島の「バヌアツ共和国」の例をご紹介しましょう。この国の場合は“ 0-5 ”と云う6段階に分かれています。翻訳文だけご紹介します。GVPへの投稿ではこのレベルについての記載はありません。

  大きな噴火:Very Large Eruption 5
カルデラを超えた危険、島全体および周辺の島々、さらには山腹(割目)噴火の可能性
中規模の噴火:Moderate Eruption 4
成層火山体、カルデラ、そしてすべての島への危険、非常に大きな噴火の可能性そしてまた山腹(割目)噴火の可能性
  小規模の噴火:Minor Eruption     3
カルデラ、火山丘および他の特定の地域内の危険、中等度の噴火の可能性、およびまた山腹(割目)噴火の可能性
  大きな不安:Major Unrest      2
火口縁や特定の場所の周囲の危険、著しい/大きな不安、噴火のかなりの可能性、そしてまた山腹(割目)側面噴火の可能性
火山活動への不安:Signs of Volcanic Unrest 1
不安の顕著な兆候、噴気孔付近の危険の可能性
  正常:Normal 0
活動に変化の兆候はない、限定的な危険性
*活動は急速に変化する可能性があるため、噴火は任意のレベルで発生する可能性があり、レベルは順番に移動しない可能性がありますこのシステムはバヌアツのすべての火山に適用されます。火山警戒レベルは、火山活動のレベルに基づいて、バヌアツ気象学およびジオハザード局内の国立ジオハザード天文台によって設定されています。

日本同様にGVPで噴火警戒レベルを記載するケースが多いのはインドネシアで、この場合は“1-4”段階です。これはインドネシアの言語で書かれており、“Google 翻訳”ソフトで出て来た日本語をそのまま記します。

  注意:AWAS  Level 4
火山活動は増加し続けており、それはますます明白になっているかまたは噴火しています。噴火の危険の脅威は広範囲に及ぶ可能性があり、住民の職業を脅かす可能性がある
  SIAGA  Level 3(翻訳が出ません)
火山活動は増加し続けており、それはますます明白になっているかまたは噴火しています.噴火の危険の脅威は広範囲に及ぶ可能性があるが住民の職業を脅かすことはない.
  警戒:WASPADA Level 2
火山活動は増え続けています。 いくつかの火山は噴火することができます。火口周辺の噴火の危険性の脅威
  正常:NORMAL  Level 1
火山活動は監視されているが、増加していない。危険の脅威は、火口地域の有毒ガスになる可能性があります。

 参考用に、アメリカのUSGSのアイコンとその解説画像もご案内します。



以上

0 件のコメント: