2019年2月21日木曜日

鹿沼の玄武岩と鹿沼土

1/5万「宇都宮地域の地質」図幅の西の端の鹿沼の黒川の左岸に、ごく狭くて地質記号がはみ出して“Hi”と書かれた部分が有る。

他にも小さな領域で“Tc”,“Ti”,“Tg”,“Ma”等の記号が並ぶ。面積の広い淡黄色は段丘堆積物の“Kn”である。頭文字が“T”の地質は「栃木コンプレックス」と言われるジュラ紀付加体で、凝灰岩を挟む“Ti”等は49度と凄まじい傾斜これを観察に行った時は雨になってカメラまで泥だらけになった記憶。“Ma”は茗荷沢層の安山岩溶岩か貫入岩か火砕岩。最初に書いた“Hi”はそれより少し新しい日向層のかんらん石玄武岩です。
久し振りに、川岸の露頭に行ってこの付近の地質に頭を巡らせようと立ち寄ってみた。千葉県にも玄武岩の露頭が在るがこれも本当に小さい。

以前、偏光顕微鏡で観察した記憶だと針状の斜長石が流離王増を示す「ピロタキシティック組織」。かんらん石は殆ど蛇紋石に変質していた。細粒です。

日光に続く、「例幣使街道」沿いの「文挟」地区で鹿沼土の採掘をやっていたので中には入れないが暫時観察。この付近は、添付の写真地図の様に、ビニールハウスが点在しているが、これは「鹿沼土」の天日乾燥用のハウス。

JR日光線がすぐ裏を走っている。大丈夫かい?
これは「赤城鹿沼テフラ(Ag-KP)」。地表下2~ 5 m に層厚 1.5 m 程度に分布している。従って、採掘場は点々と移動するのです。





以上

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