2018年9月1日土曜日

GVP火山活動情報:8月22日⇒28日;18火山

GVPの火山活動情報の概要をご案内します。  “”
New Activity / Unrest

Etna  | Sicily (Italy)  | 211060 | Elevation 3295 m
8月20-26日の間、山頂火口では主に火山ガスの噴出、ストロンボリ式噴火、と火山灰の噴出が続いていました。ストロンボリ式噴火は、8月16日に新しく開いた火口を含む“Bocca Nuova ”火口と“NEC”火口から発生しています。“NSEC”火口での活動は散発的な噴火とストロンボリ式噴火でした。23日1700時に始まった噴火では、これらの火口からのストロンボリ式噴火が“SEC”火口と“NSEC”火口の鞍部に亘って急速に激しさを増し、爆発によりテフラを火口縁の上空 100-150 m まで吹き上げました。1730時に始まった“NSEC”の東側の火口からの噴火では、溶岩流が流れ出しました。この溶岩が流れ始めた直後には鞍部の火口から北側に溶岩流が数百メートル流れました。ストロンボリ式噴火は夜を通して翌24日の0620時まで継続しました。“NSEC”火口から0622時にストロンボリ式噴火が始まり、その南側山腹から小さな溶岩流が数十メートル流れました。25-26日に鞍部火口の活動は徐々に弱まり、火山灰の噴出も弱く散発的になりました。

Krakatau  | Indonesia  | 262000 | Elevation 813 m
8月23日1807時に噴火が発生し、濃密な黒い火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 700 m まで上昇しました。27-28日の間、火山灰を含む噴煙は高度 1.2-1.5 km a.s.l.に達しました。警戒レベルは“1-4”段階の“2”。火口から半径 2 km 以内は立ち入り禁止です。

Manam  | Papua New Guinea  | 251020 | Elevation 1807 m
8月25日0600頃に始まった噴火について、住民の話ではその一時間ほど前から活動が始まっていた様ですが、噴煙は高度 15.2 km まで上昇しました。降灰が島の南西側の地域の“ Dangale in the NNE to Jogari ”にあり、ましたが、最もその被害を受けたのは“Baliau and Kuluguma”地区で、木々の枝が火山灰の重みで折れて落下し、周囲は暗く、懐中電灯が無いと外を歩けないと報告されました。溶岩流が北東側山腹を下り、火砕流堆積物は海に流れ出す北東側の谷を埋め尽くしました。火砕流は6軒の家屋を消失させ“Boakure”村の住民は近隣の“Abaria ”に避難しました。報道に拠れば、2,000任の人々が避難したと伝えられています。噴火は1030時に収まり、その後は濃密な白い噴煙が観測されています。噴火後に視界が開けた時と26日には白い水蒸気の噴煙と明るい灰色の噴煙が時折観測されました。

Merapi  | Central Java (Indonesia)  | 263250 | Elevation 2910 m
2010年に生まれた溶岩ドームの容積は連日 4,300 立方メートルの割合で成長し 28日には44,000 立方メートルに達しました。警戒レベルは“1-4”段階の“2”。半径 3 km 以内は立ち入り禁止です。

Ongoing Activity

Aira 桜島 | Kyushu (Japan)  | 280080 | Elevation 1117 m
南岳火口で、この間、3回の噴火と12回の爆発が発生しています。火山灰を含む噴煙は火口上空 2.1 km まで上昇し噴石は火口から 1.3 km に及んでいます。夜間には時折火映が観測され、警戒レベルは“5”段階の“3”。

Ambrym  | Vanuatu  | 257040 | Elevation 1334 m
“Ambrym’s Benbow and Marum”火口の溶岩湖は依然として活動的です。継続して火山ガスと水蒸気を輩出しています。警戒レベルは“0-5”段階の“2”。Benbow 火口からは半径 1 km 以内、Marum 火口からは半径 2.7 km 以内は立ち入り禁止です。

Cleveland  | Chuginadak Island (USA)  | 311240 | Elevation 1730 m
低レベルの噴火の脅威は懸念されるものの、航空カラーコードを「イエロー」に引き下げました。報告では地表面温度の上昇は観測されており高温ガスの噴出が想定されています。

Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
8月22-23日と25-28日に火山灰を含む噴煙が高度1.8-2.1 km に達し様々な方角に拡散しました。

Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380  | Elevation 1103 m
17-24日に掛けて噴火が発生し火山灰を含む噴煙が高度 5.2 km に達し、噴煙は南東に 235 km まで広がった事が観測されました。21-23日には温度異常が観測され、航空カラーコードは「オレンジ」を維持しています。

Ibu  | Halmahera (Indonesia)  | 268030 | Elevation 1325 m
8月24碑0838時に噴気阿が発生し火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 800 m まで上昇しました。地震波形は爆発と岩屑雪崩を示しています。警戒レベルは“1-4”段階の“2”。北側の 3.5 km 以内と火口から半径 2 km 以内は立ち入り禁止です。

Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
25日に実施した上空からの観測では割れ目火口“8”の火口底の奥に小さな溶岩湖が認められましたが、27日には確認されませんでした。溶岩流は依然として海に流れ出し、“Laze”噴気を生じています。27日にはごく小さなブレークアウトが生じました。航空カラーコードは依然として「オレンジ」です。画像はUSGS/HVOサイトから引用した玄武岩質軽石の例です。

Pacaya  | Guatemala  | 34110 | Elevation 2569 m
爆発的噴火は僅かに活発化し、毎時 3-5 回の爆発が地震波形に記録されています。
“Mackenney”火口からの 600 m に及ぶ溶岩流は北西側山腹に流れています。

Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5960 m
連日平均25回の爆発が発生しており、火山灰を含む噴煙は火口縁の上空 4.5 km に達しています。25日に観測された亜硫酸ガスの噴出量は日量で 2,230 トンです。火山から半径 12 km 以内は立ち入り禁止です。

Semeru  | Eastern Java (Indonesia)  | 263300 | Elevation 3657 m
23-27日に掛けて火山灰を含む噴煙が高度 4.3 km に達しています。

Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
熱異常が17,19,23日に観測され、その他に日は天候に恵まれませんでした。航空カラーコードは「オレンジ」です。

Sierra Negra  | Isla Isabela (Ecuador)  | 353050 | Elevation 1124 m
20-21日にウエブカメラで水蒸気と火山ガスの噴出と溶岩流による火映が観察されています。22-28日は何事も観測されませんでした。

Turrialba  | Costa Rica  | 345070 | Elevation 3340 m
27-28日の間、火山からの噴煙はほぼ火口縁の上空 200 m の高さを維持していました。

Yasur  | Vanuatu  | 257100 | Elevation 361 m
8月中の現在の噴火活動は時々強まりました。警戒レベルは“0-4”段階の“2”。火口から 395 m 以内は永久立入禁止区域です。画像は日本時間の9月1日早朝のライブカメラ画像です。

以上

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