2018年7月3日火曜日

芦野石:那須野石:白河石黒目:那須芦野・石の美術館;STONE PLAZA (2)

芦野石は千葉や埼玉で歴史的建造物に使われる事の多い石材の一つです。「白河石黒目」と異なるのは、圧密された軽石の形状とサイズで分類しています。勿論、広域に分布した大火砕流の溶結凝灰岩なので、地域によっては多少の異同はあり、中通の二本松付近で採掘されるものは「須賀川石」と呼ばれています。芦野石の場合は、比較的大きな軽石が圧密されているのですが、黒曜石に成る程の圧密では無いので、形状的には「やや太いまつ毛」を想像して頂ければ良いと思います。「白河石黒目」の場合は、比較的小型の軽石がキッチリ圧密されて「黒い線状」になっており、随伴する火山砕屑物が多くなります。次々回に御案内の予定です。画像はランダムに選択しており、順番に特段の意味はありません。
道路側から見た美術館の構成です。最初にこの蔵の様な建物に入り、斜め手前に向かう水上の通路から此方に向かい左手から奥に向かいます。

前回ご紹介した赤い酸化色を呈した「那須野石」と同じようにスリットを加工した「芦野石」です。

右手の石積みがエントランス。少し奥の方が見えます。水路中央部の通路の先に、画像では見えませんが小振りの石蔵が有り「茶室」として使われています。

壁の石材の例です。やや淡い緑色のように見える部分は余り圧密されなかった軽石の残骸です。軽石の気泡は、大谷石と異なり繊維状ではありません。

一部分を拡大しています。前の画像とスケールの位置は同じです。

軽石ばかりでは無く斜長石の斑晶が目立つこれは流紋岩質でしょうか、こんな岩片も良く観察されます。

石蔵からエントランスの石蔵を眺めたものです。通りの先の隣家の車庫も見えています。道路との間に塀はありません。

前の画像の中の左手の展示室内部です。

展示室のスリットを外から見た状態です。

石材表面の例です。室内の照明が見えます。この程度の圧密構造は大谷石でも観察されます

但し、大谷石の場合は粘土化しています。

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