2018年3月13日火曜日

草加宿の石工 青木宗義(6) 博物館で

現足立区竹ノ塚、赤山街道入口の増田橋北詰にあった、峯ヶ岡八幡宮への道標が足立区立郷土博物館の前庭に移転されている。表は、青木宗義の他の文字塔と同じく力強い「開運 谷古田 正八幡宮 是より一里」、左手には「文政九丙戌年再建」文字の下に願主三名の名前が屋号と共に刻まれている。右手上部の文字は上半分はうっかり写し損ねたが願主の文字の下に青木宗義の名の他に、左手ではに二名の「舎人町 和泉屋 長蔵」と「当所亀屋長蔵」の文字があり、更に左手に「草加宿六丁目石工 青木宗義」の名がやや大きめに刻まれている。願主の方は町名だけなのに、青木宗義だけが「六丁目」まで入り、心なしか文字サイズもやや大きい。青木宗義も願主の一人なのか?願主では無い石工であったのか?興味深い。



 下の青面金剛像はもと江北橋の土手に、橋供養塔と共に文政年間に建てられていたもので、現在は供養塔と共に博物館で保護されている。怒髪天に及ぶ勢いのある彫像だが、石工名は不明。残念ながらお顔が落ちてしまっているが橋供養塔と共に安山岩質の淡褐色の素材は産地不明。群馬県下仁田付近の加工し易い(緻密だが軟らかい)「変朽安山岩」の色に似ている。

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